こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は168話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
168話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 第1次競合
まもなく、遠くに皇居が見えた。
数回の増築と補修を経て雄大さを増した皇居は、千年帝国の心臓という名声に相応しい威厳が感じられる。
「わぁ・・・」
アンは皇居の全景に感嘆の声を上げた。
遠くから見ていたのとは違い、近くで見た皇居の姿に圧倒されたのだ。
(私もああだったわ)
エレナは苦笑いした。
皇居の塀越しの星宮を眺めるエレナの視線がおぼろげに。
帝国の心臓と呼ばれる皇居での生活が走馬灯のように過ぎ去った。
皇居で過ごした歳月は少なくなかったが、良い思い出や記憶は特に浮かばない。
(やめましょう、今さら昔のことを考えるのは)
エレナは無駄な雑念を頭の中で消した。
重要なのは今であって、過去ではないのだから。
皇居の中を走っていた馬車が東宮に到着する。
皇帝が居住する本宮の右側に位置する東宮は、国家の行事や儀式を行う宮だ。
エレナが馬車から降りると皇居近衛隊が節度のある歩き方で近づき礼を尽くした。
「ベロニカ公女ですか?内宮にご案内いたします」
彼らについて応接室に移動したエレナは、1回目の競合に先立ち、最後の身だしなみを確認する。
「第1次競合はティータイムね」
計36人の皇太子妃候補を6人ずつまとめてティータイムを行うことになるが、社交界で名望の高い貴婦人3人が参観人として参加する。
参観人は皇太子妃候補として参加した令嬢たちの身だしなみと礼法、言動などを評価した後、社交界の評判を点数で算定した後、合算して1次競合の当落を決めるのだ。
コンコン。
ノックの音が聞こえた。
近衛兵だ。
「お嬢様、そろそろ移動しなければなりません」
メイが近衛兵からの話を伝えると、エレナは立ち上がる。
「行きましょうか」
「問題ないと思いますが、それでも頑張ってきてください!」
大げさなアンとは違って、皇太子妃選出式が時間稼ぎだということを知っているメイとヒュレルバードは淡々と頭を下げることで挨拶の代わりにした。
エレナが廊下に出ると、同じく1次競合に参加するために移動中の令嬢たちと出会う。
「公女殿下にご挨拶申し上げます」
令嬢たちの挨拶に、エレナは軽い黙礼で答えた。
彼女たちは所詮当て馬。
皇太子妃選出式に参加する36人の令嬢のうち、本当に皇太子妃になる資質と品性、家門を持った令嬢は片手に挙げられる程度。
残りは万が一を望んだり、皇太子妃選出式に参加した履歴を得ようとするケースが多かった。
「お姉様」
反対側の廊下から近づく群れの先頭に立っていた令嬢が華やかな笑みを浮かべる。
短いウェーブのショートヘアに濃い銀髪がよく似合う彼女は、ラインハルト家の女性アヴェラだ。
「アヴェラ」
エレナは軽く名前を呼ぶ。
廊下の真ん中で出会うと、誰が先と言わずに手を取り合う。
「見ない間にもっと綺麗になったわね」
刹那だったが、アヴェラの視線がエレナの頭からつま先まで届く。
見積もりを出した彼女は微笑んだ。
「お姉様こそ。ドレスがお姉様の美貌を消化できていなくて、とても残念ですわ」
エレナは彼女の言葉を褒め言葉だと思っていない。
静粛さを強調するために着てきた粗悪なデザインのドレスを指摘されたのだ。
特に意図したのかどうか分からないが、アヴェラの後ろでは令嬢たちが一様に華やかなドレスを着ていた。
その決まりきった様子にエレナは笑みを浮かべながら答える。
「そうね、私はあなたが羨ましいわ。ドレスが綺麗だから、自分自身のことは心配しなくてもいいのだから」
「・・・」
アヴェラとエレナの視線が空中でぶつかり、火花を散らした。
仲の良い姉妹のように手を取り合って笑っているが、内心は敵に向き合ったように吠えていた。
今世のエレナにとってアヴェラは関心外の人物。
皇太子妃の座を巡って競争していた過去の人生とは違って、皇太子妃選出式は時間稼ぎの手段に過ぎなかった。
しかし、学術院のことでエレナはアヴェラにわだかまりが残っている。
エレナとアヴェラが近衛兵に沿って歩く。
34人の令嬢が緊張した顔でその後を静かに歩いた。
東宮の真ん中に位置する廊下に着くと、先に歩いていた近衛兵が振り返る。
「今から呼ばれた令嬢は隣の応接室に入ってください。バシーラ令嬢、ニーズ令嬢、そして・・・」
名前を呼ばれた6人の令嬢が指定された応接室に入った。
事前予告なしに無作為にティータイムに参加する令嬢を割り当てたのは、それなりに競合の公正性を期するためだ。
同じ方式で5回繰り返すと、廊下には6人の令嬢が残された。
(1次競合からアヴェラと一緒なんてね)
皇太子妃選出に最も有力な候補がエレナとアヴェラだ。
そのような二人の令嬢を第1次競合のテーマであるティータイムで一緒にするとは、エレナも予想できなかった。
いよいよ始まった第1次競合。
最初からアヴェラと同じグループですね。
エレナの眼中にないアヴェラですが、彼女は何か企んでいるのでしょうか?
https://recommended.tsubasa-cham.com/trash-of-the-counts-family-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/survive-maid-matome/