影の皇妃

影の皇妃【248話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は248をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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248話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 炎上③

「大丈夫?早く脱出しないと。煙が上がってきてる!」

「恩人!」

ちょうどカリフとエミリオがハンカチで口と手を塞いで走ってきた。

彼らも突然の火事に戸惑っている様子だ。

「先輩、散水装置を開かなければなりません」

「え?」

「これ以上遅れてはいけません。今すぐバルブを開ければ火を消すことができます!」

寸刻を争う状況であるだけに、エレナには躊躇う時間がなかった。

この間にも火はサロンをさらに侵食し続けているのだから。

「おい、バルブは各階の端の部屋にあるんだ。上の階はまだいいとしても、2階は煙が立ち込めている!炎も大きくなっているし、下手をすると焼け死ぬかもしれない」

「それでも行かなければなりません」

エレナは悲壮に話し、浴室に入り、水を全身に浴びせた。

雨に塗られたネズミのようになったが気にしない。

火を消してバルブを開ける時間を設けることができれば、それで十分だった。

ヒュレルバードは部屋を出ようとするエレナの前を塞いだ。

「お嬢様を行かせることはできません。とても危険です」

「卿、そこを退いてください」

「私が行きます」

ヒュレルバードは決意に満ちた目でエレナを見て視線を逸らす。

「カリフ様、お嬢様をお願いします」

「え?は、はい。心配しないでください。私が無事に連れて行きます」

カリフは戸惑いを拭いながら悲壮に答えた。

 



 

「卿」

エレナは低い声でヒュレルバードをじっと見つめる。

「世の中のどこにも火の中に主君を送る騎士はいません。それこそ私にとって最大の不名誉です」

「・・・」

「私がバルブを開けますので脱出してください。カリフ様、遅滞する時間はありません。早くお嬢様を外に連れて行ってください」

最後まで迷っていたエレナは頷いた。

自分がここに残って意地を張ること自体が邪魔だということに気づいたのだ。

全身に水を浴びせたヒュレルバードは、バルブの位置をハッキリと認識した後、寝室を出ようとする。

「卿、必ず無事でなければなりません。そうだと誓ってください」

「誓います」

その時になって、ようやくエレナも安心したのか頷いた。

ヒュレルバードが寝室を出ると、カリフは待っていたかのように急いだ。

「さあ行こう」

カリフに沿って出た廊下は煙で満ちていた。

壁を辿っていたカリフが装飾されていた絵を外す。

すると秘密の空間が明らかになり、その中に手を入れてスイッチを引っ張る。

大理石で飾られていた壁が開き、非常口が現れた。

滑り台形式で最短時間内にサロンの外部に抜け出せる非常脱出口だ。

無事に抜け出したエレナが心配そうな表情でサロンを振り返る。

「卿」

燃えるサロンを眺めるエレナの目つきが切実になった。

サロンの未来はヒュレルバードの肩にかかっていると言っても過言ではない。

「必ず無事でなければなりません」

エレナは熱心に祈る。

「どうか、サロンを守ってください」

 



 

ヒュレルバードは水に濡らしたハンカチで口と鼻を塞いで一階に降りる。

発火の始発点である一階の火を先に消すのが急務だと判断したのだ。

蝶のように軽快な動きで炎を横切り、ホール右側に位置する廊下の端の応接室へ身を投げた。

それにもかかわらず、激しい炎を避けることはできなかったのか、熱気に勝てなかった皮膚が火傷を負っている。

耐え難い苦痛に呼吸さえできなかったが、ヒュレルバードは止まらなかった。

幸いなことに、バルブのある場所にはまだ火が広がっていない。

ヒュレルバードはバルブを力いっぱい回した。

バルブが回ると天井からゴロゴロと音が鳴り、やがて、天井から水が降り注いだ。

余裕ができたヒュレルバードは、炎を突き抜けて中央ホールに出る。

階段に沿って2階に上がっていた彼の足が止まった。

ホールの隅に倒れている男を見つけたからだ。

「ショーン?」

ヒュレルバードは一目で彼に気づくと同時に目つきが沈む。

彼なら、この訳の分からない火事について知っているかもしれない。

ヒュレルバードはショーンに向かって飛び出し、鼻に触れた。

微細だが息をしていることを確認し、彼はショーンを肩に担ぐ。

「お嬢様が心配するだろう」

ヒュレルバードは急いだ。

エレナが心配している顔を見たくなかったから。

 



 

ヒュレルバード・・・!

彼はやっぱり最高の騎士ですね!

一階の火を消すことに成功したので、このまま2階以上の火も無事に消してほしいです。

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