こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は249話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
249話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 炎上④
「お嬢様、あそこを見てください。炎が消えています!」
「本当だ!さっきより少ない!」
メイとカリフは炎が消えていくのを見て喜んだ。
エレナから見ても、強かった内部の炎が目立って減っているのが見えた。
「卿、やり遂げたのね」
エレナは拳をそっと握りしめる。
「どうか無事でありますように」
エレナが両手を合わせて切実に祈るとき。
男が反対側の建物から降りてくる。
見慣れない登場にメイとカリフが緊張しながらエレナの前を守った。
ヒュレルバードがいない今、最悪の場合、二人がエレナを守らなければならないためだ。
男が徐々に顔を上げる。
どれだけ急いで走ってきたのか、荒い息を吐く彼の顔を見たエレナは名前を呟く。
「レン?」
その時になって、ようやくメイとカリフも警戒を緩めた。
レンはこれまで作ったことのない深刻な表情で歩いてくる。
むやみにできない雰囲気にメイとカリフは後ろに一歩後退した。
「お前」
うつ伏せになれば届くように近くに立ったレンがじっとエレナを見つめる。
彼女の無事な姿を見ると、心配と憂慮で硬直していた心がパッと解けてしまった。
その安堵感に勝てなかったレンが、エレナを抱きしめる。
「・・・!」
エレナの目が満月ほど大きくなった。
反応すらできないほど突然の抱擁だったので、もがいたり、押し出すことさえ考えられなかった。
ぼんやりと魂が抜けたようになったエレナにレンが囁く。
「心配した」
「レン」
「今、自分で手に負えないんだ。だから、もう少しだけこのままでいさせて」
「・・・」
(こうしている場合じゃないのに、押し出さないといけないのに)
頭では考えることができるが、エレナの心臓は爆発しそうに動いていた。
(わ、私どうしたの?)
エレナは一度も感じたことのない不慣れな感情が押し寄せてくると、呆気に取られてしまう。
自分の意志とは関係なく心臓の鼓動が速くなった。
このような感情はレンから一度も感じたことのないものだ。
(・・・こ、こんな時じゃない!しっかりしろ、エレナ!)
「ちょっと落ち着きましたか?」
エレナは表現できない感情を抑えながら、落ち着いて言った。
「もう少しこのままじゃダメ?」
「レン」
「ちょっと驚いたから、もう少し待って。頼むよ」
エレナの叱責を受けた呼び声さえレンは無視する。
普段の意地悪な冗談や皮肉もなかった。
レンは半分正気ではなかった。
エレナを失うかもしれないという恐怖が理性と思考を麻痺させたのだ。
ずいぶん前、大切な人を失ったことがある。
そんなレンにとって、エレナの温もりは鎮静剤だった。
「やっと落ち着いた」
エレナから離れるとレンはニヤリと笑う。
世界を失ったような姿はいつのまにか消えて、普段と同じ姿だった。
「よかった、無事で」
「・・・」
エレナはそんなレンに向き合うと、さっきの抱擁が思い浮かんで顔が赤くなってしまう。
ぎこちなくて恥ずかしい気持ちで心臓が破裂しそうにドキドキした。
そんなエレナを現実に戻したのは、サロン本館を飲み込んでいた炎の変化だ。
「ほら、見ろって!火が消えてる!」
カリフは静まり返った炎を見て歓声を上げた。
外部だけでなく、内部で鎮火した炎は驚くほど急速に勢いを失っている。
ようやくエレナも胸を撫で下ろした。
まだ安心するには早いが、火はこれ以上広がらず、著しく減少している。
このまま火災が消えるのは時間の問題だった。
「良かった」
ヒュレルバードのおかげで早く鎮火できたのが功を奏した。
正確な被害は確認しなければならないが、本館が全焼したり、別館まで火が広がる最愛の事態を避けることができた。
「あれ?あ!お嬢様、ヒュレルバード卿が!」
「卿!」
メイが本館と別館を結ぶ通路を指差す。
通路の真ん中あたりの窓を開けたヒュレルバードは、こちらを見て安心するように立っていた。
その時になってようやく、皆が安堵のため息をつく。
火も消して、ヒュレルバードも無事であることを確認したので、これ以上望むことはない。
「メイ、Lを連れて別館に行って。エミリオさんも一緒に行ってください」
「先輩はどうするのですか?」
「僕は残って状況を整理しないと」
カリフは不釣り合いにも頼もしい姿を見せた。
命を懸けてサロンを救うために炎の中に駆けつけていったヒュレルバードの姿に刺激を受けたのだ。
「分かりました」
エレナも素直に従った。
すでにサロン周辺は深夜にもかかわらず、火を消すために集まった人々と火事を見物する傍観者で賑わっている。
まだ大公家はエレナの追跡を諦めていないだけに、ややもすると正体が発覚する危険があった。
レンの抱擁!
エレナの意識にも変化があったようです。
最近シアンの活躍が少ないので、頑張ってほしいところですね。
これで事件は解決?
まだ大公家の騎士が登場していませんが・・・。
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