こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は140話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
140話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 紫色の空
浴室に入って浴槽に浸かっている間、今ペデリアンの地下牢に閉じ込められているニックスに再び考えが移った。
監獄の前を守っているカシスの腹心が「ニックスが目覚めたらすぐに知らせる」と話していた。
しかし、あの様子を見ると、少なくとも明日の朝、日が昇るまでは目覚めなさそうだ。
ベルティウムでの出来事を思い出すと、頭にほのかな熱が押し寄せた。
近いうちにユグドラシルで5家門の人々が皆集まる予定だと聞いた。
そこには先日見たノエル・ベルティウムも来るはず。
もともと彼はこのような集まりを避けていたが、今回はニックスのことが絡んでいるので仕方がないはずだ。
ベルティウムを離れてペデリアンに戻る途中、毒蝶に渡されたグリセルダからの知らせも思い出す。
やはり彼女はベルティウムから無事脱出した後だった。
グリセルダは私に短い伝言を残した。
[ユグドラシルで会おう]
グリセルダも今回の会合について話を聞いたようだ。
私も「ロクサナ・アグリチェ」の名前で、昨冬足を踏み入れたユグドラシルに再び足を踏み入れるつもりだった。
ジェレミーを代表とするアグリチェの人々も、あの場に出席するだろう。
だからそこで実に久しぶりにジェレミーと再び顔を合わせることができるはず。
ベルティムとニックスの件がなくても、ジェレミーには近いうちに私が先に連絡を取るつもりだった。
私の知っている彼なら、約束がなくても、いつまでも私を待っていることは明らかだ。
『もし私がアグリチェを姉ちゃんが笑えるような場所にしたら、また戻ってきてくれる?』
最後まで答えてくれなかった私をそれでも諦めず、結局その言葉通り一人でアグリチェを支えてくれている。
だから今度は私が先に彼を訪ねる番だった。
いつの間にか冷たくなっていた浴槽の中から抜け出す。
もう空は紫色だった。
いつの間にか窓の外の日がほとんど暮れたのを見て、自分が思っていたより浴室に長くいたことに気づく。
「こちらにおいで」
私より先にシャワーを終えたカシスは、私の部屋に入ってた。
部屋に入った私を見てカシスが席から立ち上がる。
「簡単なものを準備しておいた」
彼の言葉のようにテーブルの上には食事の準備ができていた。
ベルティウムからペデリアンに移動する間も簡単な食事を摂っていたが、それはまともな食事ではなかった。
「長い間待ってたの?私、かなり遅かったと思うのだけど」
「いや、私も今来たところだ」
なぜか違うような気がしたが、カシスはそう答える。
彼に心配をかけたくなかったので、とりあえずその場に座った。
けれど、やっぱり食欲がなくてたくさんは食べられなかった。
カシスはそんな私を黙って見ているだけで、無理に他の何かを食べさせることはない。
「髪がまだ濡れている」
カシスは使用人を呼んでテーブルを片付けた後、彼らの一人にタオルを持ってくるよう指示した。
その後、彼は私をソファに座らせ、タオルで私の髪を乾かしてくれた。
「そういうあなたの髪は乾いているわね。やっぱり長く待っていたのよね?」
「私の髪の毛の方が短いから、先に乾くのは当然だ」
白いタオルが私の視界を遮る。
スムーズに動くカシスの手に自ずと目を閉じた。
これまで知らずに溜まっていた精神的疲労が少しずつ解消されていく感じだ。
「そういえば、カシス」
ふとすれ違った思いで私は口を開いた。
「私の体にできた傷が別に治療しなくても自然に治るのだけど?」
今となっては非常に新しい指摘だ。
そういえばベルティウムでの他のことに気を取られて、なぜかこの部分については自然にそのまま見過ごしてしまっていた。
もちろん、ここまで来る間、カシスが再度私の体調を確認して、私も重ねて大丈夫と言った。
しかし、カシスもその他には言葉がなく、私もニックスに夢中になっていて、このことについて疑問を感じる暇も、彼にこのことについて聞く暇もなかったのだ。
「ずっと維持されるのではなく、一定期間だけ可能なんだ」
カシスは私が彼の能力について気になるたびにそうしたように、今回も詳しい説明をする気はないようだ。
彼はタオルを横に置き、私の髪を手でゆっくり撫で下ろした。
今日こそは聞くつもりだったのに、自然に言葉を飲み込んでしまう。
なぜなのか、今カシスと私の周辺に流れる雰囲気を壊すのを躊躇ってしまった。
・・・もしかして私はこういう雰囲気に弱いのかな?
なぜかカシスの前でこのように口をつぐむようになるのは今回が初めてではない気がする。
ロクサナとジェレミーの再会の日も近いですね。
カシスが自分の能力を秘密にする理由が気になります。
カシス自身にも何か代償があるのでしょうか?
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