こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は185話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
185話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side リアブリック⑥
「大公殿下の仰る通りです。私の嘆願書は小さな騒ぎに過ぎません。大公家が安定化に入るための過程です。ですから___」
「窮屈だな」
フランツェ大公の冷笑に満ちた一言にリアブリックは下唇を噛み締めた。
(間違えた)
リアブリックは説得しようとしたが、フランツェ大公の心の中には彼女の居場所がなさそうだった。
すでに一度機会を与えたフランツェ大公だったので、このような雑音に包まれただけでも彼女を消してしまったようだ。
「ますますガッカリした。上納金増税を施行する時、こういう反発は予想すべきだったはずでは?」
「そ、それは」
反発しようとしていたリアブリックが陰口を飲み込んだ。
当然予想はしていた。
そのため貴族たちの歩みに神経を傾け、何人かの要注意人物は人員を解放して密着監視までしたのだ。
しかし、彼らの反発がリアブリックの予想より組織的で強かった。
世論を集めて嘆願書を殺到させただけでは足りず、奇襲的な訪問でフランツェ大公に謁見するとは思いもよらなかったのだ。
「ガッカリだよ、リアブリック」
「・・・」
リアブリックは口をつぐんだ。
いかなる言い訳も無意味だということを直観したのだ。
「退け」
(終わった)
フランツェ大公の口から「退け」という言葉が二度も出た。
彼の性情からして同じことを二度も告げた瞬間、リアブリックの失脚は決まったと見ても差し支えない。
(やっとここまで来たのに・・・)
震える彼女の肩は、軽く触るだけでも崩れそうなほど危なかった。
「・・・退きます」
リアブリックとしては選択の余地がない。
大公家、いや、この帝国の地でフランツェ大公の言葉に逆らうことができる者は皆無なのだから。
「そうしなさい」
フランツェ大公は形式的な慰労の言葉や激励もなかった。
彼は命令を下し、リアブリックは従う。
それが全てだ。
(寂しいこともないわ)
大公家の実権を握った時から、いつかこのような日が来るだろうと覚悟していた。
100回成功しても1回のミスで崩壊する席なのだから。
「後任としてアルディールをお勧めします」
「考えてみよう」
フランツェ大公は淡々と答える。
これ以上彼女の言葉に耳を傾けず、無心に振る舞う態度に傷つく。
フランツェ大公の態度が変わっただけで世の中で最も役に立たない人間に転落したような気分に。
「急な事案を終わらせるには4日ほどかかります」
「2日以内に終わらせるように」
一抹の余地も与えないフランツェ大公の言葉にリアブリックは頷く。
ノブレス街頭事業、増税、ピネチア栽培地消失犯人の追跡、皇太子妃選出など、直ちに思い浮かべた事案だけでも数十種類を超えた。
算術的に2日以内に引き継ぎするには時間が足りない。
(今さら未練が残るなんて)
リアブリックは虚しい失笑を流した。
「最後に一言申してもよろしいでしょうか?」
「ああ」
リアブリックは誰にも話したことのない秘密の疑いを始めて打ち明けた。
「偽公女が怪しいです」
「公女が?」
これまで乾性で一貫していたフランツェ大公が初めて関心を示す。
「私と大公殿下が見ていた公女の姿は偽物です」
振り返ってみるとエレナがしてきた全ての行動と表情、話し方など、どれ一つも疑わしくないことがなかった。
完璧すぎて、自然すぎて。
だからこそ疑わしいと言えるのかもしれない。
リアブリックはこれまで自分が収集した情報を基に確信に近い疑いをフランツェ大公に告げた。
最初は興味深く聞いていた彼も、次第に彼女の推理に信憑性を持って同調していく。
「路上で拾ってきた人形が実は私たちを騙していると?」
「私の考えはここまでです。判断は大公殿下にお任せします」
リアブリックは最後まで道理を尽くした。
彼女の疑いを正当化し、行動を起こすのはフランツェ大公の役目なのだから。
(こうなると分かっていたら、もっと早く手を使うべきだった)
明確な証拠と状況を見出せず、エレナの首を捻って捨てることが出来なかったのが千秋の恨だった。
そうしていれば、全てを手放す今が少しでも楽だったのに。
心苦しい気持ちが拭えない。
「長い話を聞いてくださって、ありがとうございました」
リアブリックは両手を重ねて最後の挨拶をする。
しかし、フランツェ大公はそちらを見向きもしなかった。
彼にとって今の状況は、いちいち別れの挨拶まで受け入れる理由がないのだから。
残念ではあるが、どうせ去る身、リアブリックも未練を持たずに大公の執務室を出た。
2日後、大公家は陰謀のリアブリックが失脚したことを正式に発表したのだ。
ついにリアブリックが失脚しました!
リアブリックの出番はここまで?
フランツェ大公にエレナが怪しいと告白したリアブリックですが、フランツェ大公は何か措置をとるのでしょうか?
そして、リアブリックの後任は?
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