こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は186話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
186話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 小さな峠
「お嬢様、お話はお聞きになりましたか?リアブリック子爵が今日大公家を離れるそうです」
大げさなアンを見るエレナの表情は暗い。
「聞いたわ。お父様も酷いわ。いくらなんでもリブを失脚させるなんて、酷い仕打ちよ」
「・・・旦那様のご命令は絶対ですから」
正直、アンはリアブリックの失脚を望んでいなかった。
監視という名目で毎月リアブリックから支給されていた金額は少なくはないので、もうそのお金を受け取れなくなったためだ。
「私には何の力もないわ。お父様の命令には従わないと」
渋々従うふりをするエレナの表情には物足りなさが満ちていた。
本当に古くからの友人を見送ることを残念がっている様子が歴然としている。
しかし、本音は違った。
(ついに)
今日フリードリヒ家の名をかけてリアブリックの失脚を公式発表したのだ。
覆しは絶対になく、貴族の公憤を買ったリアブリックが再び大公家に戻ることはないだろう。
エレナはとても嬉しくて叫びたかった。
帝国を揺るがした陰謀のリアブリックを失脚させることができたなんて。
彼女の血生臭い努力によって生み出された結果なので、なおさら貴重だった。
席を外していたメイが戻ってきて、リアブリックが去るという知らせを伝える。
「見送ってあげたいけど、見せる顔がなくて・・・」
エレナは言い訳をして部屋の中から一歩も動かなかった。
考えとしては、リアブリックの面前で残念がるふりをしながら、彼女を嘲笑いたかったが、グッと我慢する。
(ようやく半分過ぎただけ。充実した勝利に酔うには早いわ)
大公家は依然として健在だ。
これまでエレナが内外で絶えず揺さぶって打撃を与えたが、その根は硬く深い。
そしてベロニカ公女とフランツェ大公も依然として生きている。
リアブリックの失脚は小さな成果に過ぎない。
エレナが望む大公家の没落のためには、まだまだ遠い道のりがあった。
アンとメイを送り出したエレナは手すりにもたれかかって邸宅の下を見下ろした。
ちょうど邸宅を出ていくリアブリックの姿が。
単色のドレスに心的な苦労をしたのか痩せて見える彼女は、荷物入れを先に馬車に乗せた。
大公家の実力者として過ごしながら強大な権力を享受したことを勘案すれば、彼女の荷物は予想外にささやかだ。
そのようなリアブリックを見送るために乗り出した人も、アルディールとルミナスが全てだった。
エレナの視線を感じたのか、リアブリックが反射的に上を見上げる。
4階の手すりにもたれかかっているエレナと視線がぶつかった。
エレナはその目を避けない。
これ以上リアブリックを騙そうと演技する必要もないのだから。
「さようならって言えないですね、リブ」
エレナの口元には微かだが鮮やかな笑みが浮かんだ。
一度も表したことのない彼女の本心。
「これで終わりだと思わないでください。あなたはもっと酷い奈落に落ちるでしょうから」
復讐はこれからが始まりだ。
大公家から追い出された彼女が二度と立ち直れないように。
息が切れるその瞬間まで絶望の海でもがくだろう。
「もちろん、大公があなたを生かしておくという前提の下でね」
5年間実権を握って実務の責任を負っただけに、リアブリックは大公家の恥部についても隅々まで知っているだろう。
しかもエレナが代役だという秘密も。
フランツェ大公が彼女を生かしておくはずがなかった。
リアブリックはエレナを睨みつけて馬車に乗る。
彼女を乗せた馬車が徐々に邸宅から遠ざかった。
帝国を揺るがした陰謀のリアブリックという名声に相応しくない寂しい退場だ。
「小さな峠を越えたわ」
エレナは咲き誇る笑顔を隠すことができなかった。
大公家の没落という究極の目標から見て、リアブリックの失脚は初期の段階に過ぎなかったが、いざ去る姿を見ると気分が格別だったのだ。
ここまで来た自らに感心してしまうほどに。
しかし、その喜びは長くは続かなかった。
予期せぬ招かれざる客が邪魔をしたから。
・
・
・
「ローレンツ卿、何か要件が?」
過去の人生、エレナの腹部に剣を打ち込んだ裏切りの騎士。
リアブリックが去るや否や、彼はエレナの元を訪ねてきた。
「大公殿下の指示がありました」
「指示ですか?」
エレナの目が狭くなる。
「公女殿下はもうすぐ皇太子妃になる身。ヒュレルバード卿と共に、私を直属の騎士に任命し、護衛するように命じられました」
「・・・!」
リアブリックの失脚。
過去の因縁の相手がついに退場しましたね!
ここからエレナの復讐が始まると思いきやローレンツの登場。
次はローレンツへの復讐でしょうか?
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