こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は193話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
193話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 氷の騎士 vs 高潔の騎士
同時刻、出て行けというエレナの命令を受けて応接室から遠く離れていたローレンツとヒュレルバード、まもなく3回目の競合が始まる予定だからエレナを連れてこいと言われてドアの前に立った。
「お嬢様、もうすぐ競合が始まるそうです」
ヒュレルバードはノックして叫んだが、中からは何の返事もなかった。
せめてアンやメイが出てきそうだが、何の知らせもない。
「お嬢様」
ヒュレルバードの何度かの呼びかけにも応接間から返ってくる返事はなかった。
何か変な感じがしたローレンツはドアノブを乱暴に回して部屋に飛び込んだ。
がらんとした応接間を目撃したローレンツの表情が固まる。
彼は何かに取り憑かれた人のように応接室の中を探したが、何処にもエレナの痕跡を見つけることができなかった。
ガチャ。
慌てていたローレンツが振り返ると、ヒュレルバードがドアの鍵をかける姿が見えた。
「何をしている?」
エレナが消えたにもかかわらず、表情一つ変わらないヒュレルバードを見て、ローレンツが警戒の刃を立てる。
「お嬢様が言葉を伝えろと言いました」
ヒュレルバードはゆっくりと剣を抜いた。
氷の上より冷たい表情から霜降りの殺気が流れる。
「裏切りの騎士ローレンツ卿に安息をプレゼントしなさいと。それがあなたに与える罰だと」
ローレンツの表情は見事に歪んだ。
遥かな後輩が自分を罰する云々は侮辱的に聞こえた。
「裏切りの騎士?根も葉もない君を騎士団に受け入れたら、事理分別さえまともにできなくなるとはね。とても見栄えがいい」
「・・・」
「私の言葉をハッキリと聞け、ヒュレルバード!裏切りの騎士は私ではなく貴様だ。貴様の主人が偽物の公女であることも知らないくせに、私に剣を突きつけたこと自体が大公家を裏切る行為だ!」
ローレンツの脅迫にもかかわらず、ヒュレルバードは表情一つ変わらない。
かえって剣を持ち上げ、断固たる意志を示した。
「これが私の騎士道です」
「え?」
「私のレディーはお嬢様だけです。彼女を裏切ることは、私にとって最も恥辱的な不名誉です」
「貴様、まさか最初から全部知っていたのか!?」
ローレンツの目に力が入る。
ようやくこの状況が把握できた。
3回目の競合を控えて敏感だという言い訳で、ヒュレルバードを応接間から遠ざけたことから計画的だったのだ。
彼はエレナがいなくなったことに驚くどころか、応接間のドアに鍵をかけ、待っていたかのように敵意を示している。
ローレンツは歯軋りをした。
前任者の推薦でなかったら、大公家の騎士団に足を踏み入れることもできなかった草原部族出身に敵意を示されていることに奮起する。
「だから根本のない者を受け入れるべきではなかったのだ。貴様も、あの卑しい女も」
ローレンツは腰についていた愛剣を抜く。
鋭利で鳥肌が立つほど閑散とした気運が剣の刃から流れた。
「貴様を拷問すれば、偽公女の行方も追えるだろう」
リアブリックが懸念していた以上に状況は悪くなったが、ローレンツは落ち着いていた。
彼は大公家内でもエリートに分類される第1騎士団所属。
剣術の実力だけを見ると、第1騎士団内でも5本の指に入るほど優れていた。
「偽の公女がミスしたことが何か分かるか?」
「・・・」
「貴様をここに残しておいたことだ。貴様では私に絶対勝てない」
言葉が終わるや否やローレンツは地面を蹴って接近する。
稲妻より速い速度でヒュレルバードの前まで殺到した彼の剣が斜めに引かれた。
ヒュレルバードは体を斜めにして攻撃を受け流す。
ギリギリ胸元を掠めて剣の刃が通り過ぎた。
先攻は失敗に終わったが、ヒュレルバードの姿勢を崩すことでローレンツは満足した。
最も重要な勢いを手にしたからだ。
ローレンツの剣が宙を切るたびに破空音が部屋のあちこちで爆発した。
「いつまで避けるつもりだ?」
「・・・」
「そんな粗末な実力で私を罰することが出来ると思われているとは」
ローレンツは機先を制し、絶え間なく追い詰める。
誰が見てもローレンツはこの戦いの主導権を握っていた。
ヒュレルバードは嵐のように降り注ぐローレンツの剣の前ではまともに対応できず、避けることだけに汲々としている。
「よく避けているが、足を切られても続けられるのかな?」
ローレンツは勢いに乗っていた。
圧倒的な実力差から分かるように、ヒュレルバードを制圧するのは時間の問題だ。
それは傲慢ではなく現実。
誰が見てもヒュレルバードは押されていて、薄氷の上に立っているようにギリギリだったから。
ようやくこの二人の戦いが見られます!
強敵であるローレンツに対して、ヒュレルバードは対抗できるのでしょうか?
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