こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は154話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
154話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 監獄での会話
最も効果的なのは人間の生命力だ。
それでロクサナに時々カシスのものを直接配る時もあった。
3年ぶりに再会したロクサナは、寿命が僅か半年も残っていないほど体調が凄惨で、暇があるたびに生命力を吹き込まなければならなかった。
それさえも保有した能力でカシスの体は自己回復したので使用できる方法だ。
だが、そこにも限界点は明らかで、結果的には他の生命体で必要なものを充当しなければならなかった。
もし誰かがこのようなカシスを知ったなら、生命の重さを勝手に秤にかける彼を非難するかもしれない。
しかし、カシスはロクサナのためなら何でもできたし、また彼女には何を献辞しても惜しくなかった。
そもそも躊躇う理由がないのだ。
今回ベルティウムに行く前にロクサナにほとんど注いだ生気を補充する必要もあったし、また今後ユグドラシルにいる間に彼女に与える生命力もあらかじめ集めておく必要があった。
以後カシスは森をもう少し見回ってキャンプ地に戻った。
「シルビア、もう日が暮れて寒くなるから焚き火の方へ行った方がいい」
外で休んでいるシルビアに近づくと、彼女は首を横に振る。
「もう少し後で。ずっと馬車に乗ってたら、少し気分が悪くなっちゃった」
カシスは「分かった」と頷いた後、席を移さずシルビアのそばに立つ。
「お姉様も一緒にいたら良かったのに」
しばらくしてシルビアが思わず呟いた言葉にカシスは答えた。
「もうすぐ会えるよ」
一見単調に感じられる落ち着いた音声。
しかしシルビアはその中に微かに宿った感情を感じ、チラッと兄の顔を見上げた。
その後、彼女の目はニックスが閉じ込められている馬車に。
彼はペデリアンの人々に徹底的に監視されていた。
『・・・誰だ、お前は?』
ふと地下監獄でニックスに会った時の記憶が脳裏をよぎる。
まさか人形が先に話しかけてくるとは思わなかったので、シルビアは意外と驚いた。
『そういうあなたは・・・』
シルビアは反射的に口を開く。
しかし、無意識のうちに「そういうあなたは誰?」と反問しようとしたが、まもなく彼の正体が人形だという事実を自分がすでに知っていることに気づき、そのまま口をつぐんだ。
地下監獄の前を守っていたが、シルビアと共に同行した部下も意外な状況を警戒し、シルビアを引き止める。
『シルビアお嬢様、もう帰りましょう』
『私はニックス』
その瞬間、甘い美声が再びシルビアの耳に溶け込んだ。
年齢は10代半ばか、それより少し上だろうか。
死んだ時点で成長が止まった肉体であるためか、彼は妹のロクサナより若く見える外見をしていた。
ニックスの美しい顔は愛想が良く善良に見える。
その顔を見ると、誰もが持っていた警戒心を自ずと和らげてしまいそうだった。
『お前の名前はシルビアだね』
ニックスの口からシルビアの名前が流れ出た瞬間、部下が慌て出す。
彼は先ほど、自分が思わずニックスの前でシルビアの名前を呼んだことに気づき、ミスを自責しているようだ。
それに気づき、シルビアはこれ以上この場に長く滞在してはならないと判断した。
『もういいから帰りましょう』
『ちょっと待って、シルビア。行かないで』
ガチャガチャ。
その時、鎖が揺れる音と共に、切ない声が鼓膜に食い込んだ。
その声を無視して振り向くと、まるで自分が非常に悪いことでもしているような気がして、胸が痛む。
『ごめんなさい、私はもう行かなければならないから』
『どうして?もう少しいてくれないの?』
『それは困るわ』
『ここは狭すぎて息苦しい。それに寂しい』
ニックスは、他の人々が自分にどれほど悔しい偏見を持って振る舞ったかを説明し、シルビアの同情心を刺激した。
『ここを訪ねてきた人々の中で私に敵対的ではなかったのは君だけだ。だから私ともう少し話をしてほしい』
そんなニックスの姿は本当に無害で哀れに見えた。
しかし、むしろその言葉を聞いてシルビアは気がつく。
ここに訪ねてきた人々の中で彼に敵対的ではなかったのが自分だけ?
その言葉が本当なら、むしろ自分は一瞬あの人形に心が揺れたから、こんなに躊躇っている自らを反省し叱責しなければならなかった。
ニックスを訪問したペデリアンの他の人々が一様に彼に冷たかったから、きっとそれだけの理由があるからだろう。
『申し訳ありませんが、それは私に許された役目ではありません。それでは、私はこれで』
後ろを向いたシルビアの行動には少し前と違って迷いがなかった。
ニックスは背後で絶え間なく囁き続ける。
『シルビア、今度また私に会いにきて。頼みがあるんだ』
シルビアとニックスの会話は、シルビアが反省したことで終わっているのですね。
けれど、シルビアがニックスのいる馬車を見つめている理由は?
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