こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は202話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
202話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 一瞬即発の状況
十日前、大公家。
リアブリックの失脚後、エレナは邸宅内の雰囲気が以前のようではないことを肌で感じていた。
外出を防がれただけでは足りず、外部との接触も遮断されている。
騎士ローレンツは一時もエレナから離れなかった。
手足を切られたように、何一つ彼女の意志で出来ることはなかった。
(疑いのレベルを越えたのね)
エレナは対策が必要だと感じた。
苦心したエレナはデザート部門のコックイルを部屋に呼び寄せる。
コックイルはレンの上つけたスパイ。
もし手の使えない危険な状況に置かれたり、自分の助けが必要ならば彼を通じて連絡しろと言ったのだ。
「最終競合の日にレン公子の助けが必要だと伝えてください」
エレナはその日の計画について一つ一つ説明した。
一寸の誤差もなく記憶したシェフのコックイルが言葉を付け加える。
「公女殿下が助けを求めた場合、あの方からの言葉をお預かりしています」
「言ってみてください」
「世の中にタダはないんですよ」
そう言ってコックイルは黙礼して部屋を出た。
「もう少し早く現れることはできなかったのですか?」
決定的な瞬間に自分を守ってくれたという事実より、今になって現れたレンに対する恨みが先だった。
少し前に感じた喉の先の涼しさを考えると、まだゾッとする。
「君、そんなに私に会いたかったの?」
「ふざけないでちょうだい」
エレナは目を逸らす。
覆面に隠されたレンの目は笑っていた。
エレナが憎たらしく見たり、自分を睨んだりすると、なぜこんなに気分が良くなるのだろうか。
真剣に変態的趣向なのかもしれないと思ってしまう。
「ルーカス卿!」
覆面の人物の登場にヒュレルバードを相手にしていた騎士団員たちが素早く馬車に駆けつける。
「ちっ、まだ邪魔がいたとはな」
ルーカスの口から荒い言葉が飛び出す。
遅れて合流したヒュレルバードが疲れ果てたままエレナの前に立つ。
あちこちに服が破れて血痕がついている彼を見てエレナは心配した。
「卿、大丈夫ですか?傷が・・・」
「気にするほどではありません。それより彼は・・・、あの方ですね」
ヒュレルバードは一目で覆面の人物の正体がレンであることに気づく。
「親しい間柄でもないので、挨拶は省略します」
「・・・」
レンは肩をすくめて対峙中のルーカスと騎士団員に視線を移した。
彼は傲慢極まりないことを口にする。
「私は優雅な人格者だからチャンスを与えよう。ひざまずいて祈って。そうすれば、助けてあげる」
「こいつ!」
騎士団員の一人が激怒した。
幼い頃から剣術一家であった彼がエリートコースを経て大公家の騎士になって以来経験した最高の侮辱だ。
「それじゃあ数えるね。1、2、3・・・、終わり!」
レンは軽く剣を向ける。
「じゃあ死ね」
「ルーカス卿、このまま黙っているつもりですか!?」
「命令を下してください。全員始末します!」
ルーカスは唇を強く噛んだ。
あえて剣を合わせなくても、目の前の覆面の人物の実力が甘くないことが分かった。
少なくとも自分と似たような実力を持っているか、もしかしたら自分より強いかもしれない。
ルーカスは冷静に今の状況を観察する。
ヒュレルバード一人を相手に手こずっているのに正体不明の覆面の人物まで加わった。
決して甘くない相手であることを勘案すれば、勝負のバランスは超えたと見ても差し支えない。
(子爵様に助けを求めなければならない)
ルーカスは屈辱感で拳を握りしめた。
どれだけ強く握ったのか爪が手のひらに食い込んで血が出ている。
ルーカスはチラリと振り向いて目を向けた。
長年の親友であり戦友である騎士カイドが黙々とうなずく。
正面を見ながらルーカスは剣を握り直した。
彼がすべきことは、敵の足を縛って支援軍が来るまで持ち堪えることだ。
「よし、死のう。しかし、死ぬのは私たちではなく、あなたたちだ」
ルーカスが殺伐と乗り出す。
彼が荒々しく追い詰めてこそ、カイドが離れる隙が生まれるためだった。
一瞬即発の状況。
前面に立っていたレンは手を伸ばし、エレナの視界を手のひらで隠す。
「目隠し」
「どうしたのですか?」
「まあ、楽しい見物でもないし。刀傷を見ても精神健康に悪いと思って」
「・・・」
本当に思いもよらなかった配慮に、エレナの表情が微妙に歪んだ。
いつもこんな感じだった。
いつも生意気で頑なに振る舞いながらも、必ずこのようなやり方で自分の面倒を見てくる。
「やれ!」
「絶対に見るな」
最後の瞬間、エレナにそう告げたレンが動き出す。
ヒュレルバードも疲れた体を率いて敵と対峙した。
覆面の人物は予想通りレンでした。
ヒュレルバードとレンの共闘。
エレナの過去の人生で最強だった二人のタッグ。
負ける気がしませんね!
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