こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は218話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
218話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 手形
対話を通じて回っていく状況と雰囲気を把握したエレナが本論を切り出した。
「お二人に会おうと言ったのは、今後のことを話し合うためです」
レンとシアンはエレナをじっと見つめ、次の言葉を待つ。
「大公家が揺れています。しかし、その根は深くて、揺れても倒れていません」
「決定打が必要だね。一発でさっと倒してしまおう」
「ええ、そうですね」
エレナは二人をじっと見つめた。
シアンとレンは、水と油のように混ざり合わない存在に見える。
(だからシナジー効果が大きかったのかもしれない)
エレナは大公家から逃げる過程で二人の力量が団結すればどんな結果を生むのか目撃した。
これからは二人に加えてエレナの力まで一ヶ所に集中しなければならない。
「レンは大公家の動線を把握してください。彼らが何をしているのか、何をしようとしているのか。些細で無駄なことでも欠かさずチェックしてください」
レンはニヤリと笑う。
裏調査と監視は彼の得意技だった。
「私は大公家を刺激してチャンスを作ります」
エレナは堂々とベロニカを狙うつもりだ。
あれほど虫扱いしていたエレナがLだと分かった時、彼女の表情がどうなるのか早くも楽しみだった。
「殿下は名分を掲げて大公家を圧迫してください」
「そうだね」
エレナは深呼吸をし、決意に満ちた表情で楔を刺す。
「フリードリヒ大公家を、帝国から消しましょう」
議論は夕闇が立ち、街に濃い闇が敷かれた時に終わった。
目を見張るほどの成果ではないが、大まかな構図は完成した。
細かい部分を補完し、より機敏に協力すれば、より意味のある成果が得られるのではないかと期待される。
「苦労して集まった甲斐がありましたね」
エレナは満足そうな笑みを浮かべた。
シアンとレンも同じだ。
独立的に行動していた3人が意気投合して一丸となって動くようになったことだけでも意味が大きかった。
「では殿下も一緒に行きましょうか?一人で帰るのは寂しいので___」
「あ、殿下はちょっと・・・」
「君は先に帰れ」
エレナとシアンの同時多発的な言葉に、レンは立ち止まる。
「これ何?」
レンは二人を交互に見た。
事前に約束されたわけではないようにエレナが少し慌てた様子を見せたが、すぐに落ち着いて話す。
「殿下と話したいことがあるからです」
「二人きりで?」
「はい、二人で」
レンが舌打ちする。
「ふーん、ちょっと微妙だね」
何かスッキリしなかった。
まるで自分だけ仲間はずれにされるような気分だ。
「まあいいや。邪魔者は消えるね。また会おう。殿下も仕事を終えて早く帰られますように。皇居をあまりにも長く空けると疑われるでしょうから」
シアンに向かって捻くれた挨拶を残したレンがフラフラ歩いて行くとき。
「あ!これを忘れるところだった」
振り返ったレンは、ソファにかかっていた毛布を手に取った。
エレナが覆ってあげた毛布だ。
「これは記念品。願いを叶えてくれた記念だね」
「願い?」
シアンの目つきが細くなるのを見たレンがニヤリと笑って応接室を離れた。
エレナは、毛布をあえて持っていくレンを見て苦笑いする。
記念品だなんて。
願いもそうだが、レンの本音はどこまでも分からない。
そんなエレナをじっと見ていたシアンが沈黙を破って口を開いた。
「願いとは、どういうことか聞いてもいいのかな?」
「あ、大したことではないのです。私を助ける代わりに、願いを叶えてあげることにしたんです。願いというには、恥ずかしいほど虚しいものでしたが」
「・・・」
呆れたのかエレナは微かに微笑んだ。
彼女の笑いが、思わずシアンを悲しませた。
「そうだったんだね」
どんな願いだったのかとても気になったが、礼儀ではないので心の中で飲み込んだ。
「それより言いたいことがあると・・・」
「君は何の用事で・・・」
偶然の一致で言葉が重なると、シアンの表情が少し和らぐ。
「君が先に話してくれ」
エレナは薄笑いし、豪華な柄の封筒を彼に差し出した。
うっかりそれを受け入れたシアンが、これは何かというように眺める。
「開けてみてください」
彼女と封筒を交互に見ていたシアンが中身を確認した。
そしてエレナをじっと見つめる。
驚きと驚愕、混乱した視線で。
「手形です」
「これをどうして私に?」
「皇居近衛隊の改革に使ってほしいのです。大公家から徴収する賠償金だけでは足りないじゃないですか」
エレナは全部知っているかのように慈愛に満ちた笑みを浮かべる。
皇居近衛隊こそ皇室の権威を象徴する根源。
大公家が揺れているこの時期は、シアンが皇居近衛隊に剣をかざすのに適期だった。
(過去の人生では、貴族の反発と資金的な問題で失敗した)
改革が失敗に終わった日、中途半端に慰めようと思案の元を訪れたことがある。
その時に見てしまったのだ。
針で刺しても血一滴流さないようなシアンが泣いている様子を。
帝国の三剣に匹敵する剣術、優れた頭脳、貴族たちを騙す演技力まで兼ね備えたにもかかわらず、結局彼は失敗してしまった。
その姿を思い出すとエレナも複雑になる。
彼が背負った重さを自分が減らすことができないことに、いつも悔しくて切なかった。
「大公家は決して簡単には崩れません。窮地に追い込まれるほど帝国を転覆しようとするでしょう。先代皇帝を廃位させ、現皇帝陛下を立てたようにです」
「・・・」
「そのためには殿下だけの専有物である皇居近衛隊が必要です。このお金は、その肥やしとして使ってください」
シアン個人がどれだけ優れていても、過去の人生では失敗していたのですね。
今回はエレナもいますから、シアンには頑張ってほしいです!
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