こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は222話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
222話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 食物連鎖
「それは興味深いわね。続けてちょうだい」
隣に座っていたベロニカが促す。
「画家のラファエルはLが運営するシークレットサロンで10年間独占的に作品発表をし、サロンで弟子たちを受け入れて教えると言っています」
「え、何だって?」
アセラスの顔色が悪くなる。
肯定的な対話が交わされているとベロニカに報告したが、見事に失敗した。
「クリスティーナの新作ドレス発表もサロンで行われる予定であり、Lが施行中のバシリカでブティックをオープンすることにしました」
「そ、そんな・・・」
「同じく音楽家のチェントニオも、やはりシークレットサロンで今後の曲を独占的に発表する予定であることをサロンを通じて明らかにしました。また、間もなく完工するシークレットサロンの別館に位置する講演場で演奏会を開く予定で・・・」
「そこまで。気になりますね、そのLという者」
アセラスは見てしまった。
言葉を切るベロニカの口元にかかった不気味な笑みを。
笑うことが笑うことではないという言葉がこれほど胸に響いたのは初めてだ。
「リブがかなり苦労した女性だって?」
「はい、ノブレス通りの事業当時、土地の買取りや天然代理石の供給問題で支障を来たしたことがあります」
ルミナスはそう答えた。
「リブも駄目ね。踏む時にしっかり踏まないから、こんな事態になったんじゃない」
ルミナスは口をつぐんだ。
彼はとても口にできない言葉を飲み込む。
(・・・踏まないのではなく、踏めなかったのです)
ノブレス通り事情に天文学的な資金を注ぎ込んだため、大公家の資金状況が思わしくなかった。
また、サロンが帝国文化の中心地であるため、Lは無闇に手の出せない評判さえ手にしたのだ。
そのような理由だったと言おうかと思ったが止めた。
苦しい言い訳にしか聞こえないだろうから。
「Lという者が新女性と呼ばれているのでしょ?」
「世間ではそう呼ばれているようです」
ベロニカの口元が歪む。
「くだらない。たかがそんな女性を新女性と呼んで褒め称えるなんて」
「その通りです」
アセラスはベロニカの言葉に共感するかのように激しく相槌を打つ。
「甘く見てはいけません」
黙々と見守っていたルミナスが、ついにギュッと噛んでいた口を開いた。
リアブリックさえ翻弄したLを見下している二人に警戒心を植え付けるためだ。
そんなルミナスを見ながらベロニカの目つきが弧を描く。
嘲笑だった。
「あなたやリブのレベルがLに及ばないから、そんな話をするのです」
「そ、それは・・・」
ルミナスは唇を噛んだ。
ベロニカの辛辣な批判に言葉が出てこない。
リアブリックと共にLとの戦いで敗れたのは事実だから。
「Lはベールに包まれている人間です。実名も、出生も、さらには身分さえ把握できませんでした」
「今、あなたは自ら無能だということを認めているの?」
「・・・」
「よく聞いてください。生まれが高貴な者たちは自らを隠しません。Lという仮面の後ろに隠れているのを見ても、自慢できる身分ではないということです」
身分を論じるベロニカの声には強い確信が込められていた。
彼女がそうだったし、それを当然に思っていたので、一抹の疑問も持たなかったのだ。
ベロニカの目つきが変わる。
この上なく傲慢な視線だ。
「みんな忘れているようですが、帝国の心臓は大公家です。大公家を中心に帝国が動くということです」
「もちろんです。大公家こそ、真の帝国の太陽です」
アセラスは激しく同意した。
一方、ルミナスは仕方なく頷いただけで、黙々と立っている。
そんな二人を見るベロニカの目つきから涼しい寒気が流れた。
「いいえ、あなたたちは知らない。それを知っていたら失敗なんてしないのだから」
「え?」
奇怪な笑みを浮かべたベロニカが舌でワインを舐める。
「芸術家たちがノブレス通りに来ることを拒否すれば、みんな殺します」
「・・・!」
「食物連鎖というのは、そういうものです。最上位の芸術家たちを皆殺せば、上位の芸術家が最上位の芸術家になって席を埋めます。虫たちと同じです。殺しても殺しても、別の虫が代わりをするでしょ?」
アセラスはベロニカを通じて一般人には見られない狂語を感じた。
(・・・分かる気がする。なぜ公女が大公殿下にそっくりなのか)
食物連鎖の頂点に立っているフランツェ大公も、あのように狂語した。
現存する秩序に従うよりは、皇帝までも引き摺り下ろして秩序を作る男だ。
気質は違っていたが、ベロニカはそのようなフランツェ大公に似ている。
「頭に刻みなさい。秩序は従うのではなく、作るものだということを」
ベロニカの微笑みが濃くなった。
柔らかさの中に残忍さが込められた微笑み。
レンがベロニカのことを「狂人」だと言った意味が分かりますね。
ベロニカが動揺する光景を早く見たいです!
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