こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は199話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
199話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 不機嫌な理由
翌日、ジェレミーは苦虫を噛んだような顔をして会議場を出た。
今日も各家のトップと後継者が集まったユグドラシルの会議室では生産性のある真剣な議論が交わされた。
昨日の火災事件もあったから、今日は会議が取り消されるかもしれないと思っていたのに。
しかし、ジェレミーの期待は無惨にも打ち砕かれてしまった。
陳腐な首長らは今日も一堂に会し、各家門間の物資取引や警戒区域の防備などについて話し合った。
夏に行われる大規模な魔物討伐に対する案件も出てきて、各家門から参加する人々をあらかじめ派遣しなければならなかった。
もちろん中身はあまりない収穫だ。
「黒の首長はまだこのような地位に慣れていないはずなのに、もうかなり慣れているように見えるね」
そのように会議場を出てしばらく歩いたとき、誰かがジェレミーを呼んだ。
振り向いて両目に映ったのは、上に曲がった赤い髪と紫色の瞳を持つ女性、ガストロ家の首長であるバドリサだった。
彼女の後ろには息子のリュザークが護衛のように立っている。
これまでバドリサはジェレミーが一緒の席にいるごとに彼をいない人のように無視したり、いつも好ましくない目で眺めていた。
聞いたところによると、リセル・ペデリアンほどではなくてもラント・アグリチェとあまり仲が良くなかったらしい。
それで、ジェレミーは最初、ガストロ家がアグリチェ家を嫌っているのだと思っていた。
しかし意外にもバドリサの方から声をかけてくるなんて。
今やジェレミーにはその理由が何なのか見当がついていた。
「私の適応力はもともと優れていますので」
「そうだね。優れた適応力も家門を率いる者に必要な徳目の一つね。もし他の予定がなければ一緒にお茶を飲みませんか?」
鋭い光が微かに溶け込んだ青い瞳が、目の前にいる二人を一度かすめる。
ガストロの二人も内心を覗けない表情をしたままジェレミーと向き合っていた。
すぐジェレミーの口元に濃い笑みが浮かぶ。
「招待してくだされば喜んで応じるようにしましょう」
「ロクサナ」
カシスは茂みの前に立っている人に近づく。
会議を終えたばかりの時刻。
当初約束した通り、二人は温室の前で会った。
実は火災事故があった昨夜、ロクサナにすぐに出会いを求めたが断られたのだ。
その理由を推測するのは難しくなかったので、カシスはようやく向き合ったロクサナの目をじっと見つめる。
「ロクサナ、まだ私にすごく怒っているのかな?」
ひっきりなしに冷ややかな視線が届いてきた。
それでもロクサナはエスコートのために差し出されたカシスの手を拒まない。
カシスは彼女をなだめるように手をもう少し近づけた。
「ごめん、怒らないで」
その時になって、ようやくロクサナが口を開く。
「私がどうして怒っているのか知っていて話しているの?」
「分かっている。立場が逆だったら、私も同じだったはずだから」
それでも今はこのように目を合わせて話してくれるのを見れば、ロクサナの気分は昨日よりだいぶ良くなったようだ。
「私が火事になったガストロ家の宿舎に入ったからだろう?」
ロクサナは取り合った手を通じて慣れた気運が流れてくるのを感じ、目をビクッとさせる。
「私も昨日あの中で蝶を見た時から、念のため余計に無理をさせたのではないかとずっと心配だった」
「・・・」
「それでもこうやって顔を見ると少し安心したよ」
ロクサナから表に出る兆候はなく、ただ安心したが、ユグドラシルの中で毒蝶を動かして道案内するのは決して容易なことではなかったはずだから。
カシスもユグドラシルの呪術陣に影響を受けているため、外のように力を使うことはできなかったが、それでもこの程度だけでも効果はあるはずだった。
「本当に心配させたと思ってる?」
ロクサナの顔に垂れ下がった不機嫌がさっきより一層和らいだ。
非難するように流した言葉も、すでに愚痴に近かった。
「もうしないよ。だから怒りを和らげて。ね?」
カシスもそれを知って、首を横に傾けながらロクサナを見つめる。
ロクサナはそんな彼を憎めずに、手を取り合った。
二人が温室に向かって歩いていく。
そんな彼らの姿を目撃した人も多かった。
今回の親睦会の時、二人がこのように一緒にいる姿を見せたのは初めてではなく、ユグドラシルにはカシスとロクサナを巡る噂が徐々に広がっている。
大体2人が今回の親睦会の間に、お互いに好感を持って徐々に親交を深めているとか、アグリチェとペデリアンがもしかしたら結婚による和解と新しい同盟を模索するのではないかという内容だった。
カシスとロクサナも噂を聞いたが、それが広がるのを防がなかった。
そもそもある程度は意図した部分だから当然のことだ。
ガストロ家がジェレミーに近づいたのは和解のため?
久しぶりにロクサナとカシスの会話が見れて嬉しいです!
ここからの会話に注目ですね。
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