こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は150話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
150話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 喧嘩
「冬服を新しくあつらえなければなりません」
「ゆっくりやりましょう。ところで、エレンディールは元々こんなに冬が早いんですか?」
「今年は特に早いほうです。そういえば、ロマーニャの冬はどうですか?」
「雪が見づらいですよね、どうも。私は北部なので、こんなに雪が早いのかと思いました」
「防寒具も急いで合わせなければならないようです。これがドラゴン用とどんな関連があるかは私もよく分かりませんが・・・」
本当に分からないことだ。
北部に生息していた龍の中でも最も珍しく、頭を殴る鐘がドラゴン用だったっけ?
防寒具で私をぎゅっと引き締めていたローニャがしばらく席を立つ。
私は鏡をのぞき見るのをやめてエレニアに微笑んだ。
「エレンは私がおかしくないですか?」
「どこがですか?」
「魔獣たちと何ともない人は私が初めてじゃないですか。正直ちょっと怖がっても仕方ないと思ったんですよ・・・。魔女だと誤解する人がいてもおかしくないから」
エレニアはしばらく頭を下げたまま、自分の手を見つめ、腰掛けていた椅子から立ち上がり、近づいてきた。
「そうですね、一応私もどうしようもないオメルタの人なので。父や兄が平然と受け入れることができれば、私も同じだと思います。魔女だという迷信を信奉するには、みんなあまりにも現実に嫌気が差したというのでしょうか」
「・・・」
「もちろん当時は本当に驚きましたが、意外ととんでもないこととは思えませんでしたね」
「とうしてですか?」
「私もよく分かりません。この国ではどんな常識外のことも可能だからかも知れないですね。さらに・・・、なんだかルビなら、そんなとんでもないこともできそうだと感じました。今までずっとそうされていましたから」
「私がそんなにあり得ないことをたくさん発揮してきましたか?」
「知りませんでしたか?今朝だけ見ても分かると思うんだけど」
それとなく、姉が私のフードマントの紐をリボン状に結んでくれる。
私が黙って微笑んでいる瞬間だった。
とんとんと部屋のドアをたたく音が鳴く。
「奥様、お嬢様、いらっしゃいますか?」
「どうしたの?」
「申し訳ありません、お嬢様。実は今、ピュリアーナ令嬢が訪ねてきています」
なんとなくもじもじしたような口調。
いや、慌てたようだというか。
理由は分からないが。
しばらく静寂が流れた後、私を一度見たエレニアが冷たく叫んだ。
「忙しいと伝えて帰しなさい。私は確かにこの前、そう言っておいたはずだけど?」
「申し訳ありません。しかし、お嬢様を訪ねたのではないので、ご報告を・・・」
「え?」
「令嬢が奥様にお目にかかりたくてお尋ねしました」
何がどうするんですか?
エレニアがぼんやりと私を見つめている間、私もほんやりと彼女に向き合う。
率直に言って、私はこれまでフレイヤのことは全く考えていなかった。
わざとしないこともあったが、他のことで頭の中がいっぱいになったりもし、思い出しても気分だけが悪くなったためだ。
フレイヤをはじめとする神殿の問題は私一人で考えて判断することではなかったし。
ところでフレイヤが今日この時点でいきなり私を訪問したって?
「まだ時期がよくない。そのまま帰して・・・」
「いいえ!」
ゆっくりと口を開くエレニアの言葉を慌てて遮った。
赤い目が丸くなる。
「ルビ、無理に会う必要はありません。あの子は私が別に・・・」
「無理やりに会おうとしているのではありません。私も別に話したいことがあります」
「いい考えではないと思います。それに後で外出しなけれはならないじゃないですか」
「まだいつになるか分からないじゃないですか。ちょっとお茶を入れる時間はあるんじゃないですか?」
「でもルビ・・・」
「大丈夫ですよ、エレン。本当に。とにかくエレンとは古い友逹じゃないですか」
私のためにどうであれ、幼い頃から面倒を見てくれた乳母まで自分の手で送り出したエレニアが、これ以上中間で手に負えなくすることはできない。
その上、フレイヤが一体何のために私に会おうと言ったのか気になることもあった。
「本当によろしいですか?」
「もちろんです、私が何をしている人なのか忘れましたか?」
そのように、雪が積もった冬の午後に一人で燦然とした春の風景を保管した私の温室庭園にティーテーブルを用意して座った事態が起きたのだった。
それもフレイヤと並んで向かい合って。
私が最後に覚えているフレイヤの姿は、アングバン宮の鏡の部屋での姿。
ドラゴンの咆哮に皆がびっくり仰天している中でも、一人だけ何かに魂が抜けたように凍りつき、私だけを見つめていたその姿。
実に久しぶりに再び見るフレイヤは、いつものように端正で優雅な姿だった。
少し痩せたような気もしたが、また少しは余裕がないように見えたが、とにかく変わったことはあまりない。
ただ、人に会おうと頼んでおいては、なかなか口を開く気配が見えなかった。
フレイヤだけでなく、私たち皆が先に口を開く気配がないように見えた。
温室の中の空気は暖かかったが、肌寒いところ、人が吹き荒れるような雰囲気というか。
別に私がなぜではなかったし、おそらくまっすぐに座って冷気がぽたぽたと流れる顔で幼なじみを注視しているエレニアのためだろう。
これまで二人の間に私が知らない何があったのかは分からないことだ。
ただ、エレニアの態度を考慮してみると、何か決定的なきっかけがあったと推測するだけ。
フレイヤはエレニアに話しかけたり、向き合ったりしていなかった。
ただ肩をこわばらせて座って、頭を下げて湯飲みだけを眺めている。
これはうん、これはダメだな。
「エレン、ちょっと二人きりでいいですか?」
実はエレニアは、とうせすぐに席を立つ予定だったが、わざと慎重に尋ねる。
グラスを持ったフレイヤの手が少しぎくりとした。
「・・・何かあったらいつでも呼んでください」
視線はフレイヤに、言葉は私に向けたエレニアはつんと起き上がった。
そうしてしばらくして、とうとう私と問題の幼なじみ二人だけが残った。
晴れた冬の日差しがガラスの天井を突き抜けてテーブルを照らしている。
私は静かな相手に話しかける代わりに、お茶をすすりながら、トレーの皿に盛られた色とりどりの茶菓を味わった。
さわやかなレモンタルトとサクサクしたクッキー、色とりどりのカップケーキ、もちろんチョコレートプリンもある。
今朝食べた巨大な白いケーキも。
依然としてそのままぐずぐずしていたフレイヤがついにゆっくりと視線を上げて私を眺めるのが感じられた。
それにしても私はアーモンドクッキーをプリンのクリームにたっぷりつけて、一口に押し込んではあっさりとした紅茶を飲む。
フレイヤがルビを訪ねた理由は?
今はエレニアも味方ですし、この前のような事は二度と起こらないでしょう。
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