こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は183話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
183話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 夏祭りの幻想
まさに美しい北部の夏。
窓の外に黄金色の太陽が庭の緑色の全景をキラキラと染め、四方からひぐらしがペアを探して泣く音が聞こえてきた。
首都のあちこちはわくわくする気持ちで夏祭りを準備する人々と青春を燃やしに出てきた人々でごった返している。
そして王は気分が非常に悪かった。
「殿下、今日こそ年会費を承認してください」
「殿下、祭りの治安人材の増員についてもう一度・・・」
「殿下、予想使節団がまた追加されたので・・・」
「殿下、殿下!現在、霜の森機密区域の工事現場で突然の騒ぎが・・・」
「殿下!」
「殿下!」
さわやかな夏の朝から狂奔したオオカミの群れのような参謀たちに振り回されて、目が回っているという事実のためではなかった。
ほぼ数ヵ月前から同じ日常を繰り返していたので、今更のようなこともない。
いずれにせよ、王は気分が悪かった。
王様が今日に限って気分が良くないようだという噂が午前頃から宮内に広がったため、王様は久しぶりに昼食と会議を同時にしないことができるようになった。
それでも王は依然として気分が低調だった。
いつもならいきなり王妃宮に駆けつけたはずなのに、今日はびくともせずに座って空中だけを睨んでいるだけだ。
昼休みが終わる頃、王の状態を伝え聞いてきた人たちが久しぶりに仲良く一堂に集まった時、王は相変わらずその状態だった。
「ああ、殿下。どうして王妃宮に行かれなかったのですか?」
「・・・」
「すみません、殿下」
「・・・」
「あなた、まさかまだ決めてないのか?」
ぼうっとしている王に頭の中が一面花畑の友人が問い詰めるようにつぶやいた。
なぜ花畑になったかというと、結婚式を目前に控えているからだ。
誰かは仕事に苦しめられ、このいい季節に妻とデートらしいデートもまともにできずにいる。
イースケは傲慢な顔をしながら、アイバンの憎たらしい顔を睨んだ。
「そうでなくてもエレンにアドバイスを求めた」
「それで?」
「私に結婚記念日を祝いたいのか、離婚されたいのか聞いてきたよ」
「いったい今回はどんなプレゼントを思いついたんだ・・・」
「実物と同じダイヤモンド像。いや、ただの大理石でもないし、すごくいいんじゃない?」
アイバンは返事をする代わりに、十字を切ると祈祷文のような言葉をつぶやいた。
「神よ、この野郎を救え!」
そしてカミュは舌をびくびくと蹴った。
「ますます大きな山だね。前はもっともらしいことをよく考えているようだったのに、どうしてこうなったんだ?」
「私の妃であり、北部の母にどうやって公子妃の時代と同じ水準の贈り物を与えるのか!」
展開する論理が一様にあのようなやり方だった。
それに実物大の彫刻像だなんて、材料がダイヤモンドでも石ころでも何が違うのかということだ。
むしろ前回のように宮殿を新しく一つ建てるのはどうかと念兵した方がよさそうだ。
今はそばで助言してくれたり、変なプレゼントを取ったりするのもそろそろ疲れていくと思っている友人たちだった。
「ちぇっ、なかなかの宝石なんてトカゲのせいで比較・・・」
「おいおい、いいからとりあえず報告してくれ」
「することもないくせに何を見ているんだ」
「黙ってあそこでもちょっと見てごらん」
イースケは傲慢な顔をしながら、アイバンが指した通りに開いた窓の外に視線を向ける。
演舞場の方が騒々しかった。
「あの子たちがどうしたの」
「新しく入ってきた子たちなのに、本当に気に入らなくて。半分は近衛隊の志願で、半分はうちの後輩たちになるんだけど、みんなピリピリしてるんだよ。それで私たちだけでかなり良い最終テストを考え出したんだが?」
イースケはそれが何かと尋ねる代わりに、今度はまた何かと急き立てる目つきでぼんやりと眺めていた。
アイバンは肩を威風堂々と広げては、楽しそうに騒いだ。
「まさに新米を坊やトカゲと対面させるんだ。そこで怯えたやつらはみんな脱落なんだよ」
「入団させる前に国家機密軍事地域に入れる?誰の頭から生まれたアイデアだ?」
「私は違う。馬のお尻、お前だったのか?」
「いや、あいつじゃなかったのか?」
「ああ、そうだ、あいつだった」
みんな一斉に「あいつ」を振り返った。
そんな中でもいつものように悠々自適のシングル街は、面と向かって立っていたルーブが
頭をかしげた。
「なんでみんな見てるの?」
「・・・君は何かいいアイデアない?」
「そうだな、私はあまりにも無知だから。私が殿下なら、あまり心配しないだろうに」
「どうして?」
「伝えるあの有名な水の庭園も思い出したじゃないか。今さら緊張しすぎじゃない?」
オメルタ城の有名な温室庭園で言えば、それと似ていて、より大きな規模の複製品が王妃宮の庭に建てられていた。
その下の地下水路と現在機密軍事基地として知られているいかなる場所を連結する作業も同時に行っている。
イースケは獣のように唸りながら頭をひっつかんだ。
「立派な、とても適当なものが思い浮かばないのに、どうして緊張をほぐすことができるんだ!」
「最初からあいつに聞いてみたのが間違ってないか?いつも緊張があまりにも落ちて、ずるずると分けているやつに何を望んでいるんだ?」
痛烈に嘲笑しながら鼻で笑うカミュに向かって、ルーブがずるずると優しく笑う顔で口を開いた。
「喉を裂く前に黙れ」
しばらく沈黙が流れる。
反撃するタイミングを逃してしまい、口ばかり叩いていたカミュが辛うじて首を回してイースケを眺める。
イースケは依然として頭を抱えたまま、くよくよしていた。
「殿下、あのままにしておくの?」
「何を」
「訳もなく御前で暴言を・・・」
「南部の話が出たついでに、アイヴァン、さっきロマーニャの方の友達から面白い話を聞いたって言ってなかったか?」
あえて御前で暴言を吐いた当事者が早く話題を変えた。
口汚くは誰にも負けないくせに、改めてあごを開けていたアイバンは、目を覚ました。
「え?あ、そうか。殿下、私たちの親愛なる南の友逹に関するあいまいな笑い話を聞いた・・・」
「お前の精神状態が曖昧だという意味か?」
「君の言うことではないはずだが。とにかく、ゴンパロニエレを覚えてるよね?今のやつじゃなくて亡くなった方」
死んだゴンパロニエレがなぜ急に出てくるのか。
イースケはようやくゆっくりと頭を上げて、すぐにアイバンを見た。
アイバンは頭を掻いた。
「君は会ったことがなかったが、あまりにも有名な遊び人だったことを覚えているだろう?ここから到着するやいなや、豪勢に心配をかけたじゃないか」
「死ぬ前に事故でも起こしたって」
「大体そうだよ。それもバサロメ枢機卿の姪と!」
死後も道が続く遊び人、ゴンパロニエの遺志よ!
しばらくの間、皆の目の前に壺のように豊満なバサロメ枢機卿が四肢をぶるぶる震わせながら座り込む風景が通り過ぎた。
「エレンディルに来る前にやらかしたようだね」
「いや、それより少し前だって。令嬢の方の親が療養の口実で田舎の別荘に行かせて密かに処理したらしいよ。問題は、今回バサロメ枢機卿がレンブラント側の貴公子と縁談を取り持ったため、良心が剌さった令嬢が告解をし、昔のことを口にしたということだ」
「まさかレンブラントの貴公子がいとこか?この前結婚したと私に手紙を送った?」
「・・・そうなんだけど、その人間がどうしてあなたに手紙を送るの?」
「私じゃない、一緒に剣闘競技に参加した仲じゃないかと、しきりにいがみ合っていたが。とにかく、新郎の新婦がまさにその姪だということか」
「確かにそうだ。ロマーニャの方は黙っているが、そんな大型ゴシップが漏れないはずがない、あまりにも退屈な町じゃないか。しばらくの間、狂ったバサロメ枢機卿をなだめるために、聖戦が大騒ぎだったそうだ。祈祷文を詠んでいても、急に一人で起き上がって、どうしてよりによってそのボルヒアの奴なのか、すでに死んだ両班をどうするのか、その子の子供でも探して、父の罪を問うのか、発作を起こしてしまったので・・・」
分かる気がする。
しかし、陽気にくすくす笑う友逹と違って、イースケはあまり面白い話を聞いた表情ではなかった。
「それで?」
「え?それでって・・・」
「それで問題の子供を見つけ出して父の罪を聞いたんだって?」
「あ・・・まさか。探してみたら、まだよちよちしているので、とめどもなく待たなければならないところだって」
とめどもなく待っていて、誰が先にぎくしゃくするのか疑問に思わざるを得ない。
挫折したバサロメ枢機卿は、食事をしながらロマーニャで最も悪名高い修道院付属孤児院の書類にサインしたという。
「そんなふうに見えなかったのに、図体と違って小さい奴だな」
「私が行ってこようか?」
突然の質問のおかげで、しばらく静寂が流れた。
一向に脈絡など見当たらない言葉だったので、みんなしばらくの間、何か緊張したやつのへらへらとした顔を睨んだ。
やがてイースケが渋々と口を開いた。
「どこに?」
「そりゃあロマーニャに」
「何しに」
「殿下が気になる問題を解決しに」
「荷物が気になる問題が何なのか、どうやって分かったのか?」
「なんで急にべたべたするの?当然王妃様の問題だろう、王妃様がこんなことで余計な気に
したり、昔のことを思い出させたくないことじゃないか」
「それは・・・」
「それでも私生児であっても、王妃様の甥かもしれない奴だから、ちょっといい所で暮らすようにしてくれなければならないと思うんじゃないの?だから私が行って直接処理してくると。ロマーニャ見物もするのも兼ねて、こっちの耳がいらだたしく明るいということも教えてあげるのも兼ねて」
それこそ「立て板に水」のようなものだ。
イースケは低いうめき声をあげた。
「急げば、祭りの前に戻ってくることができるね」
「そうだろう。行ったついでに、元々の悩みに応えられるような一つの特産物を探してみようかな、時間が余ったら」
「さすが私の忠臣だ」
このままだと、二人が手を取り合って義兄弟でも結ぶ勢いだった。
アイバンは思わず叫んだ。
「それでは私も共に殿下の密命を奉じましょう!」
「あなたはなぜ?」
むやみに割り込んできたアイバンは一瞬戸惑ったが、素早く正気に戻った。
悪くはなさそうだ、珍しい南部地域の特産品を愛らしいフィアンセの贈り物として持ってくることもできるだろうし・・・。
「そりゃ当然、あいつ一人では到底信じられないんだから」
「私はそんな奴の方が信用できない」
イースケが索漠と吐き出した。
「ククン!」
棒菓子で剣の戦いをしていた時代から友情を交わしていた友人の裏切りに、アイバンはしばらく大きく揺れた。
「勝手にしろ。別に必要なものは?」
「ない。じゃ、私は支度しに先に行く」
優しく手を振った後、席を立つルーブの後ろ姿をしばらくじっと見つめた。
「私はどうしてあいつがますます鳥肌が立つの?」
「確かに身の毛がよだつほと驚いたよ。あいつがこんなに思慮深く、忠誠心のある友逹だとは知らなかった。それにしても、適当なプレゼントが思い浮かばなくて、どうしようもない」
カミュはイースケの胸ぐらをつかんでぴしゃりと振りながら「しっかりしろ!」と大声を張り上げたい衝動をかろうじて自制した。
代わりに、かろうじて衝撃から抜け出しているアイバンを睨みつける。
「あなた、本当に一緒に行くの?」
「男として一度吐いた言葉は拾って・・・」
「よし、よし。何か気をつけろ」
「なんで仲違いするんだよ、似合わない。顧問官がこれまで私たちとどれだけ多くの冒険を共にしてきたか」
「私はそれも本当に不思議だ。あいつは一体何を考えているのか分からない」
どうやらカミュは、さっきの暴言にまともに反撃できなかったのがかなり悔しいようだった。
苦笑いをこらえながら、アイバンは覗線をそらす。
「それじゃ、私は・・・」
「それだよ」
「え?」
「それだよ」
イースケはいつの間にか、うつむいた首をさっと上げては、猛烈に光り輝く視線で、宙を睨んでいた。
実に身の毛がよだつ形にぎょっとした二人の友人が、今度はまた何を思い出したのかと急き立てる前に、イースケはすでに嵐のように飛び出していた。
ルビに何をプレゼントするのか悩んでいるイースケ。
アイバンの婚約相手はもちろん・・・。
ロマーニャでエンツォの子供を発見することはできるのでしょうか?
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