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愛され末っ子は初めてで【84話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「愛され末っ子は初めてで」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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84話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 再び森へ④

虎を助け、寂しさを癒した後、すぐに去るつもりだった。

教皇シメオンが眠る隙を狙って、ひそかに抜け出してきたのだから。

だが――

「虎よ、お前はどうやって生き延びたんだ?」

私のせいなのか?

前回のひどい争いを覚えているのか、それともただ魔物たちが執拗に群がってくるだけなのか。

「お前も先に逃げろ。」

魔物たちを押しとどめながら、虎に何度もそう言った。

だがこいつは、またあの顔を見たからなのか、動こうとしない。

「きゃん、きゃん。」

まるで私を守るかのように、愛らしい鳴き声を上げながら、じっと踏みとどまっている。

「お前さえいなければ、私も行けるのに……。」

まさか、私が去るのが嫌でこうしているのか?

そう思うと、先ほど回想した三十回目の人生の記憶がふと蘇り、胸が締めつけられた。

たかが数回の食事を分けてやっただけだったのに――。

何度か餌をやっただけで、こんなにも切なそうに泣きながらついてくるなんて思わなかった。

別に情をかけてやるつもりはなかったのに。

「だから情って怖いんだよね。」

今日もこれだよ。

前に一度会っただけなのに、助けたって理由で恩を返そうとしてくる。

ただ知らないふりをしてもいいのに。

人間なんてどこまで利己的なんだろうな。

そんなことを考えながら、ため息をついた。

虎と平和にゴロゴロできたのは、ほんの束の間だった。

腹を出して横になってから、まだ5分も経たないうちに、魔物たちが一斉に押し寄せてきたのだから。

「本当に、前回もそうだったし、今回も……。」

“魔物の森” なんて名がついているのも無理はない。

襲いかかってくる奴らを片っ端からぶっ飛ばして処理しながら、また何度も繰り返して倒しているのに、終わりが見えない。

短く息をつき、虎の首を軽くトントンと叩いた。

まんまるな目が、まるで私を守ると言わんばかりにじっと見つめてきた。

「まあ、ここまで来たら仕方ないか。」

とりあえず今夜は、せめて責任を持って面倒を見よう。

「ポロロン!」

妖術棒が響く音とともに、魔法が周囲へと放たれた。

「純粋な奴ら、ちょうどいい時間だ!」

こういう状況をそのままにしておくと、最終的に私が解決する羽目になるんだよな。

「仕方ない。」

長い間私を待っていた虎のいる、この荒れた環境の中で私は決心し、魔物の森を少し整理することにした。

どうせなら、聖女としての功績を一つ作っておくのも悪くない。

どうせ断れない肩書きなら、むしろ眩しいほど輝かせた方がマシだ。

ドカーン!

ポロン~!

戦闘力はゼロだが、魔法で一掃していく聖女。

「ちょっとやりすぎたかな?」

わずか数時間で、綺麗さっぱり整った魔物の森を見渡しながら、私は頭をかいた。

「でも、私の虎が安全に暮らせるなら、これくらいやって当然だよね。」

手を差し伸べ、安全な環境を整えてやるのは、主人として当然の義務だった。

もしかすると、1600年前にできなかったことを、少しでも埋め合わせたかったのかもしれない。

兄貴と違って、虎は誠実な心を持っていたからこそ、余計に気になったのだろう。

「まあ、せっかく聖女になったんだから、ちゃんと功績を積んでおくのも悪くない。」

半分は森を更地にしたことへの正当化だったが、半分は本当に必要なことだった。

“聖女” という肩書きは、どうしても自己犠牲的なイメージが強すぎる。

今まで10回ほど聖女をやってきたが、待遇が良かった回数は一握りだ。

「聖女を利用して私腹を肥やそうとする奴らが多すぎるんだよな。」

正直に言えば、マムル(動物たち)の森に素直に連れて行ってくれた教皇も、そのような臆病さがあるだろう。

だから。

「どうせ聖女になったのなら、子供たちが勝手に手を出せないようにしなければならない。」

それほど悪くはなかった残りの三度の聖女の時期もそうだった。

圧倒的な力を見せると、むしろこうしたほうがいいという人々が少なかった。

私はマムルたちがよく隠れている森に精力を注ぎ、精霊を終えて虎にこう言った。

「もう上位のものはありませんから、慎重に、ちゃんとやらなきゃだめよ。わかるでしょ?」

これくらいなら、平凡な森よりもはるかに安全だった。

やるべきことも全部やったし、そろそろ日も暮れてきたので、もう本当に戻らなければならない時間だった。

そっとチョコを送り、確認すると、シメオンは使者たちが本来活動を始める時間にもかかわらず、ぐっすり眠っていると言った。

「次もまた来るね。」

私は虎の頭を撫でながら、いよいよ森を離れようとした。

しかし。

「キィー!」

虎があまりにも切なく鳴きながら、私に顔をこすりつけてきた。

「魔王様の体に勝手に触るなと言っただろう!まさか許される方じゃないんだ、バカ!」

チョコも何かを感じ取ったのか、パタパタと震えていた。

もちろん、私も虎がなぜこんな行動をするのか分からないほど鈍くはなかった。

「虎よ、また来るね。」

本当に心のこもった約束だった。

場所もすぐに見つけられるし、森もきれいになったので、夜の間に移動魔法を使えばひょいっと来られるくらいだった。

しかし。

「キィング、キィイング。」

虎はまるで小さな動物のように、哀れな声を出して私に頭をすり寄せてきた。

本当に大事だ。

「虎なのに……。」

今、私の体よりもはるかに大きな猛獣なのに、ただの可愛い猫のように見えるなんて。

私は少し考えた後、虎の首をぎゅっと抱きしめてあげた。

「そうだ、私が悪かったね。」

手を差し伸べておいて、置いていこうとするなんて。

「方法はあるから。」

私は虎に人を傷つけない魔法をかけて安心させた。

「私と一緒に行こう。」

「きゃああ! だめです、魔王様!可愛い動物はチョコだけで十分だと言ったじゃないですか!!」

チョコの不満に満ちた哀れな声を聞きながら、私はこの役に立てる人を思い浮かべた。

熊のように大きく、おしゃべりな彼を。

「どうせ彼も私の同意を得て聖女になったのだから。」

これで納得させようか?

目を柔らかく開けた。

小窓から光が差し込んでいるなんて、澄んだ夜明けの空気ではないなんて!

これはどれだけ久しぶりに味わう甘い休息だろうか!

教皇シメオンは、十数年ぶりに感じるこの遅い目覚めの感覚に感動し、体を起こした。

「こんなに明るい日差しを見るなんて!やはり聖女様が主神様から私を愛してくださり送ってくださった方に違いありませんね。」

五歳の子供はぐっすり眠るものだ。

だから、自分が特に気を遣わずに遅く起きることに何の問題もないのは、非常に合理的で当然のことだった。

「聖女様はまだ眠っているだろうか?」

シメオンは思わず楽しい鼻歌を口ずさみながら服を着た。

少し野営地のようではあるが、幼いアナスタシアにちゃんとした朝食を作ってあげるべきだと思った。

どうせ子供と二人だけの時間なので、食事を通して点数を稼いでおけば、いろいろと良いことがあるだろう。

「美味しい料理の香りだけで子供を起こすのが一番優しい方法じゃないかな?そうすれば聖女様とももっと親しくなれて、熊のおじさんにもなれるかもしれない!」

シメオンはウキウキしながら天幕から出た。

しかし彼を迎えたのは、静かな天幕の中から聞こえるはずの子供の寝息ではなかった。

「よく眠れた?」

あっけらかんと猛獣と一緒に遊んでいる、はつらつとしたアナスタシアだった。

「お、おお…… せ、聖女様?」

きれいに整備された、いや、まるで木々や動物たちがそのまま生き生きとしているかのような森が彼を迎えた。

「なんだか、失敗したような気がする?」

これまで怠けることに慣れて、何に対しても慎重に反応していた頭の中に、新たな警報が鳴り響いた。

 



 

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