こんにちは、ピッコです。
「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
146話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 監視②
「お前、嫌なのか?」
グリピスがロミオの心の内を見透かしたように尋ねた。
ロミオは言葉に詰まった。
どう答えるか迷っていたが、やがて決心して喉を鳴らし、こう言った。
「……ああ、嫌だ。俺は……そんな狂ったこと、強要する気はない。レリアが望まない限り、それ以上は望まない。」
「レリアは……いずれ望むようになるよ。」
グリピスは意味深に言った。
その確信に満ちた態度にロミオは苛立った。
「何言ってんだよ。」
「レリアは、俺たちが互いに刃を向け合うことなんて望んでない。だから、最終的にそうなるんだ。俺たち四人のうち、一人たりともレリアは捨てられない。」
「……」
「前回は私が興奮して、あまりにもせっかちだったから失敗したけど… もう待ってみようと思って。私が無理やり強要しなくても、いつかはそうなるだろうから。」
信念に満ちた冷たい声だった。
その瞬間の彼は、聖書の言葉を真理だと信じて読んでいる神官のようにも見えた。
ロミオは鳥肌が立つのを感じて襟元を掻いた。
「狂ったやつ。頭のおかしいやつ。またおかしいやつ。いやらしいやつ。変態みたいなやつ。異常性欲者のクソ野郎……。」
大声で言うわけではなく、口の外で小言のように悪口をぶつぶつと呟いていたが、すぐに姿勢を整えて楽に座った。
グリピスが怪訝そうに彼を見つめると、ロミオは挑発するような口調で言った。
「何見てんだよ?お前みたいなストーカー野郎がレリアに何するつもりか知ったら怖いんだよ!ここで拘束してやる!」
「……そうかい。」
グリピスは気にするそぶりもなかった。
むしろ、何か面白がっているような、期待しているような表情だった。
ロミオの内心は煮えたぎるようだった。
グリピスはどこか余裕を感じさせながら窓の外を見つめていた。
あの中で平和に眠っているレリアを思い浮かべて、微笑みを浮かべた。
彼は自分の膝をそっと撫でた。
『それで……オスカー、お前はいつ来るんだ?』
明らかに、何かがあるのだ。
オスカーが心からレリアのそばに来られない理由が。
その理由が何であれ、いずれ分かるだろう。
待つことさえ甘美だった。
一度もこんな駆け引きのようなことをしたことはなかったが、なぜか面白そうに思えた。
数日後の夜。レリアは今日もなかなか眠れず、ベッドの端に背を預けて座っていた。
皇帝が帰ってから、不安ではあるが平穏な日々が続いていた。
レリアもまた、今は皇帝のことを少しは忘れて落ち着けるようになっていた。
罪悪感が完全に消えたわけではないが、皇帝には彼を慰めてくれる家族がいた。
皇后やセドリック、デミアン、ユリアナが。
彼らが皇帝のそばにいてくれるのはむしろ幸運だった。
もうそろそろ平和を実感してもよい頃だが、レリアの心からは不安が消えなかった。
オスカーは戻ってこなかった。
何の連絡もないまま待ち続けて数日が経っていた。
実際にはそれほど日数は経っていないはずだが、感覚的には何年も経ったように長く感じられた。
レリアは他の友人たちと穏やかに食事をし、楽しく会話をしながら日々を過ごしていた。
彼らはすっかりこの地に馴染み、レリアの家族とも気まずさなく付き合っていた。
特に叔父はカーリクスを連れて騎士団の訓練を見せたがっていたが、カーリクスはそれを嫌がっていた。
「やはりカーリクス、お前を見抜いた私の目に狂いはなかった。やはり男は体力だよね、レリア?」
叔父は食事のたびに口が乾くほどカーリクスを褒めちぎり、レリアに返事を強要した。
レリアは毎日、叔父とカーリクスに褒められている領地の騎士たちが気の毒だった。
あの言葉を口にする叔父さえ、だんだん疲れて見えた。
カーリクスだけが無表情だった。
でも叔父があまりに幸せそうなので、レリアはただ苦笑するしかなかった。
そしてアティアス叔母は……隙あらば私に会いに来て、こう言った。
「レリア、お前、ロミオと結婚しなさい。叔母さんも一度男に裏切られたことがあるから分かるけど、あんなにいい男は滅多にいないのよ。」
「………」
「世の中にあんなに繊細で、ハンサムで、体までいい男なんていないわよ。それにお金持ちじゃない。」
レリアはロミオがどうやってこのうるさい叔母を味方につけたのか、ようやく理解できた。
ロミオは多方面にわたる知識を持ち、特にアティアス叔母さんの好きな宝石の分野に詳しかった。
「ローズベリー帝国に人を送って宝石をきっちり持ってこさせたらしいわ。でも本国に戻るつもりはないんですって。これ以上の結婚相手がどこにいるっていうの?」
「……」
何よりロミオが本国に帰る気が少しもないというのが、叔母の心にすっかり響いたようだ。
ロミオは皇族として多くの特権を持っていたが、継承権はなかった。
その点が叔母の好みにぴったりだったようだ。
そしてグリピスは……よく分からなかった。
カーリクスやロミオは一緒に食事をしたり、お茶を飲んだりして顔を合わせる時間があったが、最近グリピスはやたらと忙しかった。
使用人を通して調べてみると、グリピスの一日はまさにびっしり詰まっていた。
顔を見るのも難しいほどだ。
グリピスは朝起きるとすぐに祖父と散歩に出かけ、その後は祖父の書斎にいて、母と一緒に昼食を取る。
祖父の書斎で何をしているのかはわからなかった。
午後には祖母や母の回復を手伝い、夜遅くになってようやく自由時間があった。
レリアは、グリピスがありがたくもあり、同時に気まずくも感じられた。
神殿から戻ってきてからというもの、レリアは幼い頃とは違って、グリピスに常に関心を持ち、自ら話しかけようと心を決めていた。
しかし結局、避けていたのはグリピスの方だった。
そしてその後、グリピスはちゃんと話せなかったという事実が、心に引っかかっていた。
『お礼の言葉は必ず伝えなきゃ。』
そしてそんな穏やかな日々が流れていくほど、レリアはオスカーが恋しくなった。
もしオスカーもこの領地で一緒に過ごしていたら、彼はどうしていただろう。
誰と一番仲良くなっただろうか。
レリアはなぜかオスカーが自分のそばにずっとくっついている気がしていた。
三人の友人たちは、レリアとお茶を飲むたびに、自分たちが家族とどれほど仲良くなったかを自慢していた。
もちろん、カーリクスやロミオと違ってグリピスは二人に似せるように、行動でだけ示した。
祖母や祖父、母がグリピスを見つめるだけで十分だった。
誠実さに満ちたまなざしだった。
レリアはその場所にオスカーがいる様子を思い浮かべた。
オスカーは……誰に対しても親しくなろうとせず、自分だけを見てくれる気がした。
いつもそうだ。
他のことには一切関心がないかのように。
正直に言うと、オスカーの無表情な関心と優しさのにじんだまなざしがとても恋しかった。
その恋しさに疲れ、オスカーが夢にまで出てくるほどだったところに、ある知らせが届いた。
フレスベルグ帝国に新しい皇帝が即位したという知らせだった。
新しい皇帝となったのはオスカーではなかった。
フレスベルグ帝国の皇都からはるか遠くの地に小さな領地を持つ領主の若い息子だった。
ある朝突然現れたのだ。
世間の人々は皆疑っていたが、レリアだけは本能的にオスカーが必ず戻ってくると感じていた。
「戻ってくるよ、君のそばへ……」
永遠に君のそばにいるよ。
今も耳元ではっきりと聞こえる。
許してくれと耳元でささやいたあの低い声と、頬に触れた唇の感触まで。
レリアは一人でいるときはいつもカーテンを開けて窓の外を見ながらオスカーを待っていた。
彼が窓から戻ってくると信じていたから。
だが、もう一人、それを確信していた人物がいた。
その誰かは、獲物をじっと待つ猟師のように、毎晩庭のベンチに腰かけ、窓を見つめていた。
「おい、お前飽きもしないのか?」
ロミオがあきれたように声をかけた。
今夜も同じだった。
ロミオは毎晩同じ姿勢で、同じ表情でベンチに座っているグリピスを見るのがうんざりだった。
本当にうんざりして、つい悪態をついた。
あいつは眠りもしないのか。
悪口しか出てこない。
神聖力で身体の疲れを調整するタイプだったが、ロミオはそれが難しかった。
ロミオは遅くまで寝ていて起きたときの甘い気分を愛する人だった。
魔法で睡眠を調整しようと思えばできたが…それも一日二日だった。
十分な休息を取らなければ、魔力を維持するのは難しかった。
だからといって、あの狂った変人野郎を一人にすることもできなかった。
口では感謝してるって言うけど…正直言って、どこかに閉じ込めて感謝すべき相手はグリフィスだった。
だからロミオは毎晩、グリフィスが座っているベンチの向かいに布団を敷いた。
厚めのマットと毛布を置いてそこで寝た。
5分おきに起きて確認できるよう、魔法の道具でアラームまで設定した。
特に苦ではなかった。
ロミオはもうグリピスが誰を待っているのか知っていた。
オスカーに違いない。
フレスベルグ帝国のニュースを聞いた後、グリピスの視線はさらに鋭くなったからだ。
ロミオはこの状況にうんざりしていた。
顔を合わせるたびに目で通じ合っているオスカーとグリピスを見ると、いら立ちを感じた。
「うわ、ムカつく。あいつら頭おかしいんじゃないの。」
もっと仲良くすればいいのに……じれったいやつら。
ロミオはため息をつきながら、押し寄せるいら立ちを感じた。
分厚い枕を抱きしめて寝返りを打った。
『いっそレリアの部屋に行って、添い寝でも頼もうか?そのほうがよっぽど安心できて温かいだろうに。』
ロミオがそんなに意味のないことを考えていたときだった。
ブスッ。
一方から感じられる視線に、ロミオとグリフィスが同時に顔を向けた。
誰かがこちらに来ていた。
レリアの部屋の窓に向かっているのは間違いなかった。
しかし木の間から息をのんだのは、カーリクスだった。
「……?」
カーリクスは二人を見て、まるで信じられないというように目を見開いた。
彼はグリフィスとロミオを交互に鋭く見つめた。
毛布を巻いているロミオを見るときは特に、狂った奴を見るような目つきだった。
ロミオはその目つきに憤慨した。
他の誰よりもカーリクスのような奴にそんな目で見られるなんて!
プライドがひどく傷ついた。
「な、なんだ、おまえら?夜更かしか……?なんで?」
そう尋ねるカーリクスは、まるで全てを見透かしているかのような口調と表情だった。
「おまえ、ここに何しに来たんだよ?」
ロミオがうんざりした口調で尋ねると、カーリクスは両腕に抱えていたものを見せた。
大きなバスケットの中には食べ物が入っていた。
「腹が減ってさ。隊長と一緒に食べようと思って。」
「は?こんな時間に何で腹が減るんだよ?」
「夕飯をちょっとしか食べなかったから。」
そのときだった。
「ちょっと。」
グリフィスが静かに止めるように言った。
その瞬間、ロミオはもちろん、窓を上げようとしていたカーリクスも動きを止めた。
グリフィスが感じた誰かの気配を二人も感じたからだった。
まもなく、闇の中から誰かが姿を現した。
オスカーだ。
「……」
オスカーは無表情な顔で友人たちをひとりずつ見回した。
カーリクスのように目が大きいわけではなかったが、まなざしには疑いがこもっていた。
それは、特に庭でマットを敷いて焚き火のそばに座っていたロミオを見たときに強く感じられた。
「おい、その目つき何だよ?なんでイカれた人みたいな目で見るんだ?お前らのほうがよっぽどイカれてるくせに。」
ロミオがイラついたように言ったが、誰もそれに答えなかった。
「やっと来たな。」
グリピスが片方の口角を上げて言った。
オスカーはそっと視線を上げて、レリアの部屋の窓を見上げ、それからまた友人たちを見た。
不穏な気持ちがじわじわとこみ上げてきた。
「なんでここにいるの?」
ロミオは思わず「お前のせいだろ、お前!」と叫びたかったが、それではレリアにすべて聞かれてしまうと思い、口をつぐんだ。
代わりに答えたのはグリフィスだった。
「君を待ってたんだ。ああ、代理皇帝を立てたって話は聞いたよ。ここに来たってことは…ここに定着しようってことか?」
「…ああ。」
ロミオは、グリフィスとオスカーの間に流れるただならぬ雰囲気を感じた。
まただ、と思った。やっぱりな、と。
ロミオは二人の目から火花が散るのを前にして言った。
「とりあえず場所を移動しようか?レリアが起きてくるかもしれないし。」
その言葉に、オスカーとグリピスは静かに動き出した。
ただし、カーリクスだけはぽかんと立ち尽くしていた。
「ついてこないの?君は?」
「僕はレリアを起こしてこれ一緒に食べようと思ってる。」
ロミオの額に青筋が浮かんだ。
結局、カーリクスはロミオに首根っこをつかまれて引きずられていった。