幼馴染が私を殺そうとしてきます

幼馴染が私を殺そうとしてきます【51話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【幼馴染が私を殺そうとしてきます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

51話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 再び首都へ③

「おお……」

レリアはひとまず、新たに追加された大量のレシピを見て、呆然とした。

「これ、いつになったら全部作り終わるんだろ?しかも新しい材料もめちゃくちゃ多いし……」

しかし『賢者の石』を作るためには、すべてのレシピを一度は作ってみる必要があった。

とりあえずレリアは、一番急ぎのことから手をつけた。

それは――ゲーム内で商売を始めること。

開放した途端、久しぶりに見る可愛らしい動物の住民たちやエルフたちが、さまざまな依頼を持って押しかけてきた。

「これからドラゴンたちもすごく忙しくなるだろうな」

現実でも錬金薬を売り、ゲーム内でも住民たちに薬を売る必要があった。

そのため、素材を集めるドラゴンたちが忙しくなるのは当然だった。

それでも巣が追加されたのを見ると、さらに数匹育てられるようだった。

レリアは素材を集めるドラゴンたちを管理する画面に進んだ。

現在レリアが連れているベビードラゴンは、ゴールドドラゴン、レッドドラゴン、ホワイトドラゴンの合計三匹。

そしてその隣に、火山のようなイラストが灰色で追加されていた。

新しい巣だ。

それをタップすると、再び錬金道具の吹き出しが飛び出した。

【ドラゴンの巣を拡張しますか?(• ▽ • )】

「……」

レリアはまたもや驚いた。

『ちょっと待って。もしかしてまた……』

【倉庫拡張には500クリスタルが必要です!クリスタルをチャージしますか?(◞‸◟)】

「……」

なぜだか怒りが込み上げたが、

これも稼いだお金のおかげなので、怒るわけにもいかなかった。

レリアはしぶしぶ、またクリスタルをチャージすることにした。

ドラゴンの巣拡張完了!エサを置けばドラゴンたちが現れます!エサを購入しますか?
(*°▽°*)

「ああっ!受け取れ!」

レリアは拳を振った。

あわや大切な母のペンダントを掴んで投げるところだった。

「ふぅ……」

深呼吸をしてみると、新しいドラゴンを誘うためには100クリスタルが必要だった。

レリアは手を震わせながら購入ボタンを押した。

『……レアならまだしも、イワイなら嫌だな。』

レリアは怒りを押さえながら、追加されたシステムを確認した。

『でも、この“特別好感度”って何?』

【特別好感度とは、隠しクエストとして進行されるシステムです!すべての住民の好感度を最高ランクに達成すると現れます!٩(◕‿◕。)۶✧】

『ああ、もうどうでもいい……』

とりあえず急ぎで必要なものではなかったので、レリアは画面を閉じた。

レリアは一日中ゲームばかりして忙しく過ごしていたわけではない。

祖父母の健康を気遣い、以前よりも親しくなった大叔父とも親しくし、城の使用人たちとも仲良くなった。

年頃の子どもがいろいろな経験をしながら成長するように、レリアもそんな時間を過ごしていた。

こうして幸せな日々はあっという間に過ぎ、いつしかレリアの十九歳の誕生日がやってきた。

そしてその少し後、光竜との戦争が終わったというニュースが世間に広まった。

原作よりもやや早いタイミングだった。

目を閉じたまま、レリアは侍女が髪をとかしてくれる感触を楽しんでいた。

「お嬢様、できましたよ。」

ベッキーの声に目を開けると、鏡の中にはきちんと髪を結った自分の姿が映っていた。

「お嬢様、これならカリウス様が帰ってこられても、きっと気づかれませんよ。」

「…そうかな?」

レリアは気恥ずかしそうに髪を触った。

でも確かに、そんな気もした。

カリウス叔父さんが旅立ったとき、レリアは13歳だった。

そして今、6年が経ち、19歳になっていた。

あの時とは違い、歩き方も完璧な大人だった。

まだあどけなさは残っているものの。

「そろそろ着替えましょう。」

「……うん。」

レリアは鏡の中の成長した自分を見つめながら、ベッキーに促されてしぶしぶ着替えた。

ベッキーはレリアに銀灰色のドレスを着せながら、目を細めた。

この9年間仕えてきた愛らしいお嬢様が、目に見えて変わっていた。

初めて出会った頃は、同年代の子どもたちよりもひときわ小さく、痩せた少女だったのに……今では眩しいほど美しいお嬢様になっていた。

銀色の髪は月光をふんだんに浴びたようにまばゆく、白く透明な肌は絹のように柔らかだった。

さらに、しなやかな曲線を描く美しい体つきは、男女問わず誰もが目を奪われるほど。

ベッキーは、まるで自分の娘を世界一立派に育てたかのような誇らしさを感じた。

この9年間、食べさせ、着せ、すべてを世話してきたからか、本当の親が抱く感情すら覚えていた。

だからだろうか、ベッキーもまた、親なら当然悩むであろう問題に頭を悩ませていた。

ベッキーはそっとレリアのドレスの背中のリボンを結びながら尋ねた。

「お嬢様、それで……どうして公爵様が開いてくださるという成年祝いをお断りになったんですか?舞踏会を開いたら……きっと素敵な青年たちが、お嬢様にたくさん求婚してくるでしょう。」

「うーん……」

だから断ったのだ。

この世界の貴族たちは、十九歳になると法的に成人と認められる。

そして十九歳になった女性は、その記念として成人の舞踏会を開く。

名目上はお祝いのためだが、実際は婚活パーティーのようなものだった。

舞踏会を開くということは、「私はもう大人だから、誰か私に求婚してね」という意味だった。

シュペリオン公爵も、すべての貴族の娘たちが開くこの舞踏会をレリアに開いてやるべきか悩んでいた。

だから「お嬢様、成人の舞踏会を開きますか?」とレリアに尋ねたのだ。

祖父は、レリアを結婚させようという考えは微塵もないように見えた。

レリアが断ると、祖父は大きく安堵のため息をついた。

どうせ成人式を開こうとしても、その過程は簡単ではなかっただろう。

『シュペリオンの家臣たちは、私を認めていないから。』

レリアがエリザベスの娘であることを知っているのは、シュペリオンの直系の家族だけだった。

傍系や家臣の家族たちは、レリアの存在を快く思っていなかった。

当然だった。

見た目だけエリザベスに似ているという理由で、本家でありながらすべての地位を奪われたように感じたに違いない。

家臣たちは、レリアをその座から引きずり下ろそうと――むしろ、自分たちの娘を押し込もうとした。

だが名目上、レリアを迎えた理由は公爵夫人だった。

公爵夫人はレリアを見るたびに「エリザベス」と呼び、愛しんでいたため、使用人たちも何も言えなかった。

さらにレリアは歳を重ねるごとに、ますますエリザベスにそっくりな姿へと成長していった。

今や認知症を患った公爵夫人だけでなく、シュペリオン公爵やエリザベスの兄弟であるゼノンとアティアスさえもレリアを見て驚くほどだった。

年老いた使用人たちもまた、レリアを見つめるたびに驚いていた。

レリア自身も、母の肖像画や鏡に映る自分の姿を見ながら、自分が母に似ていっていることを実感し、嬉しく思った。

自分で見ても、母と自分はとてもよく似ていた。

だからレリアは、時折ぼんやりと鏡を眺めることがあった。

「ベッキー…ベッキーは、私が結婚したら嬉しい?」

「もちろんです!誰よりもお嬢様を大切にしてくれる方と出会って、幸せに愛されてほしいです。」

ベッキーは、夢見るようにレリアの両手を取って言った。

レリアはほっとため息をついた。

「ベッキーの夢を壊してしまってごめんね…。でも、私はしばらく結婚するつもりはないの。」

「まぁ…なぜですか、お嬢様?領地の若いご子息たちがお気に召さなかったんですか?それなら、他のところに行けばいいじゃないですか!」

「うん……」

首都には行くけれど、結婚のためではなかった。

レリアの人生計画において最も重要な瞬間が、まさに今から始まるのだった。

これまでの9年間は、これから訪れる未来のためにすべてを準備してきた期間に過ぎなかった。

これからしなければならないことは、本当にたくさんあった。

まず、祖母のアルツハイマー治療薬を完成させなければならなかった。

『残る素材はひとつだけ。』

特別な素材はほとんど集めたが、ただ一つだけ足りなかった。

それが「思い出の結晶」と呼ばれる素材。

この素材だけは、いくら探しても見つけることができなかった。

アティアスおばさんが借金地獄に陥るのも防がなければならない。

『でも、おばさんは賭博には興味なさそうだったけど…。』

もしかすると、レリアのおかげで未来が変わったのかもしれない。

とにかく、やるべきことはまだあった。

『本来の男主人、ルートの聖物を奪わなきゃ。』

これも非常に重要な任務のひとつだった。

狂竜との戦争が終わった今、彼は間もなく首都へ戻るだろう。

そのために、レリアも遅れずに首都へ行かなければならなかった。

『おばあちゃんの治療薬の材料も探さなきゃ…。』

どうしても首都へ行くしかない。

レリアの計画はこうして決まった。

レリアの人生は今から始まったようなものだった。

一日一日、怠けずに動かなければならない。

そして今夜、祖父に首都へ行くことを伝えるつもりだった。

『まさか、行かせないなんておっしゃらないよね?』

祖父はいつもレリアを過保護にする傾向があった。

「準備できました、お嬢様。」

「ありがとう、ベッキー。」

レリアはベッキーの言葉を聞きながら、鏡に映った自分を見つめた。

銀灰色のドレスは、華美な装飾もなく、ウエスト全体をきつく締めることもなく、動きやすかった。

「お嬢様、私はもうこれ以上望むことはありません。お嬢様が本当に素敵な殿方に出会い、愛されて生きていけることだけを願っています。ただ、一つだけ肝に銘じてください。」

「……なに?」

「クリク家だけは絶対に、絶対にダメです。」

ベッキーのきっぱりとした言葉に、レリアの口元が寂しげに上がった。

クリク家はシュペリオンの家臣家のひとつ。

他の家臣たちとは違い、最初からレリアに対して好意的だった。

しかし、ベッキーがこれほどまでに強く反対するのには理由があった。

クリク夫妻には息子が一人いた。

レリアが13歳の頃、その息子は城に遊びに来たことがあった。

そのとき、その少年はレリアを見て──「偽物のご主人様!」

そう叫びながら、暴言を吐いた。

さらにその言葉と共に、レリアの顔に砂まで投げつけた。

その場面を目撃したのがベッキーだったため、ベッキーは非常に怒り心頭だった。

ベッキーから話を聞いた公爵はクリク夫妻に激怒し、クリク夫妻はどうしていいかわからず謝罪した。

レリアは、自分のせいで祖父と家臣たちの関係が悪くなるのを恐れて、大丈夫だと笑いながら言った。

『その一件の後、クリク夫妻はあの息子を首都に送ってしまった。』

外郭領地の貴族や家臣たちは、子息を首都に送り教育するのが一般的だった。

首都で少年時代を過ごせば、それだけ良い人脈をたくさん築けるからだ。

ともあれ、そのクリク夫妻の息子が最近領地に戻ってきたのだが──領地の変わり様に驚きながら、偶然出会ったレリアに対して唐突に求婚してきたのだった。

「一目惚れした」と言いながら。

しかし、ベッキーの顔を見た途端、その少年の顔色は真っ青になった。

ベッキーは蒼白になり、慌てて騎士たちと一緒にレリアを馬車に押し込んだ。

あの日の出来事を思い出しながら、レリアはベッキーの肩にそっと手を置いた。

「心配しないで、ベッキー。」

どうせその少年はレリアの好みでもなかった。

もし好みで言うなら…レリアは、痩せ型のクリク令息よりも、体格が大きく背も高い男性を好んだ。

ベッキーはレリアの言葉にもかかわらず、不安げに彼女の顔色をうかがった。

「早く行きましょう、おじいさまがお待ちになっているわ。」

「はい、お嬢様。」

 



 

 

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