こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は105話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
105話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ノエル・ベルティウム②
ダンテはこの程度なら愚かな行為も病気だと考えた。
主人を対象にした評価にしては、辛辣で無茶苦茶な考えだが。
ノエルを相手にする時は、いつも急激な疲労感が襲ってくる。
「髪の毛を一本切って送っても気づきませんよ。むしろ、もっと身体的部位を送るなら、まだ分からない話ですが」
むしろノエルがこのように生き生きしている時より、一晩中人形を作ったせいで眠りが足りなくて、夢うつつの状態にいる方が遥かに良いような気がした。
「例えば、あの青い目玉とか、傷跡の残っている右手とか」
「お前・・・!そんなことは邪悪過ぎるだろ!この邪悪な男め!」
「とにかく、率直に言ってロクサナ様があの書信を見て、ノエル様が望んだ通りにここまで来ることを決めたのが奇跡のようなことです」
そして、ダンテがノエルを見ながらニッコリ笑う。
「それで結局、ロクサナ様の好感を得ることには失敗したようですね。それは本当に心がかなり痛むでしょう」
ノエルの顔が無惨に皺くちゃになった。
彼はダンテの言葉に腹が立ったようだ。
そうするうちにノエルは認めたくないかのように命令する。
「お、お前たち!ルナの世話をした子たちを連れてこい!」
彼の話を聞いて宴会場の片隅に目立たないように残っていた人形が動き出す。
ダンテはそんなノエルを見て、また始まったと考えてため息をついた。
しばらくして侍女数人が宴会場の中に入ってきた。
「君たち、ルナと一緒にいた時に何もなかった?」
「何かと言うと・・・」
「もしかしてルナの機嫌を損ねるようなことはなかったという事」
その瞬間、ノエルの前で頭を下げていた侍女たちが体をピクっと震わせる。
「何?」
ノエルはその反応を逃さなかった。
「気になることがあるみたいだね」
薄緑色の瞳に、一瞬煌めく光が通り過ぎた。
「何?早く言ってみて」
ロクサナの思い通りに彼女の世話をした侍女たちは人形だ。
そして人形は嘘を知らない。
ノエルの命を受けた人形たちが、さっき部屋で起きたことをありのまま説明する。
「歓迎パーティーのための装いをお手伝いしている途中、誤ってお嬢様の体に小さな傷を負わせてしまいました」
「え?ルナの体を傷つけたの?どこを、どうやって?」
「イヤリングを取り替えている間に、擦り傷を負ったのか血が出て・・・」
「血まで出たの?」
「ですが、お嬢様が大目に見てくれました」
「え?ルナが許してくれたの?」
少し鋭くなったノエルの目つきが再び和らいだ。
「それなら幸いだね。じゃあ、もしかしてその事で心が解れていなくて、宴会を楽しむ気分じゃなかったのかな?」
彼は原因が分かってスッキリしたようだ。
「私はダンテの言葉のように、もしかしたら本当に私のせいかと心配したじゃないか」
ノエルの表情に余裕と穏やかさが戻る。
「ありがとう。君たちが率直に言ってくれて心が楽になった」
澄んで純粋な光を帯びた顔の上に重ねられた笑みは、春の日差しのように暖かく優しかった。
しかし、相次ぐノエルの行動は少しも穏健ではない。
「ところで君たちのせいでルナとの再会を台無しにされた事は、どうやって責任を負うの?」
ノエルの手に持っていた山羊の仮面が一度振り回される度に、人形の肉が潰れて血が飛び散った。
その姿を見守るノエルの目は限りなく無慈悲だ。
動いてもいいという命令がなかったため、人形たちは動かない。
「申し訳ございません、ご主人様。私たちが未熟なせいで失敗を・・・」
そして、彼らは無感情な声でノエルに許しを請う。
このような状況で人間の感情を真似して哀願したり訴えたりすれば、ノエルがさらに怒るという事実を知っているためだった。
「ご主人様、過ち___」
「ああ、うるさい。どうせ痛くないじゃないか」
ノエルは人形の謝罪を聞きたくないかのように言葉を遮る。
「あなたはもう部屋に戻りましょう、ニックス」
ダンテは顔を顰めたまま目の前の光景を見て、テーブルの上に座っているニックスに顔を向けた。
するとニックスはクスッと笑いながらテーブルから降りる。
「私にも火の粉がかかるんじゃないかと心配してくれるのかな?」
「知っていると思いますが、あなたが綺麗だからではありません」
ダンテの声色はニックスに接する時、情がなく肌寒い。
ニックスはそんなダンテを見ながらも笑顔を絶やさなかった。
「それなら私が大人しくあなたの言葉に従うはずがないという事も分かっていると思うけど」
続いて舞踊家のように優雅に伸びたニックスの手が、その中に持っていた空のグラスを地面に落とす。
原因は明らかにノエルの行動なのですが、本人は認めずに人形たちが犠牲に・・・。
ノエルはかなり危険な人物ですね。
ロクサナが自分を嫌っているという気持ちはないのでしょう。
人形たちが不憫です。
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