こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は159話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
159話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 予想される目的地
その瞬間、冷たく冷えたデオンの心臓に溶岩のような怒りと殺気が沸き起こる。
こんな奴が・・・。
こんな奴がロクサナの何だって?
デオンはずいぶん前からカシス・ペデリアンを見るたびに、内側から激しい熱が上がるのを感じなければならなかった。
カシスがロクサナと初めて会った時からそうだ。
それで3年前にもデオンはロクサナが盗んだカシス・ペデリアンを連れてきて、バラバラに破って殺してしまいたかったし、昨冬、ユグドラシルに再び現れた彼を見た時にもロクサナの前で彼を容赦なく八つ裂きにしたかった。
その上、ラント・アグリチェを殺した存在が今目の前にいる人かもしれないと思うと、瞼が自ずと熱くなる。
ラント・アグリチェは何があっても必ず自分の手で殺さなければならなかった相手。
彼はデオンがロクサナに献上しなければならない供え物だったから。
ところが油断した一瞬でチャンスを奪われてしまった。
状況上、アグリチェの邸宅でデオンが急所を攻撃されて倒れた後、その機会を代わりに占めたのはカシス・ペデリアンである確率が非常に高いだろう。
ベルティウムでデオンが殺したかった実質的な対象も、ダンテではなくカシスだ。
まもなく、デオンの剣が再び鋭く前へ撃ち抜かれる。
他の言葉はもう必要なかった。
キン!キン!
先ほどより一層激しい攻防が繰り広げられた。
しかし、デオンの動きが続くたびに、先ほどカシスが彼の心臓に植えておいた真っ青な気運が体の中にさらに深く入り込んでいく。
カシスもこれ以上時間を長く延ばす気はなかった。
二人の目から月明かりに反射した真っ青な虹彩が揺れる。
「ダメ・・・!」
その時、見慣れない高音が野原にこだまする。
状況に合わない日傘が視界を遮り、同時に波のような豊かな裾が泳いだ。
ちょうどデオンの腹部に食い込んだカシスの手が突然の状況に止まる。
カシスの腰に切りかかったデオンの剣が空中を覗き込んだ。
視界を遮った人物は、急いでデオンの腕を掴んで引き寄せた。
デオンはすぐにそれを振り切ろうとしたが、その瞬間耐え難く強い痛みが再び彼の心臓を掴んだ。
それとは逆に、今まで精一杯加熱していた頭がすっかり冷めた。
デオンの腕を掴んだ手が一層強くなる。
刹那の瞬間、理性を取り戻し冷静に状況を判断したデオンは、ひとまず今はこのまま退くことにした。
カシス・ペデリアンを殺す機会は今だけではないのだから。
もちろん相変わらず彼の中では粘り強い殺意が溢れ、また現在の状況が自分に不利だということを認めたくもなかったが・・・。
それでも今は退かなければならない。
カシスは薄暗い目で遠ざかる後ろ姿を見るだけで、彼らを追わなかった。
「デオン、これは一体どういうこと!?」
マリアは服の草を荒々しく払い、デオンに問い詰めた。
「あなたがどうしてここにいるの?この前他の場所に行ったんじゃなかったの?」
彼女はデオンが教えてくれたように中立地域の東に移動し、まだシエラを探し回っていたところだ。
そうするうちに近くで見慣れた跡を発見して引き返したが、案の定そこにはデオンの姿が。
「あれは誰なの!なんでこんな夜中に戦っていたの?しかも、あなたが不利に見えたけど!」
どうやら、マリは暗闇のためにデオンと戦っていた相手が誰なのか気づいていないようだ。
しかし、息子であるデオンだけは鮮明に識別できて、彼が危険な状況のような気がし、途中で割り込んだのだった。
幸いというべきか、デオンと戦っていた相手は突然現れたマリアまでは攻撃してこなかった。
デオンは隣で何度も騒ぎ続けるマリアを無視して、遠くから小さな煌めく光を視界に入れる。
今は遠くなったペデリアンの行列が、薄暗い闇の中で小さな点で押されていた。
「そしてあなた、私を騙したわね!東って言ったのに!」
マリアがしばらく忘れていた何かを思い出したように叫ぶ。
「どれだけ探してもシエラの髪の毛一本も出てこなかったわ!」
彼女の口から出た名前に、遠くを見つめていたデオンの目が凍りつく。
『あなたはラントが作り出した怪物よ』
先日聞いた誰かの声が突然耳元に響いた。
『私は、そんなあなたを酷く憎んで軽蔑するわ』
その瞬間、砂粒のような不快感が心臓を食い荒らすように、中から音もなくガサガサと音を立て始めた。
『けれど、それだけあなたに同情する』
先ほどアシルを思い出させる人形を見たからだろうか。
それとも、この前からデオンの前でシエラの名前を持ち出すマリアと出会ったからだろうか。
先日、シエラから最後に聞いた言葉が不意に浮かび上がり、簡単に消えないインクの跡のように耳元にくっついた。
毒に似た何かがデオンの胸の中に徐々に広がり始めていく。
「・・・」
このような不快な状態から抜け出すためにはどうすればいいのか。
「デオン?また何も言わずにどこに行くの!?」
答えはすでに決まっていた。
ペデリアンの行列が向かう方向やベルティウムで聞いた対話を基に推測した時、すでに予想される目的地があった。
ユグドラシル。
デオンはマリアに背を向けて歩く。
彼の始まりであり終わりである人を探して。
カシスとデオンの対決はひとまずお預けですね。
マリアが介入していなかったらカシスの勝利だったと思いますが・・・。
デオンとマリアもユグドラシルに向かうようです。
ロクサナとの再会も近いですね。
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