こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は176話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
176話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 介入
「サナ姉ちゃん!」
隣にいたジェレミーが、シャーロットに後ろに近づいてきていたロクサナの顔を確認して喜んだ。
ギッギという音を出すような不自然な動きでシャーロットが首を回す。
すると視野に入ってきたのは、見ないうちにさらに美しくなった彼女の腹違いの姉だった。
「ロクサナ姉様・・・」
視線が合った瞬間、ロクサナの顔に春の日差しのような笑みが溶け込んだ。
「こんにちは。顔を見るのは久しぶりね。会えて嬉しいわ」
ロクサナの長い金髪がゆっくりと傾いてシャーロットの肩に流れ込んだ。
しかし、シャーロットは肌に冷たい蛇の鱗が触れたように体をさらに硬直させる。
「ところで、何の会話でそんなに楽しくしていたの?」
シャーロットの肩に乗っていた手がゆっくりと動いて、彼女の首の近くまで滑った。
首筋を這う手に、シャーロットの体は緊張で真っ直ぐに。
ついに首の急所に触れた指先がそっと力が入ると同時に、ロクサナが一層濃く微笑んで遅い口調で囁いた。
「私が聞いてもいい話?ねえ、シャーロット?」
ロクサナのバラ色の瞳に一瞬閃光が輝く。
その瞬間、シャーロットは全身に鳥肌が立つのを感じてしまった。
彼女はもう我慢できず、席から飛び起きる。
「わ、私、急に用事を思い出したので!」
シャーロットは長い髪をなびかせながら素早く逃げた。
(何よ!今日の集まりに出席しないと思っていたのに!)
幼い頃なら「カシス・ペデリアンとシルビア・ペデリアンの両方を独り占めしようとしているのか」とロクサナに食ってかかっただろうが、今の彼女にそんな勇気はない。
以前、ロクサナの毒蝶に食べられそうになって以来、シャーロットの脳裏にはロクサナに対する恐怖がハッキリと刻印されていたのだ。
シャーロットは後ろを一度も振り返らず、逃げるようにロクサナの視線から抜け出した。
「あら、シャーロットは急用を思い出したようね」
ロクサナがシャーロットの後ろ姿を見ながら呟く。
バラの花園に現れた彼女は、一気に皆の視線を集めた。
ロクサナもジェレミーのように、家門の象徴色である黒いドレスを着ている。
やや暗くてくすんで見えやすい黒いドレスだが、ロクサナが着ると、とても優雅で洗練されていた。
白玉のように白く滑らかな肌と華やかな金髪、そして赤い瞳が一層目立って強烈な印象を与えている。
「姉ちゃん、今日は部屋で休むって言ってたけど」
ジェレミーが素早く席を立って、ロクサナの席を用意する。
しかし、彼はすぐにそれが少し前までシャーロットが座っていた椅子だという事実に気づき、汚物を片付けるように後ろに適当に投げつけた。
その後、自然に新しい椅子を用意する。
少し前まで神経を掻いていたシャーロットは、すでにジェレミーの関心の外に押し出されていた。
もちろん、近いうちに彼女をアグリチェ式に再教育する予定であることは変わっていない。
「少し疲れていたのだけど、今は良くなったわ」
ロクサナはジェレミーに笑いながら答えた後、シルビアを見ながら尋ねる。
「ペデリアンさん、もし失礼でなければ相席してもいいかしら?」
当然、シルビアは待っていたかのように素早く頷いて承諾した。
彼女の顔はいつの間にか赤くなっている。
「もちろんです!どうぞお座りください」
ロクサナは優雅な動きで、ジェレミーが用意した席に座った。
「シャーロットはまだ幼いので、ペデリアンさんを困らせることをしたかもしれません」
ロクサナが座るやいなや、バラの花園の中に常に待機していた使用人が素早く近づいてきて、彼女の前に茶菓を準備し始める。
「いいえ、ただ挨拶を交わしただけですから」
「それなら幸いですが」
ロクサナは首を横に振りながら否定するシルビアに向かってニッコリと笑った。
ただじっと無表情な顔をしているだけでも賛嘆を禁じ得ない美人が赤い唇に笑みを浮かべまですると、周りにいた人々が思わずため息をついてしまう。
シルビアも今まで他人に接する時とは違って、赤く熱くなった頬で口をもぐもぐしながら慎重に尋ねた。
「あのシャーロットという方は、もしかして親しい妹の方ですか?」
「はあ、何を。絶対に違います」
先ほどシャーロットという少女に接する時、ロクサナの態度が親しみやすそうでないように曖昧に感じたことを思い出して確認のために尋ねたが、返事はジェレミーから飛び出した。
彼は訳もなく咳払いをしながら声を整えた後、話を続ける。
「先ほどお話ししたように、姉の大事な弟は、ごほん。私一人だけですので」
「・・・」
ロクサナは、そんなジェレミーを黙って見つめた。
ジェレミーは満足感と恥ずかしさが入り混じった顔を隠すことができていない。
一体さっきまでシルビアと何の会話をしていたのか気になるが、あの顔を見ればあえて聞かなくても分かるような気がした。
一方、シルビアは妙にイライラした目でジェレミーを見て、再びロクサナと視線が合った瞬間、嘘のように滑稽な顔で引き返す。
ロクサナは微笑みながら口を開く。
「アグリチェの人々は個人主義的な性向が濃く、家族間でも交流が少ないのです」
ただそれだけだったが、シルビアは自ら意味を解釈した。
ああ、じゃあさっきのシャーロットという少女もそうだし、他のアグリチェの人たちと必要以上に親しくなる必要はないんだね。
あっ、ちょっと待って。
じゃあ、本当にジェレミー・アグリチェが偉そうに言ったことは本当なの?
そう考えて、シルビアは表情管理に困難を来たし始めた。
ロクサナと話すときに動揺するシルビアが可愛いですね。
ロクサナをお姉様と呼んだら、ジェレミーがどんな反応をするのか楽しみです!
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