ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【180話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は180をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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180話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 白の首長ヒアキン・フィペリオン

「君、こんな所にいたのか」

背後から聞こえてきた声でデオンが首を回す。

人影のない建物の裏側。

そこに一人で影のように留まっていたデオンに近づいたのは、白の首長ヒアキン・フィペリオンだった。

チラッと視線を動かすと、白髪が半分ほど混ざった薄青色の髪をしたほっそりとした体つきの男が視野に入ってくる。

目が合った瞬間、彼は薄く皺の寄った目つきを折って微笑む。

「久しぶりだね。こんなに近くで会うのはラントが生きていた時以来初めてだと思うけど」

とても優しい言い方だった。

ユグドラシルの集まりでもそうだし、また家門間の取引のために別に集まった席でもたびたび顔を合わせたことがあったので、このような態度がおかしいわけでもない。

もちろん、デオンは誰にでも通用する冷たい態度で無関心に首を向けただけ。

しかし、ヒアキンはそれに執着しないようで、むしろデオンに近づいた。

「あなたは相変わらず静かなところが好きみたいだね。それも、このように5家門が一堂に会することは滅多にないのに、他の若者たちと付き合わずに」

「・・・」

デオンはヒアキンの言葉が聞こえないように反応する。

しかし、白の首長は気にしていない様子だ。

「ちょうど今、中央花園の方でお茶会が開かれたんだけど、興味ないのかな?さっきチラッと見て来たら、今度新しく黒の首長になった君の弟とその姉もいたようだったが」

その瞬間、デオンの目つきがピクリと微動した。

今耳元に掠めた言葉は、ヒアキンがそばに近づいてきて以来、初めてデオンの視線を引き出した。

デオンの反応をどのように受け入れたのか、ヒアキンがキツネのように目を細めて笑う。

「実は、あなたの腹違いの弟ジェレミー・アグリチェがユグドラシルの会議の席に現れ、家門を継ぐと言った時は少し驚いたよ」

「・・・」

「私は君が黒の主張になると思っていたからね」

デオンは薄い笑みを浮かべた黒い瞳を見て沈黙する。

「去年の冬の下克上はそのためではなかったのかな?」

 



 

白の首長の口から昨冬、アグリチェで起きたことが一部でも流れたことは、それほど驚くことではなかった。

アグリチェがそのような方面に特出しているが、他の家門にもそれぞれ情報網と言えるものがあったからだ。

再び無反応に首を向けるデオンを見て、ヒアキンは微笑む。

「昔も今も、君は相変わらず無口だね」

そして、ヒアキン・フィペリオンはあまりにも口数が多かった。

「まあ、私も首長や後継者でない君には特に用事がないからね」

デオンがあまりにも反応を見せなかったため、ヒアキンも興味を失ったようだ。

この栄養価のない会話を終えるつもりなのか、白の首長ヒアキンはデオンにさっきとは逆の意味の挨拶をする。

「じゃあ、後でまた会おうね」

そして足音が遠くなっていく。

気になる騒音が消え、すぐに完全に消えた頃、デオンの位置に釘付けになっていた足が引かれた。

 



 

目的地は特になかった。

彼自身がどこに動いているのか特に意識しない状態でデオンは足を運んだ。

しかし、しばらくしてデオンが気づいた時、彼が立っているところはお茶会が開かれている中央花園の入り口だった。

遠くないところから運ばれてきたバラの香りが鼻先に巻かれた瞬間、デオンの体が止まる。

やがて荒々しい殺気が四方に伸ばされた。

どうして自分は花園に来た?

この中に入って誰を探すつもりだった?

拳を握ったデオンの手にますます激しい力が入った。

手のひらに深く食い込んだ爪が肉をそのまま剥ぎ取ってしまいそうだ。

『誰があなたを歓迎するためにこんなに急いで走って来たの?』

そんなことを言われたような感覚に。

まるで本能に刻印されたかのように、こうやって無意識のうちに彼女の後ろ姿を追ってしまうなんて。

これでは本当に首輪をつけて主人の後を追いかける犬のようではないだろうか。

デオンは、心の中で沸き立つ破壊的な衝動を抑えきれず、歯を食いしばった後、バラの香りに満ちた花園を振り返った。

その後、彼は花園の入り口でフィペリオンのデュランたちに出会ったのだ。

「消えろ、死にたくなければ」

聞くだけでも背筋をゾッとさせる低い声に、二人の男は思わず一歩退いた。

彼らは今、デオンがどれほど慈悲を持って警告したのか分からないだろう。

今の彼の気持ちは底まで落ちていた。

ユグドラシルでロクサナに出会ってから。

いいや、それより前にカシス・ペデリアンに出会った時から。

もう少し遡ってみると、ベルティウムでロクサナの所在地について知った時・・・。

でなければ、シエラと最後の対話を交わした瞬間から、デオンはずっと胸を引っ掻く不快な気持ちを感じていた。

つま先から見えない虫が這い上がるような感覚を。

 



 

白の首長ヒアキンも曲者の印象がありますね。

本心が全く見えません。

デオンは無意識のうちにロクサナを追いかけていますが、本人にも理由は分かっていない様子です。

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