こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は181話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
181話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 一触即発
「今、誰に消えろと言った?」
デオンに先に喧嘩を売られたデュランが、あからさまな顔で再び乗り出した。
少し前に脅威を感じ、思わず後退してしまったことに屈辱を感じたようだ。
「や、やめよう、デュラン。もう行こう」
「じっとしてろ。今こいつが何か生意気に騒いでいるのをお前も聞いたじゃないか」
うるさい虫だ。
いっそのこと殺してしまおうか?
警告はすでにした。
にもかかわらず、このようにうるさく吠えるということは、すでに死ぬ覚悟は出来ているという意味だろう。
考えは長くなく、デオンの手はいつものように速かった。
「があ!」
強い手が脈打つ首筋を一気に掴んだ。
このまま指先にもう少し力を入れれば、仕方なく息が切れることは明らかだった。
「何だよ、この手を放せ・・・、うぐっ!」
隣で吠えるもう一人にも残りの手を伸ばして一気に首を握り締める。
手の中でもがく二人を冷たく見下ろしながらデオンは考えた。
今、目の前にいる奴らの顎を潰して手足を順に引き裂いて殺したらどうなるのか。
ユグドラシルは一気に波乱になるに違いない。
そうなると、今この花園の奥にいる彼女はどんな顔をするのだろうか。
ロクサナは昨冬とは違って、もはやアグリチェを破滅させる気はないようだった。
ユグドラシルにアグリチェの姓をつけて自らの身を投じたのに続き、ラントの次に首長となったジェレミーと一緒に動くのを見れば明らかだ。
ならば、同じくアグリチェの苗字をつけている自分が、ユグドラシルの中で暴れまわり、この中で殺人を犯すとしたら?
ずっと前にフィペリオンの誰かが魔物を利用してユグドラシルで大量虐殺を犯したように、デオンも同じように中にいる人々を皆殺しにしてしまったらどうなるのか。
現在のユグドラシルを指す非武装中立地帯という言葉は、もっともらしいうわ言に過ぎない。
槍や剣などの武器を使って人を殺す必要はないのだから。
そうだね。
今のように手を伸ばせばすぐに殺せる人がいるのだから。
そのようにデオンの手にさらに強い握力が与えられ始めた時、今このユグドラシルにいる誰よりも彼の殺意を沸かせる人の声が耳を突き破って入ってきた。
「デオン・アグリチェ」
衝動的に力を入れていた手が少しだけ緩み、デオンの鋭い視線が音が聞こえてきた方向に動く。
やはりそこにはデオンが誰よりも強烈に殺したい対象であるカシス・ペデリアンが立っていた。
「本当に救済不能だね。時と場所を選ばずにこんな愚行を犯すなんて」
カシスの冷たい視線が、デオンの手に握られている二人を掠める。
フィペリオン出身の傍系。
二人とも酸素欠乏で意識を失ったようだが、まだ息はしていた。
カシスは少し前にニックスの部屋を出たところだ。
ニックスにとっては永劫よりも長い時間だったが、実際にはそれほど時間は経っていない。
ベルティウムに人形は思ったより大袈裟で、少しでも苦痛を与えると、すぐに気絶した。
カシスには人の苦しみを楽しむ趣味はなかったので、彼は気持ちはそれほど愉快でもスッキリもしなかった。
その後、カシスは先ほどシルビアを置いてきたバラの花園に再び移動することに。
すでに成人になった妹だが、カシスから見ればいつまでも幼いようで、シルビアを一人にするには心が多少楽ではなかった。
しかし、カシスはバラの花園に入る前に、彼の歩みを止める誰かを見つけてしまった。
まさに今、目の前にいるデオン・アグリチェを。
デオンも自分の目の前に現れた人物を冷ややかな目で見る。
「こいつらの代わりに死にたくて、自分の足で這って来たのか?カシス・ペデリアン」
「今までの軽率な行動でも足りず、これ以上暴れるつもりなのかな?」
今ここはユグドラシルだった。
以前のように二人が直面した場所が外だったら応じていたかもしれないが、少なくとも今はデオン・アグリチェに付き合うつもりはない。
しかし、カシスもデオンと向き合った瞬間、本能的に全身の感覚が激しく逆立つのは別のことだ。
「ねえ、今これはどういう状況?」
折しも吹いてきた風に、花園の内側から運ばれてきた濃いバラの香りが空中を浮遊した。
耳元を食い込んだ音声に首を向けると、揺れるバラの茂みを背景に経っている二人に姿が視界に映る。
デオンがしたことを確認したジェレミーの口から、もう一度噛み締めるような悪口が吐き出された。
しかし、二人の男が視線を向けた場所はジェレミー・アグリチェではない。
絵の中から飛び出したばかりのように赤いバラの花々の間に静かに立っている女性。
ジェレミーと一緒に現れたロクサナは、目の前の光景を何も言わずに見つめている。
彼女の美しい顔には何の感動的動揺も見られなかった。
そして、ついに花びらのように赤い唇が小さく開く。
「デオン」
唇の間から流れ出た名前に、カシスの指先が一瞬細かく微動した。
ロクサナが彼の名前を呼んだ瞬間、体が自然に反応することを隠すことが出来なかったのだ。
「物事を大きくしないで」
静かに感じられるほど静的な音声。
しかし、その影響力だけは小さくなかった。
ロクサナと似ているデオンの赤い瞳が冷たく沈む。
デオンが暴走する前にカシスが止めました。
この二人の相性は最悪のまま。
ジェレミーとロクサナも登場しましたが、ロクサナの口からデオンの名前が出るだけでカシスが反応するのも気になりますね。
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