ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【246話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は246をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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246話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 堕落した純白②

ロクサナは中央通路に着くと足を止める。

横からの風が彼女の髪をぐちゃぐちゃにした。

嫌な血の匂いが嗅覚に吸い付く。

ジェレミーは今彼女と一緒にいなかった。

ここまで来る間に出会った他の人形を相手にしていたからだ。

口クサナはニックスが部屋を出る前に彼に貼っておいた蝶を通じて、彼らがどこに移動したのかを知ることができた。

それで道に迷わずまっすぐここを訪ねたのだ。

これまでニックスが経験したこともまた、毒蝶の視野でー通り目撃している。

それですでに予想してはいたが、実際に彼女の目の前に現れた光景は間接的に見たものよりはるかに強烈だった。

どれだけ周囲をめちゃくちゃにしたのか、中央通路のガラスはほとんど割れている。

床もやはり危険なほどヒビが入っているのは同じなので、ロクサナは廊下が終わる地点でこれ以上前に動けず足を止めた。

端にやっと残った骨組みの上には、割れたガラスの破片がたくさん刺さっている。

3人は通路の真ん中に最も大きな亀裂が生じたガラスの床の上を踏んでいるところだった。

床に横になったノエルの体に乗って流れた血が横に広く広がっている。

涙を流しながら呆然と座り込んだニックスのそばにはデオンがいた。

ロクサナが来た時、視野に映った場面は、ノエルの胸に刺さった鋭いガラスの破片をデオンが抜く光景。

ロクサナが凍りついた顔で固まった瞬間、デオンも彼女を発見する。

デオンの顔はいつものように無表情で冷たかった。

しかし、彼のそばに漂う静けさは、なんとなくいつもと感じが少し違っていて、それが妙に気にかかる。

・・・ノエル・ベルティウムを殺したの?二人のうちどちらが?

途中から蝶の連結が途絶え、誰の仕業なのか確信できなかった。

ニックスもロクサナの存在に気づいたらしく、充血した目を動かす。

涙と血でぐちゃぐちゃになった顔をしたまま、彼は震える唇を甘やかした。

「サ・・・サナちゃん」

心臓に宿るほと弱い声。

吹雪のように雨が降っていたベルティウムで、あの時も彼は彼女をこのように呼んだ。

誰も彼の前でロクサナをそのように呼んだことがないのに、当然だというように。

「私、う、私が・・・」

全身が血まみれになったニックスが、大粒の涙を流しながらすすり泣いている。

一体何が悲しくてあんなに泣くのか分からなかった。

アシルが13歳の時、彼を快く思っていなかったラントがある日、小さな子獣を彼にプレゼントしたことがあった。

アシルは父親からの最初の賭り物に喜び、それを大切にした。

1年後、アシルにだけ下された命令は、その獣を彼の手で直接解剖して殺すこと。

アシルは泣きながら自分が直接名前を付けて餌を与えて毛をとかして育てていた獣の腹を割って殺した。

そして、ラントは動物の残骸を魔物の飯に投げ込ませた。

その日、アシルは部屋に戻り、まるで今のような顔をして泣いていた。

どうしてその記憶が今思い浮かんだのだろうか。

相変わらず狡猾な人形だ。

不利な状況であることを知り、再び知ったかぶりで自分の前で演技をしているのか。

しかし、そのように思いながらも、なぜかロクサナはそんな彼を見て、一度も唇を震わせることができなかった。

・・・ずっと彼のことが気に障っていた。

緊張すると訳もなく手で鼻筋を撫で、困った状況では左目をしかめながら拳を握り、指で親指を掻く。

その他の細かい習慣など何もニックスが知らないはずだが、彼はアシルの真似をやりすぎだった。

そのため、さらに冷淡に振舞っていたのだ。

そうしないと、先日ベルティウムでそうしたように、一瞬でも彼を本当のアシルと勘違いしそうだったから。

それではまた自分を許せないような気がして。

それなのに、なぜ「あれ」は今、自分の前であんなにアシルと同じ顔をして泣いているのか。

 



 

デオンは席に釘を剌したように固まって、ニックスを眺めるロクサナを視野に入れて初めて悟った。

今自分が何をすべきかを。

雲が晴れ、視界にきらめく輝きが宿る。

口クサナはニックスの後ろで手が血まみれになって動くのを見た。

「アシルを殺したことを後悔していない」

アグリチェでの最後の日、デオンと交わした会話がふと頭の中に浮かんだのは、まさにその瞬間だった。

「再びその時に戻っても、私は躊躇うことなく、あいつをまた殺す」

口クサナは他のことを考える暇もなく反射的に手を動かす。

デオンの手に握られていたものを粉々に砕いた武器が彼の後ろに吹き飛ばされた。

赤い血の滴が、割れたガラスの破片とともに空中に散らばる。

「ただ、今度は君が見る前で直接あいつの首を切り伏せる」

「・・・止まって!」

しかし、デオンは少しもためらわず、少し前までロクサナの手に握られていたが、今ちょうど自分の顔の横に剌さった武器を手にした。

「止まって、デオン・・・!」

口クサナは急いで前に出ると、ヒビの入ったガラスの床が彼女の一歩一歩にひび割れを起こす。

すすり泣いていたニックスが頭の上に垂れ下がった濃い影に向かって首をかしげた。

その上に死神の鎌が突き刺さっていた。

わずかな差だった。

ロクサナは腕から鞭を外し、デオンの手首を巻きつける。

おかげで方向が少しずれてしまい、ニックスはぎりぎりで自分への攻撃をかわすことができた。

いつの間にか近づいてきたロクサナがその前を遮る。

風になびく金色の髪が覗界から光とともに砕け散った。

ニックスは自分の前を守って立った後ろ姿を、涙に濡れた目でぼんやりと見上げる。

デオンはすぐに強い手で手首に巻かれた鞭を強く引っ張った。

彼は邪魔物であるロクサナをまっすぐに斬ったわけではない。

しかし、前に引っ張られてきた彼女を捕まえて、容赦なく後方に投げ捨てた。

クアアン!

口クサナは通路の後ろの壁に打ち込まれるように体を強く打ち、跳ね返ったままうめき声を飲み込む。

そんなデオンは彼女を後にして、彼は再びニックスに近づいた。

4年前、ロクサナはアシルの幻覚を目の前にしてデオンに言った。

『あなたなんかの手にアシルを二度死なせることはないだろう』

しかし、見ろ。

今、デオンの目の前にはこのように再び生きて帰ってきたアシルがいて、デオンはもう一度彼を殺す機会を持つようになったではないか。

先ほど現れたロクサナが、すすり泣くアシルを唖然とした目つきで眺めることを視野に入れた瞬間。

デオンは今、自分が望むことがこれだという事実に気づいた。

ロクサナが見る前で、もう一度アシルを殺すこと。

 



 

「ロクサナ!」

そこに着いたばかりのカシスが、隣の建物に続いて通路側から飛んできて壁に突き剌さるロクサナの姿を目撃する。

彼は一気に駆け寄り、彼女の様子を見た。

幸い、ロクサナは無事だ。

少し前のことで右腕が脱臼し、足首にひびが入っているが、体内に残っていた治癒力でカシスが手を打つ前にすぐに回復した。

続いて彼の視線が少し前にロクサナが現れた通路にまっすぐ移る。

すぐに状況を把握したカシスの目から火がついた。

「デオン・アグリチェ・・・!」

間もなく彼の体はニックスを攻撃しているデオンに向かって跳ね返った。

ロクサナもすぐ歯を食いしばって立ち上がる。

チェン!

カシスは人形の残滓と見られる金属を床から拾い上げ、デオンと対決した。

デオンはニックスを攻撃する途中、カシスに邪魔されて手を止めざるを得なかった。

「どけ、カシス・ペデリアン!」

カシスはデオンの冷たい一喝にもためらわずに再び彼を攻撃する。

デオンがロクサナを傷つけることを辞さないとしてまで成し遂げようとするのは、ニックスを殺すことのようだ。

そしてロクサナはそれを望んでいない。

それなら、カシスがすべきことも決まっていた。

「お前こそすぐに退け・・・!」

それにそういうわけじゃなくても、さっきロクサナを放り投げたのは今彼の目の前にいる男であることが明らかだったから。

カシスは斜めに投げ出される攻撃を防ぎ、反対側の手を伸ばしてデオンの心臓部を攻撃する。

先日,ユグドラシルの外で感じたのと同じ感覚がデオンの心臓を巻きつけた。

「また小細工を!」

デオンは上体をよじって、すぐにカシスを切った。

金属性の物質がぶつかる鋭い騒音きらめく輝きが四方に散らばったガラスに反射する。

しかし、デオンはそのままカシスを殺すことに集中せず、後ろにいるニックスを狙う。

カシスの考え通り、デオンは今カシスを相手にする気がなかった。

彼の関心を独り占めしているのは、目の前にいるアシルだけ。

「やめて、デオン・・・!」

噛みつくようなロクサナの声が鼓膜に食い込んだ。

しかし、それさえもデオンを止めることはできない。

この先に何があるか彼は知らなかった。

しかし、もう一度アシルを殺せば、その時は分かるような気がした。

 



 

デオンの目的は、ニックスを殺すこと・・・。

もし目の前でニックスが殺された場合、ロクサナの心が壊れてしまうのではないでしょうか?

カシスは防ぐことができるのでしょうか?

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