こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は70話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
70話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 思いもよらない頼み
オルカとパンドラは、比較的早く拘留から解放された。
フィペリオン側で彼らの蛮行を知り、出来るだけ急いで返信を送ったため。
普段から奇想天外な行動をするオルカだったため、対処が早かったのだ。
予想通り、フィペリオンはオルカが犯した行為に頭を悩ませていた。
アグリチェの問題でただでさえ状況が複雑なのに、分別のない後継者がこんな行為をしたのだから、頭を悩ませるのは当然のことだろう。
カシスは別館の周囲に部下を配置し、警備を厳重にした。
万が一のことに備えて。
ひとまず、フィペリオンとの関係を考え、拘禁状態から解放したが、まだ警戒心を壊したわけではない。
もし自分がいない間に、オルカがロクサナのいる別館を騒がせる危険もあるから。
「見たことのない人がいるわね」
ロクサナも気づいていた。
彼女の呟きにシルビアが説明する。
「屋敷内に危険人物とされるお客様が来ています。それで別館に近づけないように守っているのです」
シルビアはいつになく目元を細めていた。
彼女も荒唐無稽な理由から、城門を越えたフィペリオンの招かざる客たちのことが気に食わないようだ。
(やっぱり晩餐会の時間に正式に挨拶を交わすことになりそうね)
「それじゃあ、今日の夕方はカシスも席を外すのね」
「お兄様がいなくて残念ですか?」
ロクサナが何気なく言った言葉に、シルビアは素早く反応した。
顔を上げてみると、なぜか妙に嬉しそうなシルビアの顔が視界に映る。
「晩餐が長引くようなら、お兄様だけでも早く帰れるように、私が何とかしてみますね」
シルビアはニコニコ笑いながら「私だけを信じて」と言った。
彼女が何を考えているのか分かる気がする。
けれど、ロクサナは何も言わない。
それよりもペデリアンの兄妹とフィペリオンの来賓の晩餐だ。
オルカは和合会に出席しなかったので、晩餐会がオルカとシルビアの公式の初対面になる。
小説のように、現実でもオルカがシルビアを好きになるのだろうか?
もしそうだったら、小説のようにシルビアに歪んだ執着を見せるのではないか少し心配だ。
「シルビア」「あの」
二人が同時に口を開く。
シルビアが固まっている間に、ロクサナが先に譲った。
「先にどうぞ」
するとシルビアはちょっとまごまごする。
その姿が普段とかなり違っているので、ロクサナは多少怪しく感じた。
そして、シルビアはついに決心したかのように唇を噛み締める。
「髪を触ってみてもいいですか?」
思いもよらない頼み。
ロクサナはシルビアの緊張した姿を見て瞬きしたが、すぐにそっと視線を逸らして受諾する。
「ええ」
シルビアの頬が一瞬で紅潮した。
彼女はサッと席を立ち、ロクサナの後ろに移動する。
気持ちを代弁するかのように、踊るような軽快な歩き方で。
「髪が絹の糸のように細く綺麗でしたので、一度触ってみたかったんです。あの・・・、もし良かったらブラッシングしてみてもいいですか?」
「好きにしてちょうだい」
「じゃあ、リボンで結んでみるのは・・・」
「構わないわ」
ロクサナにとっては何でもないことだったのに、シルビアは初めてキャンディを貰った子供のように喜んだ。
そんな彼女を見ていると、何だか妙な気分に。
浮き浮きした気持ちが如実に伝わってくる手が髪の毛に触れ始めた。
そしてロクサナは、シルビアに言おうとした言葉を忘れてしまう。
「髪形が変わったね」
シルビアが訪れた直後、ロクサナの部屋に入ってきたカシスが微かに顔を固める。
彼の視線はロクサナの頭に留まっていた。
「シルビアが結んでくれたのよ」
長い髪の毛は一本に緩く触れて、彼女の瞳の色と似た濃い赤色のリボンで縛られていた。
「変?」
「いいや」
ロクサナに似合わない髪型はなかったので、カシスは躊躇なく答える。
ただ、ロクサナの髪型はオルカに似ていたのだ。
もちろんシルビアはオルカを見たことがなかったから、知らないはず。
でもロクサナは・・・。
「君が直接シルビアにこの髪型に縛ってくれと言ったのか?」
心なしか、どこかやさぐれた感じの声が耳元を掠める。
「いいえ、勝手にしてもいいと言ったら、シルビアがこの髪型にしたのよ」
ロクサナは、カシスの考えていることに気づいていないように答えた。
カシスの手が金色の髪に繋がれたリボンの周りを静かに徘徊する。
まるで、そのリボンを今すぐにでも掴んで解き放して何処かへ放り出してしまいたいかのように。
赤いリボンを見下ろす瞳も、餌を目前に控えた飢えた獣のように、短期で鋭かった。
その後、カシスは辛うじて強烈な誘惑を振り切って手を下ろす。
彼はいつものように静かな姿に戻ってロクサナに話しかけた。
「今日の食事は一緒に食べられなくなった」
「シルビアから聞いているわ」
「出来るだけ早く帰って来るから」
カシスはロクサナの顔に不満を持っていることに気づいていないふりをする。
「じゃあ、行ってきます」
オルカの執着心は、ロクサナの毒蝶に向いていますね。
その執着心はどこまで暴走するのか心配です・・・。
髪を触りたいと話すシルビアとロクサナの光景が実の姉妹のようで微笑ましいです♪
髪型の変わったロクサナの姿も見たい!
オルカと同じ髪型というだけで嫉妬するカシスも良いですね。
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