こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は74話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
74話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 鋭いガラスの破片
「許可なくペデリアンの中を騒がせるとは、警告を理解できなかったようだな」
状況を見ると、晩餐会にいたオルカが席を抜け出したようだ。
カシスはそれに気づき、すぐに後をつけてきた。
しかし、オルカは相変わらず魂の抜けた表情でカシスを眺めるだけ。
「いや・・・、青の貴公子。ひょっとして今、あなたの目にもあれが見えますか?あれはどう見ても人間ではないようですが・・・」
彼の言葉を聞いてカシスの視線が上に。
そしてオルカに視線を落とした。
「何だ、もしかして私の目にだけ見えるのか?じゃあやっぱり、あれは霊体?」
「やはり昨日まで泊まっていた場所がもっと気に入ったようだね。それなら好きにしてあげよう」
カシスの無反応な姿をどう解釈したのか、オルカは呆然とする。
「連れて行け」
カシスはそんな彼を無視して、後をついてきた部下たちに冷たく命令した。
彼らはカシスの命令に従い、オルカの両腕を掴む。
しかしオルカは相変わらず何が何だか分からないという顔で私を眺めているだけ。
結局、彼はカシスの部下に連行されていった。
「どうして外に出ている?」
カシスの私に対する態度はオルカと向き合った時と全く違っていた。
私に渡された声に冷たい空気がこもっているのが感じられる。
まだ彼の背後にいた部下たちは静かに身を引いた。
カシスの鋭いガラスの破片がまだ残っているのに気づく。
彼が今何を考えているのか、何となく分かるような気がした。
「あなたを待っていたわ」
そう告げると、カシスは黙り込んで私を見上げる。
「もう終わったの?」
「・・・ああ」
「約束した通り、本当に早く来たのね」
私はテラスの手すりから手を離しながら付け加えた。
「それじゃあ、お上がりなさい。あなたの部屋にいるから」
カシスは返事をせずに私をじっと見つめ、ついにその場から立ち去った。
私もテラスから出て部屋に戻る。
それから私たちはカシスの部屋で一緒に遅い食事を始めた。
彼はすでに晩餐会で大まかにお腹を満たした後だったので、きちんと食事をせず、主に私が食べる姿を前で見守るだけ。
先ほど見たオルカについて、カシスも私も何も言わなかった。
そうしてまた1日が過ぎる。
そして翌日、席を外していたペデリアンの主人と夫人が帰ってきた。
カシスの言う通り、ペデリアンの夫妻が家を留守にしたのは事実だった。
リセルに呼ばれて初めてペデリアンの本館に足を踏み入れる。
今までの考えに反して、彼は屋敷に戻るや否や私に会おうとした。
私が案内してもらったのはリセルの執務室。
こんな内密な空間に私を入れたのは意外だ。
ひょっとすると、これから語り合う話の重大さを暗示しているのかもしれない。
コンコン。
「ロクサナ・アグリチェです」
ドアの前でノックする。
息を一度大きく吸ってから吐くだけの時間が経った後、内側から応答が聞こえた。
「お入りなさい」
しばらくして私とリセルは向かい合って座る。
リセルの執務室はとても綺麗だ。
高潔な性格のペデリアンの首長らしく、彼は私に十分な礼儀を示していた。
リセルと私との間でほとんど会話はない。
しかし、それは不便ではなかった。
もしかしたらリセルが威圧的でない雰囲気を帯びていたからかもしれない。
それとも最初から私が彼に期待していたことがなかったためかも。
「長く話す必要はないと思う」
そしてついにリセルが口を開いたとき、私は落ち着いてこれから続く彼の言葉を待つことができた。
しかしそれに続いて私の耳に食い込んだ言葉は意外なものだ。
「好きなだけ、ゆっくり留まりなさい」
リセルの言葉を疑って見つめる。
「どうしてそんな目で見る?」
しばらく言葉を選んだ後、固くなった唇を引き離し、低い声を流す。
「出発しろと言われると思っていましたから」
「今すぐに去れと言えば、そのつもりだったのかな?」
リセルの質問に黙ってしまう。
「カシスは少し苦労するだろう」
彼は独り言のように呟く。
執務室の中に敷かれた空気は落ち着いていたけれど、私を圧迫するように重くはなかった。
それはリセルの視線も同じ。
「歓迎できない理由もない。カシスが3年前にアグリチェにいた時、うーん・・・」
彼は話を終わらせず、しばらく何かを悩んでいる様子を見せた。
「君の呼称を何とすべきか分からないな。「性」で呼ばれることは望まないと思うし、「君」でいいかな?」
「ええ、それで結構です」
「そうか。カシスが3年前、アグリチェにいたとき、君に大きな助けをもらったそうだね」
私はしばらく沈黙する。
しばらくの間、茶碗に浅く溜まった液体を見下ろしていたが、とうとう閉じていた唇を開いた。
「いいえ。多分・・・、真実は彼が思っていることと少し違うはずです」
カシスとペデリアンの人たちが考えるのは、私の持つ真実と全く同じではないはず。
オルカのロクサナへの第一印象は、人間とは思えなかったようです。
彼の目にはどう見えていたのでしょうか?
そしてカシスの声が冷たいのは、ロクサナの姿をオルカに見せてしまったからでしょうか?
そして、リセルとの会話も気になるところです!
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