ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【77話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は77をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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77話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • カシスの匂い

後で分かったことだが、オリンは苗字ではなく名前だった。

もともと彼女の名前はフルネームはオリビアで、苗字は似ている。

そのため、幼い頃から「オリオリ」という略称で呼ばれて揶揄われたりもしたという。

だから姓を離して「オリン」と呼んでもらうようにしたらしい。

今は本人も姓ではなく名前で呼ばれる方が楽だと話した。

これから自分の部屋のテラスの下で警護に当たるオリンに直接聞いた話だ。

役に立つ会話ではなかったが、こんな会話も意外に悪くない。

オリンは私が話しかけるたびにギクシャクしながらも、質問することにちゃんと答えてくれた。

もちろん、彼女によく話しかけるわけではないが、たまにテラスに出る時、下に彼女がいることを知りながら無視するのが少しあれだったので、軽く挨拶したりするだけ。

彼女との会話を気持ちを変えるのに効果的だった。

リセルと会って以来、一人で考え事をすることが多くなったから。

『でもこれは今すぐ言っておくべきだと思う。アグリチェに関する知らせだ』

あの日聞いた言葉が、一日に何度もこだまのように頭の中に響いた。

『カシスは君の望み通りにしてくれと言ったから自分で選択しなさい。聞きたいかな?』

もしあの時、私が他の返事をしていたら、今よりは気持ちが軽くなっていたのだろうか。

けれど、きっと再びあの瞬間に戻っても、私は同じ選択をするだろう。

 



 

午後遅く、カシスの部屋に入る。

彼は席を外して別館にいなかった。

カシスは今もなお私を元気にさせてくれていた。

彼が唇を突き合わせて私の中に彼に似た綺麗な気運を流してくれれば、体に徐々に温もりが渡って頭が冴える。

胸にこびりついていた汚物が浄化されるような気も。

「やっぱりいいわね」

留守のカシスの部屋で、私は彼のベッドに横になる。

人の物が大きく見えるのか、自分の部屋のベッドよりも、カシスの部屋のベッドの方がずっとふんわりしていて、いい感じだった。

こんな風に直接横になってみても、やっぱり満足できる。

私は体を動かして横に動く。

カシスから元気を貰うと必ず眠ってしまう。

彼は違うように装ったが、絶対に私の睡眠時間が増えたのはカシスのせいだと思った。

カシスのほのかな香りが彼の布団にもついている。

私は鼻を埋めた。

なぜか彼の匂いを嗅ぐと気が楽になるから。

アグリチェにいたときも、カシスのことを思い出すたびに緊張がほぐれて体が弛むのを感じたものだ。

それは今も同じである。

だけど、どれだけ考えても、それはちょっと変だった。

カシスと私は、3年前にたった1ヶ月の時間を一緒に過ごしただけ。

もちろん、それは強烈な経験だったけど・・・。

それでも彼からこのような気分を感じることが理解できなかった。

しかし元々世の中には私が理解できることだけが起こるのではないから。

・・・だから理解できないことは理解できないまま、そのまま放っておくことも一つの方法だろう。

思案に耽る暇もなく、ゆっくりと目を閉じる。

私は主人が来るまでしばらく微睡むことにして、体をほぐした。

 



 

夢を見た。

時間を遡って到着したのはアグリチェ最後の夜。

もしかしたら、リセルに会ってきたため、こんな夢を見ているのかもしれない。

私はラントの執務室にいた。

彼がいつも吸っていた覚醒剤とは種類が違う清涼感と澄んだ香りがする。

あ、そうだ、カシスの服を着ていたんだ。

そして、堅く閉ざされたドアを開けてデオンが中に入ってきた。

闇の中でも鮮やかな輝きを放つ赤い瞳が、すぐに私の視線に合わせてくる。

低い足音とともに彼が私に近づいてきた。

私はあの時、彼と向き合ったのか、それとも目を瞑ったのか。

どうだったかは覚えていないが、今の私は後者の方だった。

不意に頬に冷たい何かが触れる。

なんとなく、遥かな意識の向こうに、誰かの冷たい手が私の頬を掠めるのが感じられた。

肌に染みる冷たい温度を連想させる人がいる。

けれども、彼はこんな風に私を優しく触ったことはなかった。

彼と私はそんな関係ではないから。

私が彼にこんな事を許すはずがないということを知っているから。

その乖離感でじわじわと目が覚める。

いつの間にか日が暮れたのか外は暗い。

ぼんやりとした視界に黒い形体が映った。

あ・・・、ついに来るべきものが来たのか。

その瞬間、思わずそう思った。

だから、ついさっき夢で見た人の名前を声に出して呼んでしまう。

「・・・デオン?」

頬に当たっていた手がピタリと止まった。

ようやく何かおかしいことに気づく。

寝ていた私の目に入ったのはカシスだった。

 



 

ロクサナがカシスの匂いを嗅いで安心する。

こんな光景をカシスが目撃したら、彼の理性は耐えられるのでしょうか?

リセルの告げた言葉も気になりますね。

そんな矢先にロクサナの口から出た「デオン」の一言。

カシスはどう感じているのでしょうか?

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