こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は132話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
132話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ずる賢い女
エレナは大公家に来るや否や、ベロニカの使っていた家具を片付けた。
エレナが公女になりすました以上、ベロニカが使っていた部屋の主人はもうエレナなのだから。
学術院を卒業して帰ってくると、エレナの好みに合わせて制作を依頼した家具が寝室を埋めた。
同じ黒壇の家具だったが、その様式は明らかに異なっている。
華やかさを重視したベロニカと違って、節制美を重視するエレナの寝室は、より高雅だった。
「あの、お嬢様」
「言いなさい」
「実はジャックが賭博に手を出して、借金をしているそうで・・・」
「賭博は身を滅ぼす近道よ」
「その通りです。それで彼が私が持っている指輪を見て、出どころを聞いてきたのです。私がお嬢様から頂いたと話すと、彼はとても羨ましそうに見えました」
「そう」
「それで私、彼にこっそり話を切り出しました。箱の中に何が入っているのか、開けてみることができるのかって。そうしたら、彼も食いついてくれました!」
エレナは唇の間に漏れる失笑を抑えようとした。
貪欲というものは本当に恐ろしい。
監視者同然のアンがここまで手を尽くしているのは、リアブリックが約束した金額よりもエレナが与える報酬の方が大きいということだからだ。
「彼の事情も気の毒だから、手伝ってもらいましょうか」
「本当ですか?」
アンは目を丸くして喜んだ。
エレナがジャックを利用する条件として、アンにもある程度の補償を約束される可能性が高いからだろう。
アンは、誰よりも貪欲でずる賢い女だから。
エレナはそれを知らないふりをして黙っていた。
それさえも、アンを統制する手段として利用するつもりだったから。
「それで?借金はどれくらいなの?」
「正確な金額は私も知りません。少し話をしてみたところ、お嬢様がくれた指輪くらいの金額だそうです」
エレナは頷きながら起き上がり、宝石箱からサファイヤの詰め込まれたブレスレットを取り出した。
アンに与えた指輪より高い値段がついてしまっても、決して価値が下がって見えることはないだろう。
「これでいいわよね?」
「もちろんです!お嬢様、すぐにジャックに伝えてきます!」
興奮の色を隠せなかったアンが急いで席を立とうとした時。
「まだ話は終わってないけど?」
「え?あ、申し訳ありません」
アンはサッと戻って頭を下げる。
エレナに憎まれる行動をしては絶対にダメだということを自ら経験したからだろう。
「あのね、アン。私はあなたを信じるけど、ジャックという子は信じられないわ」
「え?ですが、私の友達でもあるので・・・」
「あなたも知っていると思うけど、私は少し疑い深い性格でしょう?あなたなら信頼できるけれど、ジャックという子に気軽に与えるのは迷うわ。このブレスレットの値打ちはかなり高いのだから」
エレナは手を伸ばしてアンの手首を掴み、ブレスレットを嵌めてあげた。
アンの瞳は、自身の手首を覆うサファイヤの華麗さに魅了されている。
エレナは、その眼差しの向こうに映る貪欲さを見逃さなかった。
「アン、ジャックのところに行って伝えなさい」
「何を伝えるのですか?」
アンはサファイアのブレスレットから目を離せないまま問い返した。
「私が直接、その品物を確認したいって」
アンもジャックも当てにならない。
大公家で信じられるのは自分自身だけなのだから。
(秘密裏にヒュレルバード卿も帯同させないと)
万が一の最悪の事態を計算に入れた。
一度のミスですべてを失うこともあり得るので、油断は許されない。
大公家邸に住む侍女たちと召使いたちが寝静まった時間。
エレナの寝室を訪れたアンが静かにノックする。
「お嬢様、私です」
アンの言葉が終わるや否や寝室のドアが開き、エレナが歩いてきた。
軽いドレスを着て、いつにも増して身のこなしが軽快に見える。
「案内しなさい」
アンは、夜間働く侍女と奉公人の交代時間に邸宅が空くのを利用して、エレナを別館に案内した。
本館と別館は廊下で繋がっているだけに、勤務する侍女や使用人を避けることができれば、難なく移動することができるのだ。
「ジャックが待っています」
別館の裏門を通って外に出ると、ボサボサ髪の青年が挨拶をした。
彼がジャックだろう。
「公女様にお目にかかります」
倉庫番のジャックがエレナと出くわすことは滅多にない。
そのため、エレナに接するのはかなり緊張していたのだ。
「アンに話を聞いたわ。借金に悩まされているの?」
「あ、その・・・」
エレナは認知した笑みを浮かべた。
「心配しないでちょうだい。仕事が終わったら気遣ってあげるから」
「御礼申し上げます、公女様」
腰をかがめるジャックを見て、つられてアンの肩にも力が入る。
自分がこれだけエレナに寵愛されていることを誇示したいのだろうか?
リアブリックの報酬がどの程度か気になりますね。
エレナのことも、アンのことも軽視していますから大した金額ではないのでしょう。
人の貪欲というものは恐ろしいですね・・・。
自らの目で倉庫を確かめるエレナ。
彼女は気づくことができるのでしょうか?
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