こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は154話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
154話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 夏のワルツ
「まあ!」
「まったくマナーの欠片もない行為ね!」
「もうすぐ皇太子妃になる方に対して、後始末をどうするつもりなのでしょうか?」
レンの無礼さに貴族たちは眉をひそめる。
これまで社交界の異端児と見なして無視してきたが、毎回このようなやり方で一線を越えるので忍耐力も限界に達していたのだ。
「あ、あいつ・・・」
反射的に荒い言葉を吐いたスペンサー子爵の顔が真っ赤に。
貴族の集まりに来る時、彼は明確にレンに何度も言った。
絶対に目立つ行動をするなと。
しかし、レンはその言葉を完全に無視して結局事故を起こしてしまった。
「申し訳ありません。私が子供の教育を誤ったばかりに・・・」
スペンサー子爵が頭を下げる。
彼の前にはグラスを持ったフランツェ大公が無表情にホールを眺めていた。
「子供の教育は親も仕方がないことだ」
「二度とこのようなことがないように措置します」
「はっきり言っておくが、見逃すのは一度だけだ。二度はないということを肝に銘じなさい」
「肝に銘じます」
スペンサー子爵が再び頭を下げる。
しかし、底に向けた彼の目つきはレンに劣らず反抗的だった。
彼らを除いてもエレナとレンを注視する人は他にも。
リアブリックだ。
(レンとは何の関係?)
学術院在学当時、2人が同じ授業を受けたことは知っている。
そのような脈絡から見れば、自分が知らない関係がある可能性も排除できない。
(もう少し見守りましょう)
一度疑い始めると、エレナのすべての言動が怪しかった。
しかも、リアブリックが確認できない関係なので、さらに疑われる。
にもかかわらず、彼女は簡単に結論を出さなかった。
心証はあるが、すぐ目につく異常な点が見つからなかったからだ。
もう少し冷静に状況を見極めてみるつもりだった。
「さあ、お手を」
演奏が始まると、エレナを抱いたレンが手を差し出す。
エレナはやむを得ず従うふりをして彼に応えた。
「必ずこんな風に注目されるべきでしょうか?丁寧に申し込んでもいいのでは?」
「君と僕の仲で?」
レンがニヤニヤしながら聞き返したが、また話を続ける。
「人は一貫性がないと。君と私の仲が良かったら怪しまれるだろ?」
「認めたくありませんが、一理ありますね」
やむを得ず同意すると、レンはニッコリ笑う。
「だから感謝しろよ。こうしなかったら疑われただろうから。あそこで双眼鏡越しに睨んでいる女に」
レンが指した場所を見なくてもエレナは見当がついた。
「確かに。絶対的な態度がいつもと少し違うと思っていました」
「もっと驚いてこそ正常じゃないか?何をそんなに落ち着いているの?」
表情一つ変わらないエレナを見て、レンの欲をそそる。
なぜか分からないが、自分の言葉と行動によってエレナの表情や感情が変わるのを見守ることが、彼にとって楽しみで幸せだった。
そのため、エレナの地味な反応はとても残念に思える。
しかし、言葉と違って彼女の表情は暗かった。
(安逸だった。レンが言質を与えなかったら知らなかったでしょう)
エレナは暖かった手綱をしっかり握る。
折りしもホールの中を響かせた演奏が変わった。
夏のワルツ。
春のワルツが生命の爽やかさを表現したのなら、夏のワルツはもう少し軽快だ。
生命の揺らぎがそのまま込められていると言えるだろうか。
「今日の会議で何の話が交わりましたか?」
「それ?とても楽しい話だったよ」
「気兼ねしないでください」
エレナが急き立てると、レンはニッコリ笑いながら答える。
「私たちの伯父さんが派閥に属した貴族の上納金を高めるって」
「結局そうなったのですね」
エレナの口元に微かな笑みが浮かんだ。
(予想通り)
ピネツィア栽培地の消失とノブレス通り事業の妨害工作で大公家が被った被害は甚大だ。
そんな中、秘密資金に当たる芸術品の価値まで暴落している。
投資費用と支出は固定的だが、収入が減ったので、どんな方法であれ埋める方法を探そうと血眼にならざるを得ないだろう。
「補償は?」
「鋭いね。補償の話は出たよ。空手形だけど」
「空手形ですか?」
「ノブレス通りの事業が成功すれば、上納額に見合う収益金を想定して返す。ということらしい」
エレナは漏れる失笑をじっと堪える。
(その補償はできないと思うのだけど?)
ノブレス通りは滅びるだろう。
自分がそうさせるのだから。
既にかなり前からノブレス通りの殻だけを残す計画に着手して久しい。
まだ水面上に現れていないだけで、ノブレス通りが完成した瞬間、不安要素が水面上に浮上して沈没するだろう。
レンの機転のおかげで、リアブリックの疑いが確証に変わることはありませんでした。
このまま疑惑が解消されればいいのですが・・・。
貴族会議の方も思わしくない方向のようです。
空手形に対して、貴族たちの反応が気になりますね!
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