こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は176話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
176話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 第2次競合の朝
「生かしておけということですか?」
ローレンツが訳が分からないという表情を浮かべると、ベロニカの眼光から寒気が流れた。
「人形風情が私のふりをして過分なことを思う存分享受したのだから、それだけの代価を払わなければならないでしょ?」
「代価とは?」
「絶望」
ベロニカは鳥籠のドアを開け、はためく青い鳥を手で握る。
「ほら、相棒のメスが死んで悲しんでいたから新しいメスを付けてあげたら、明け方からぺちゃくちゃ歌を歌っていたのよ」
「そうなのですか?」
「考えてみたら、死んだメスの鳥だけが可哀想よね」
ベロニカは手の中に力を入れながらもがくオスの青い鳥をそのまま窒息死させた。
すると、残されたメスの青い鳥が鳥籠の中を狂ったように飛び回りながら泣き叫んだ。
「絶望とはこういうものです。一番大切なものを奪って、踏みにじって、壊してしまうのです。享受した分だけ公平に」
「・・・」
「それをあげようと思っています。私に似たあの卑しい人形にね」
ベロニカはオスの青い鳥の死体を鳥籠の中に投げ捨てる。
微動だにしないオスの青い鳥を見るメスの青い鳥のさえずりが悲しく聞こえた。
皇太子妃選出式の第2次競合の日が明けた。
エレナは夜明け前から身だしなみを整え始める。
1次競合と同様に古典的なパターンのドレスを着用し、華やかな貴金属と靴は最大限自制した。
先立って1次競合は社交界の評判と霊愛として備えなければならない最小限の身だしなみを点検する席だったとすれば、2次競合はそれよりもう少し深く進行される。
(第2次競合は皇室の大人たちとの対面ね)
皇室が候補者たちと直接対面し、皇太子妃に適した資質と眼目、知識、性格、品性などを備えているかどうかを深層的に把握する場だ。
一種の面接と言えるだろう。
「終わりました」
「お疲れ様」
精一杯オシャレに熱を上げたアンとは違って、エレナは鏡に映った自分の姿にあまり関心がなかった。
以前だったら皇室の目に少しでも入るために戦々恐々としていたが、今はその気も必要ないのだ。
(私が目に入らなくても、3次競合に進出するのは規定事実なんだから)
振り返ってみると、過去の人生のエレナは本当に愚かだった。
王妃に選ばれたのは、ひたすら自分の努力で成し遂げた結果だと信じていたのだから。
けれど、違った。
皇族の彼らは身分と本分を忘れたまま、大公家に寄り添って延命したのだ。
シアンがどれほど孤独な戦いをしてきたのか分かってくる。
皇室の権威を取り戻そうと必死に努力したが、彼を助ける人は誰もいなかった。
病弱で弱い皇帝は役に立たず、皇族は貴族の顔色をうかがって背を向けていた。
睡眠不足のためか、それとも皇居に入るという事実に心を乱されたのか分からないが、しきりに昔の記憶が思い出される。
「アン、窓を開けてちょうだい」
「はい、お嬢様」
明け方の涼しい風が肌に触れると、一層頭がすっきりした。
「あれ?見慣れない騎士がまた来ましたね」
アンは偶然窓際に到着した騎士を見て瞬きをする。
「見慣れない騎士?」
「はい、服装や模様が違うのを見ると、他の家門の騎士のようですが、1日に3、4人ずつ必ず訪ねてきます」
「そう?急用があるみたいね。気にする必要はないわ」
エレナは関心がなさそうに淡々とした態度を見せる。
しかし、アンを背にしているエレナの口元には意味深長な笑みが浮かんでいた。
(そろそろ嘆願書が積もっているみたいね)
ここ数日、大公家の派閥に属した貴族家の家臣と騎士が絶えず行き来している。
一介の使用人や下女ではない家門の紋様を胸に刻んで生きている騎士たちが、主君の意思を伝えるために直接大公家を訪問しているのだ。
(リブ、すごく困るわよね?貴族たちがこのように心を一つにして立ち上がり、あなたの失脚を望んでいるなんて)
この瞬間にも東部と西部、南部の貴族たちは騎士を送り、大公家に嘆願書を提出していた。
その内容を見ればリアブリックが野心的に推進していたノブレス通り事業によって被った損失を埋めるために上納金増税を決定せざるを得なかったので、このような事態を招いた責任者であるリアブリックを失脚させなければならないという主張だ。
最初に1、2通の嘆願書が上がってきた時まで、リアブリックは鼻で笑って通したはず。
いや、敢えて大公家の実権を負った彼女に正面から挑んだ貴族の名前を記憶し、報復する工夫をしたのかもしれない。
しかし、毎日のように嘆願書が殺到すると、リアブリックも今頃事態の深刻さに気づいただろう。
これまで不満があっても、大公家の威勢に押されて息を殺していた貴族たちが組織的に立ち上がり、事案が重大になったのだから。
ベロニカが怖すぎます・・・。
悪女としてのベロニカは本物ですね。
ローレンツもなぜベロニカにここまで忠誠を尽くしているのか謎です。
リアブリックの失脚計画も順調のようです。
まずは第2次競合ですね!
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