こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は182話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
182話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side リアブリック③
「お嬢様、今日は気分が良さそうですね。何か良いことでもありましたか?」
焼いたばかりの温かいクッキーを出してきたアンが瞬きをする。
これまで近くでエレナをお迎えしていたが、今日のように柔らかな表情を見たのは初めてだった。
「分かる?」
アンは心から戸惑い、変にうなずく。
「夢を見たのよ」
「夢ですか?」
「そう。ワクワクした良い夢をね」
エレナは紅茶を飲みながら、さらに深い笑みを浮かべた。
その曖昧な言葉に首を傾げていたアンが、何かを思い浮かんだように手を叩く。
「もしかして、お嬢様が第3次競合に進出するという吉夢ではないでしょうか」
「そうかしら?」
「それが正しいと思います!どうしましょう、私は事前にお祝いしないといけないと思います」
アンは自分の功績のように喜んで大騒ぎした。
エレナが皇太子妃に近いほど、彼女の皇居への入宮日も遠くない。
そうなれば、あれほど望んだ皇居の侍女長も夢ではないのだ。
「そんな話をしていたら、皇居から人が来たようね」
テラスの下で皇居近衛隊員を象徴する制服を着た騎士が馬から降りてきた。
前回の皇太子妃選出式の第2次競合の結果をもたらした近衛隊員だ。
「ほ、本当に結果が出たようです。下りてみないといけないんじゃないですか?」
「震えて立ち上がれないわ。アン、あなたが代わりに行ってリアブリックに聞いてちょうだい」
「私がですか?」
アンは目を丸くして瞬きした。
「そうよ。あなた以外の誰にこんな頼みができると思うの?」
「そ、それはそうです!すぐに行ってきますので、少々お待ちください!」
明らかな結果が予想されるだけに、エレナはわざわざ面倒なことに体力を消費したくなかった。
だから代わりに浮かれているアンを送りつけることにしたのだ。
アンが部屋を出ると、テラスに残っていたメイが静かに口を開く。
「とうとうここまで来られたのですね」
「そうね」
毎晩、リアブリックに復讐する想像をして目を閉じてきた。
漠然としていた想像が次第に現実に変わっていくと、嬉しいながらも戸惑ってしまう。
「何の問題もなく計画通りに進めばいいのだけど」
「あまり心配しないでください、お嬢様。足りない私が見てもリアブリックは窮地に追い込まれています。性急かもしれませんが、おそらく耐えられません」
「そうであってほしいわ。でも、リブは簡単な相手じゃないから」
メイの言葉も一理あったが、エレナは性急に速断しなかった。
すべてが確実になるまで油断せず事態を注視する。
万が一リアブリックが罠を抜け出すのなら、それに合わせて対応するために。
「このまま失脚してくれれば、これ以上望むことはないのだけど・・・」
「ボロニー伯爵がここに来たの?」
リアブリックの眉毛がブルブル震えた。
アルディールに言って彼の行跡を把握するよう命令したのが昨日だ。
ここから2日間の距離にあるパビン領地を訪問したボロニー伯爵が1日の間に首都に到着したことも驚くべきことだが、一足先に大公家を訪れるなんて。
「それが全てではありません」
「他には何?」
「フアン男爵も、もうすぐ到着すると聞いております」
リアブリックの顔色が暗くなった。
首長格の貴族たちが領地を空けてこのように奇襲的に大公家を訪問したのには、それだけの理由が明らかに存在するだろう。
「訪問目的は把握したの?」
「ノートン子爵と同じです。大公殿下の謁見だそうです。フアン男爵もおそらく同じ理由であると推定しています」
「はぁ・・・」
まさかこんな風に虚を突かれるとは思わなかった。
貴族を分裂させて嘆願書をもみ消そうとする計画だったが、彼らの行動はリアブリックの措置より早かった。
「大公殿下にお願いしなければならないわ。最大限謁見を伸ばして時間を稼がないと」
リアブリックに最も必要なのは時間だ。
時間を稼ぐことができれば、何とか揉み消して瓦解させる自信がある。
しかし、それさえも不如意だった。
「それが・・・、大公殿下はもう謁見を許されました」
「え?」
リアブリックの顔色が真っ青に。
フランツェ大公は一度信頼すれば、全面的な支援を惜しまない。
大公家の全般的な運営事項について簡単に報告を受けるだけで、リアブリックに全権を与えていたのに。
「多くの謀略と陰害にも揺れなかった方がどうして・・・」
リアブリックの背筋に冷や汗が流れる。
彼女が実験を握った後、多くの人が彼女を嫉妬した。
彼女を引き摺り下ろすための狡猾な策略も絶えなかった。
しかし、四方から揺さぶってもフランツェ大公は山のように動かずリアブリックを信頼してきたのだ。
その盲目的な信頼にリアブリックは実績で応えてきた。
前のノブレス通り事業の失敗に対する責任を問われ失脚すべき状況でもう一度機会を得ることができたのも、そのような信頼が土台になってくれたため。
そんなフランツェ大公が変わった。
当然、彼女と相談して謁見するかどうか決めると思っていたのに独断で許可を許すなんて。
リアブリックは異常な雰囲気を感じた。
「こうしている場合じゃない。大公殿下にお目にかからないと」
リアブリックの逃げ道が少しずつ塞がれています。
一度チャンスを与えられたリアブリックですが、フランツェ大公は二度目のチャンスを与えるのでしょうか?
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