影の皇妃

影の皇妃【183話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は183をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【影の皇妃】まとめ こんにちは、ピッコです。 「影の皇妃」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となっております。 ...

 



 

フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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183話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • side リアブリック④

リアブリックは焦りを覚えていた。

もう一度チャンスを貰った後、前回のミスを挽回しようと骨が折れるほど働いた。

目に見える明確な成果は上げられなかったが、明らかに以前より速いスピードで大公家の財政は安定している。

「止めなければならないわ。謁見を遅らせ、世論を分裂させる時間を稼げるように」

ただ手を揉んでいると不安でたまらなかった。

我慢できなかったリアブリックが椅子から立ち上がり、執務室を出ようとした時。

「リアブリック子爵様にお目にかかります」

廊下の外に立ってノックしようとしていた皇宮近衛隊員と出くわした。

過去に皇太子妃選出式の2回目の競合結果を通知するために訪問した騎士だ。

「皇太子妃選出式の2回目の競合結果についてお知らせしたいと___」

リアブリックは彼を冷酷に無視して廊下を横切る。

彼女がどれほど焦っているかが、靴の音によって分かった。

遠ざかるリアブリックを見て慌てる近衛隊員に、ルミナスが代わりに事情を説明することに。

「申し訳ありません。あまりにも急を要する件がありましたので、ご了承ください」

「え?あ、そういうこともありますよね」

「こちらへどうぞ。皇居の知らせを伝えに来られたようですね。公女殿下が喜ばれるような知らせであればいいのですが」

状況が状況であるだけに、ルミナスが代わりにリアブリックの空席を埋めることに。

 



 

その時刻、リアブリックは靴底で床に穴を開けるほど素早く歩いていた。

アルディールはその後を追っていたが、表情は彼女と同じくらい深刻だ。

邸内で最も秀麗な模様で飾られたドアの前でリアブリックが止まる。

制服を着た騎士たちが節度のある動作で彼女に挨拶した。

「大公殿下に会いに来ました」

「申し訳ありませんが、子爵様が来られたら静かに帰すように言われております」

「・・・帰すように言ったのですか?」

リアブリックの尋常ではない不安感は、ますます現実味を帯びていく。

崖っぷちに立たされただけに、彼女は今退くことができなかった。

「待っていると伝えてください」

「そうせずに帰る方が・・・」

慎重に騎士が勧めたが、リアブリックは聞こうとしない。

ドアの前で少し後ろに下がって、そのまま立って目を閉じた。

彼女は今感じている焦りと不安を抑え、何とかフランツェ大公に会って理性的に協力を求める方法を考えた。

今日フランツェ大公を説得できなければ、彼女は果てしない崖っぷちに落ちるだろう。

それを知っているので、リアブリックは粘り強く必死だったのだ。

 



 

「え?リブが廊下で立っているの?」

皇太子妃選出式第2次競合の結果を調べに行ったアンが持ってきた便りに、エレナが問い返す。

「はい、大公殿下が会ってくださらなくて待っているそうです。ゾッとするほどに雰囲気が怖かったです」

「一体どうしたのかしら?」

何も知らないかのように話したエレナの本音は、寝かせておいた渋滞が一気に下がったように痛快だった。

皇太子妃選出式の2回目の競合で首席を獲得し、3回目の競合に進出したという話に、アンの前で喜ぶふりをしなければならないという事実さえ忘れてしまうほどだ。

(どうするの、リブ?大公の心を失ってしまったけれど)

どれほど焦れば、天下のリアブリックが自尊心も捨てて廊下に立って待っていることができるのだろうか。

気持ちとしては、今すぐにリアブリックの様子を見に行きたい。

心配しているふりをして、リアブリックの歪んだ表情を見物することほど楽しいことはないだろう。

しかしエレナは忍耐力を発揮して我慢した。

まだシャンパンを開けるには早い。

リアブリックが全権を失って失脚し、大公家を離れるまで安心できなかった。

「それよりも3回目の競合に進出されたことです。おめでとうございます、お嬢様」

「そうね。アン、次の競合も一緒に来てくれるわよね?」

「もちろんです!1回目も首席で、2回目も首席ですから、3回目で必ずお嬢様が皇太子妃に選ばれます!」

心にもない声で浮かれているアンと話を交わしている時。

低い音で馬車の音が静まり、一台の馬車が到着した。

「ようやく来たわね」

隣の人にさえ聞こえないほど小さな呟きに合わせて馬車のドアが開き、一人の男が降りてきた。

首都南部の「塩王」と呼ばれ、帝国で指折りの富を築いたフアン男爵だ。

先立って到着したボロニー伯爵、ノートン子爵と同じように特別な知らせなしに到着した彼は執事の案内を受けて邸宅の中に入っていく。

エレナは新たに淹れた紅茶の入ったティーカップを唇に持っていった。

手振りと表情からは余裕が滲み出ている。

(もっと熾烈に暴れてちょうだい、リブ。そうしてこそ、もっと絶望することになるのだから)

リアブリックの陰謀の中でもがいて惨めな死を迎えたエレナは、世の中のどこにも存在しなかった。

彼女はチェス盤をかき混ぜるクイーンなのだから。

 



 

崖っぷちに追い込まれたリアブリック。

ついにフアン男爵も登場し、3人の貴族がフランツェ大公にリアブリックの失脚を嘆願します。

フランツェ大公は、どのような決断を下すのでしょうか?

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