影の皇妃

影の皇妃【184話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は184をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【影の皇妃】まとめ こんにちは、ピッコです。 「影の皇妃」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となっております。 ...

 



 

フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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184話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • side リアブリック⑤

リアブリックの立っている廊下には重い静寂が漂っていた。

少なからぬ時間が流れたにもかかわらず、フランツェ大公の執務室のドアが開く気配はない。

(最初から簡単に会ってくれるとは期待すらしていないわ)

リアブリックは決意に満ちた覚悟を決めていた。

倒れて死ぬことがあってもフランツェ大公に会わなければならない。

今日がダメなら明日、明日がダメなら明後日そうしてこそ生きる道ができる。

カチカチ。

廊下のどこかにある時計の秒針の音が特に大きく聞こえた時。

距離があったのでどんな内容なのか不明だったが、それは確かに誰かが対話を交わす音だった。

「リアブリック子爵?」

見慣れた声にリアブリックは首を動かす。

ボロニー伯爵、ノートン子爵、フアン男爵が並んで歩いてきた。

リアブリックと目が合うと不愉快な表情を隠さない。

「ちっ、見たくない顔に出会ってしまったな」

「無視しましょう」

「そうしましょう」

3人の貴族は露骨に軽蔑に満ちた視線でリアブリックを見て、大公の執務室の前に立つ。

すると、ドアを守っていた騎士が告げた。

「ボロニー伯爵、ノートン子爵、フアン男爵が謁見を求めています」

「入るように」

フランツェ大公の許可が下りると、3人の貴族は約束でもしていたかのようにリアブリックをチラッと見て嘲笑いながら執務室の中に入った。

リアブリックは今まで一度も感じたことのない侮蔑感に震える。

あの3人の貴族は、大公家の後援を受けて急激に成長した新興貴族。

その裏には実権を握ったリアブリックの影響も少なくない。

ところが、こんな風に後頭部を殴られるとは夢にも思わなかった。

特に人間的な好感や何かを望んだわけではないが、彼らに無視と蔑視を受けるほど落ちた自身の地位が悲観だったのだ。

(私は死なない。お前らを必ず滅ぼしてやる)

リアブリックは毒気を抱いて歯軋りをした。

ここまで上がってきたのに、このまま黙って死ぬわけには行かない。

 



 

また時間が経過した。

淡々と立っていたが、リアブリックにとってこの時間は永劫のように長く感じられていた。

ドア一つを挟んで自分の失脚に関する話が交わされていると思うと、平常心を維持するのは容易ではない。

キイッ。

絶対に開かないと思われていた大公の執務室のドアが開かれた。

謁見を終えて出てくる3人の貴族と視線が合う。

「無能な女め」

ボロニー伯爵が舌打ちすると、ノートン子爵とフアン男爵が口角を捻って同調した。

「もう会うこともないから挨拶くらいはしておこう、お疲れ様、子爵」

「大公殿下がいなかったら、確実に責任を問うことになるのに。はぁ・・・」

リアブリックの面前で侮蔑感を与えた3人の貴族が背を向ける。

屈辱を受けながらもリアブリックは口をつぐんでいた。

遠ざかる3人の貴族の後ろ姿を見ながら歯軋りする。

地位を守ることができれば、いつでもこの借りを返すことができる。

今、リアブリックの頭の中はフランツェ大公をどのように説得するかについての考えでいっぱいだったのだ。

 



 

「大公殿下がお呼びです」

リアブリくは思ったより早い段階で乾いた唾液を飲み込んだ。

生きるか死ぬかの岐路。

大公の執務室に入ると、机に背を向けて立っていたフランツェ大公がガラス越しに外をじっと見ている。

リアブリックは視線さえくれない彼の冷酷さに寂しさを感じたが、その素振りを見せない。

こんな冷遇はいくらでも我慢できた。

彼女が本当に我慢できないのは、彼の心を変えられないことだ。

「大公殿下にお目にかかります」

リアブリックの挨拶にもかかわらず、フランツェ大公は後ろを向いて窓の外を眺めるだけで視線を一度も与えなかった。

完璧な無視。

彼女は息を殺して彼が口を開くのを待った。

重い静寂がリアブリックを長い間押さえつける。

フランツェ大公は彼女をまるで存在しないかのように放置していた。

「大公殿下」

結局、リアブリックは勇気を出して彼を呼ぶことを選ぶ。

そして沈黙で一貫していたフランツェ大公の唇の間から、ついに衝撃的な言葉が流れる。

「退け」

「・・・!」

短いが逆らえないフランツェ大公の一言にリアブリックの顔色が白くなった。

「そ、その・・・」

「仕事がこんな状況になったのに、言いたいことが残っているようだね」

依然としてフランツェ大公は振り返らない。

その距離感がリアブリックを不安にさせた。

「時間をください。半月、いえ、十日ください」

「時間をあげたとしたら?」

「組織的に動く貴族たちを分裂させる計画です。嘆願書の話もなかったことにすることができます」

リアブリックは必死に大公を説得しようとした。

陰謀のリアブリックと呼ばれているが、彼女も結局は大公家の家臣の一人に過ぎない。

フランツェ大公の一言で彼女が当然享受していた権限を手放すしかないのだ。

「時間か。満ち溢れるほど十分に与えたと思うが?」

フランツェ大公は振り向いてリアブリックと向き合う。

片眼鏡越しの目つきに感情は全く感じられなかった。

彼女に対して無感情になるほど心が離れたという意味だ。

 



 

ようやくフランツェ大公と謁見できたリアブリック。

リアブリックを追放したとして代わりはいるのでしょうか?

フランツェ大公自身の能力はまだ見せていませんでの、エレナが安心できる日はまだ先かもしれませんね。

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