こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は208話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
208話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 大公家の野望
エミリオは慎重に口を開いた。
「恩人、今からでも会ってみたらどうですか?」
「いいえ」
今にも会いに行くように見えたエレナの答えは予想外だった。
エレナを赤い目頭を後にして感情を落ち着かせる。
「生きていて良かったし、元気だなんて、これ以上望むことはありません。後で、もう少し時間が経てばその時に伺います」
「恩人」
エレナは平気なふりをして毅然とした態度をとる。
今すぐにでも駆けつけたかったが・・・、瞬間の感情に勝てないほど愚かではない。
(大公家はまだ健在。リアブリックが本当に失脚したのかも疑問だし、フランツェ大公がようやく前面に出てきた。我慢しないと。ひょっとしたら私のせいで両親が危険に晒されるかもしれない)
エレナと大公家は一つの空の下で生きてはいけない存在だ。
そんな大公家が健在の今、両親の存在が発覚する日には何をするか分からない。
それなら再会を見送った方がいい。
この復讐が終わった後に訪れても遅くないのだから。
「お二人は私が見ておきます」
「エミリオさんがそうしてくださるなら安心です。お二人についてもっとお聞きになった話はありますか?」
エミリオは聞き覚えのない話をしてくれた。
北部地方に定着した彼らはワイン事業に手を出したという。
発酵中のワインにブランデーを加えて酒精を強めたワインを開発し、小規模商店から始まり、今は北部貴族に納品するほど大きな人気を博しているらしい。
エレナは縁故もない異国の地に落ち着いた二人を誇りに思っていた。
ポートワインの製法はエレナからの手紙に書かれていたが、それを成功させたのは二人の力量なのだから。
「先輩」
「どうしたの?」
「ヴィレム伯爵家とバスタージュ家に連絡を取ってください。彼らと一緒に会いたいので」
「殿下とレンを一緒に?」
「はい、相談しなければらないことがあるので」
エレナはこの機会を逃さずに、もう少し大公家を孤立させたかった。
そのためには、その二人の助けが絶対的に必要なのだ。
「大公家の野望を阻止します」
「ふーん、野望ね。ところで大公家の野望って何?」
カリフの質問に、エレナの目つきが深まる。
彼女はフランツェ大公の本当の目的を知っていた。
「摂政です」
「え?」
「皇帝に代わって統治権を握って帝国を治めることです」
ベロニカが去った隠れ家は信じられないほど閑散としていた。
足が全く届かない陰気な地下監獄に、フランツェ大公の足音が響く。
「た、助けてください!私が悪かったです、次は上手くできますから!」
「どうか出してください、大公殿下!もう一度チャンスを!」
鉄格子の中に閉じ込められた彼らの切なる願いにもかかわらず、フランツェ大公は一度も視線を与えない。
ここに閉じ込められているということ自体が大公家に対抗したり、役に立たない者たち、または不服した者たちという意味だった。
廊下の端に止まったフランツェ大公が鉄格子越しに見下ろす。
「格好悪くなったな」
監禁によって中途半端な格好になったリアブリックが頭を上げた。
髪は乱れていて、端正だったドレスは汚れている。
大公家のブレーンとして帝国を揺るがした姿は跡形も見られなかった。
「はっ、公国の根本も知らない女にそんな目に遭うとはな」
「・・・」
「陰謀のリアブリックという名声に泡が立ち込めていたようだ。それとも、充実した成功を味わって傲慢になったのか」
フランツェ大公の侮辱的な言葉に、リアブリックの目つきが細かく震える。
この程度はどれだけでも我慢できた。
それよりもっと悲惨なのは、その言葉に一言も否定できないほどエレナに無残に踏みにじられたという事実だ。
「・・・殺してください」
「殺してほしいのか?」
フランツェ大公がククッと笑う。
「これは困ったな。私をあまりにも慈悲深く見ているんじゃないかな?」
「・・・」
「皇室で無断で騎士団を動かしたことについて莫大な課徴金を払えと言われている。それだけでなく、君が騎士団を指揮したことについて貴族たちがうるさい」
リアブリックは口をつぐんだ。
失策であり、失敗だった。
目を逸らすリアブリックを見てフランツェ大公が皮肉る。
「この中を見回したかな?ここに閉じ込められた者の半分は君の手腕によるものだ」
「か、閣下」
「ずっとこの中で腐るがいい。毎日彼らと同じ境遇になった自分を振り返り、絶望しろ、リアブリック」
彼女の名前を言及すると、そうでなくても青くなっていたリアブリックの唇が震えた。
フランツェ大公はそんな彼女の反応を楽しんでいるかのように呟く。
「知らないかな?歳月が流れて私の心が変わるかもしれないことを。その時、充実した君の才能を思い出して取り出してあげるかもしれない」
「どうか・・・」
フランツェ大公はそう言って背を向けた。
やがて揺れる蝋燭の向こうに敷かれていた静寂が囚人たちの叫び声で割れる。
「お前、リアブリックだったのか?」
「お前が私をここに閉じ込めたんだ、何の罪もない私を!」
「殺してやる!お前を殺して私も死ぬ!」
鉄格子の中に閉じ込められていた囚人たちが、あらゆる悪口を浴びせかけ狂気を起こした。
フランツェ大公の言葉通り、彼らの半分はリアブリックの陰謀に騙されたり、敵対視したりして連れてこられて閉じ込められた者たちだったからだ。
「やめて」
リアブリックが足を抱えて閉じこもる。
閉じ込められているだけでも恐ろしい恐怖と絶望を体験しているが、恨みを持った囚人たちの悪口、侮辱、卑下、蔑視が降り注ぐと精神的に耐え抜く才能がなかった。
「お願いだから、やめて!」
リアブリックは両手で耳を塞いで大声を出す。
しかし、彼女の叫びは悪に支えられた囚人たちをさらに刺激するだけで、何の役にも立たなかった。
むしろ決心したのか、彼女の精神を壊してしまおうとするかのように激しくなる。
とても長い間。
ついに明かされた大公家の野望。
皇帝に代わって国を治めるつもりとは・・・。
リアブリックの最後は無残に終わりましたね。
おそらく廃人になってもおかしくないでしょう。
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