こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は226話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
226話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 欲望の塊
応接室を出ると廊下の向こうから慌てて近づくカリフの姿が見えた。
エレナの代わりに一階で客を迎えた彼は、しばらくの間、酷く疲れて見える。
「準備できた?」
「ご覧のとおりです」
「下の雰囲気半端ないよ。招待状をどこで手に入れたのか、僕たちとコネのない貴族たちもたくさん来たよ。驚くな、ラインハルト家のアヴェラ令嬢も来たんだって」
エレナは少し驚いた。
「アヴェラですか?」
「うん、そうなんだって」
「期待以上ですね。アヴェラまで来るくらいなら、帝国民が私たちのサロンに注目しているということじゃないですか」
「まさにそれだ」
エレナの望み通りだ。
十分に招待状を発行できたにもかかわらず、そうしなかったのは希少性を高めるためだ。
特権意識に浸っている貴族たちはサロンの招待を受けた事実だけでも自慢になるだろうし、そうでない貴族たちは招待状を求めてでも来たいという意欲が発動するだろう。
その結果がこれだ。
一度もサロンを訪れたことのないアヴェラが、何処かから招待状を貰ってきたのだから。
「それとさっき誰だっけ・・・、えーと・・・」
何かを話そうとしたカリフが口をつぐんだ。
あまりにも忙しかったため、公開ホールですれ違いながら見た全てなので確信が持てなかった。
あまりにも敏感な事項であるだけに、訳もなくハッキリしない話をして気にさせたくなかったのだ。
「途中でやめないでください」
「大したことないよ。それより、苦労して招待状を手に入れてきた人はこれからもずっと来るよね?」
「はい、一度足を踏み入れた以上サロンに来なくてはいられないでしょう。サロンを遠ざけた瞬間、社交界で遅れをとることになりますから」
エレナはしばしば招待状を持参してこそ出入りが可能なイベントを開く予定だ。
招待された彼らに知性人であり、文化人、ファッションリーダーなどのイメージを与えるつもりでいる。
貴族に限らず、平民であっても資格を持った人なら加減なく招待するつもりだった。
他人と差別され、リードしたい人間の心理を刺激すると同時に、サロンの格を引き上げるために。
今日だけ見ても本館のメインホールは一つの文化芸術空間の形で作られている。
クリスティーナの未発表の新作ドレスが掛けられており、ラファエル作品の母体となる人体工学も展示されている。
また、インチキ扱いされていた科学者カミーユの星を観察できる器具「望遠鏡」も公開した。
今日一日、サロン自体が文化の集大成になるだろう。
招待された人たちは自負心が感じられるように盛大に準備してきた。
カリフは何がそんなに嬉しいのか、クスクス笑っている。
「やっぱり君はすごい。どうしてこんな立派な考えを全部できるんだ?」
「・・・経験しましたから。相手と比べて、より良い優越感を感じてこそ安堵する欲望の塊を」
エレナの意味深な言葉にカリフはぎこちなく頬を掻いた。
時々、年齢に相応しくないほど、あらゆる苦難を経験したエレナの表情と言葉を聞くと、気後れする時がある。
「まあ、難しい話はこの辺で終わろうか。時間切れだよ」
「そうしましょうか」
エレナは自信に満ちた足取りで足を踏み入れる。
本館のメインホールに降りる階段の前の角に立つと、サロンを訪れた人たちが笑って騒ぐ音が聞こえた。
角を曲がってカリフが手招きすると、楽団が曲を変えて演奏する。
ブースから目を離すことができずにいた訪問客の視線が自ずと階段に向かった。
エレナはゆっくりとしながら日の打ちどころのない優雅な歩き方でエスコートを受けながら一歩ずつ歩いた。
「わあ・・・」
「Lは相変わらず神秘的ですね。ドレスのせいでしょうか?」
「そうですね。言葉では説明できない妙な雰囲気があるようです」
老若男女を問わずエレナに対する感嘆と憧れがあるだけで、敵意を示す人はいなかった。
今まで見せたエレナの歩みは、単純に虚栄心を好む令嬢や夫人たちとは差別的だったから。
階段を降りてきたエレナは、上品で気品のある挨拶をする。
貴賓たちも盛大な拍手で、そのようなエレナの登場を歓迎した。
「本日、別館の開場記念式にご出席いただいた貴賓の皆様に感謝の言葉を申し上げます。まずサロンの設計と施工まで総責任を負ってくださった偉大な建築家ランドール様に拍手をお願いします」
階段の下、作業服を脱ぎ捨てて、綺麗な燕尾服を着たランドールが座中に向かって挨拶する。
「今日は本当に嬉しい日です。待ち侘びていた別館が無事完成し、多くの貴賓の方にお越しいただきましたから。そして・・・」
余裕を持って話を続けていたエレナがしばらく間を置いて、微笑んだ顔で口を開いた。
「足りない私にとっても、とても意味深い日です。帝国のためにもっと努力をしろという意味で皇室が爵位を下さったのですから」
記念式開場!
エレナが爵位を貰ったことに対しての会場の反応が気になります。
カリフの見た人物も気になりますね。
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