こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は258話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
258話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 招待状②
「私が甘く見えたようですね」
何かを決心したようなベロニカの目つきに、アセラスは乾いた唾を飲み込んだ。
「念入りに招待状まで送ってくれたのに行かない理由がないんじゃないですか?」
「え?再考してください。公女殿下が行かれるだけでも損です。あえて彼らに良いことをする必要はありません」
アセラスは必死に止めた。
ベロニカがそこに行くということだけでも意味が大きい。
そうでなくてもサロンとバシリカが比べられて競争力が落ちるノブレス通りなので、他人の家の宴だけがより盛大に目立つようになるだろう。
ベロニカは首を回してアセラスを見る。
そのひどい目つきに、アセラスはぎくりとした。
「アセラス」
「はい、公女殿下」
戦々恐々としている彼に、ベロニカは握っていた扇子で彼の頭をポンと叩く。
「その頭は飾りですか?どうしてしきりに勘違いをするのですか?」
「・・・」
「ノブレス通り?仮に失敗して損をするとしましょう。それでも大公家が崩れると思いますか?」
「そ、それは・・・」
アセラスは快く答えられず、ごまかした。
ノブレス通りが滅びると、その打撃は大公家にとっても致命的だ。
フィネツィア栽培地の消失によってアヘン事業をやめることになり、付随的な収入が切実な状況であるためだ。
そうだとしても、このことによって大公家が崩れると思うかと尋ねられると、答えは「違う」だった。
帝国の建国から今まで、なんと千年も存続している。
その長い間、大公家がここまで危険に晒されたことがなかっただろうか。
あった。
あったにもかかわらず大公家は健在だった。
ベロニカは扇子の先端を立て、アセラスの頭をギュッと押さえる。
「お金?なくてもいいですよ。失ったよりも多くのことを時間が満たしてくれるのだから」
「・・・」
「その程度のお金より、事業の失敗より、私の自尊心がもっと重要よ。それが私の体に流れる高貴な血筋の誇りなのだから。私の言葉が聞き取れますか?」
「しかし、大公殿下が軽挙妄動するなと・・・」
アセラスは止めようとしたが、ベロニカはびくともしない。
「招待に応じるのは予告編に過ぎないわ。L、あの噛んで食べてもスッキリしない女は簡単には殺さない。骨の節を削って身をほぐして殺すから」
アセラスもこれ以上止めることができず、胸の中でため息をつく。
一介の家臣に過ぎない彼としても、ベロニカの意地を破るのには限界があった。
「最終日、Lが仮面を脱ぐんですよね?」
「そうらしいですね」
ベロニカは有意義に笑う。
「それならもっと行かなければなりませんね。Lの朽ち果てた顔を見てこそ、その方がほぐれそうですから」
何を考えているのか分からない本音を出さないベロニカを見て、アセラスの胸が熱くなる。
(何もあってはいけないのに)
どうか、このことで自分に何の被害もないことを願った。
帝国の首都に入る馬車の行列が絶えない。
帝国最高の行事である建国祭さえ比較にならないほど多くの貴族が首都を訪れていたのだ。
中には他国の貴族も少なくなかった。
出入国手続きが簡単ではないにもかかわらず、他国の若い貴族たちは数ヶ月前から準備をして首都を訪問した。
流行と文化が、若い貴族に及ぼす影響力がどの程度なのか推測できるだろう。
おかげで首都はかけがえのない好況を享受した。
空き部屋は見当たらなかった。
いくつかの首都貴族は自分たちの別館と応接室を開放して貴族たちに提供し、その代価を受け取ったりもした。
街にも活気が漂っている。
帝国の首都を見学しながら観光する外国貴族が消費を始めたのだ。
このように多くの貴族が集まった理由は、明日開場する二つの街に対する期待感のため。
最初にノブレス通り。
帝国の空と称するフリードリヒ大公家が天文学的な金額をつぎ込んで作った貴族の街。
ゴシック様式で建てられた大理石の建物が密集した区域で、貴族だけが出入りできる貴族のための、貴族による街だ。
特権意識と差別を重視する貴族たちが熱狂する理由でもある。
二つ目はバシリカ。
建築家ディアスが施工したバシリカは、ノブレス通りの対尺点に立っていた。
サロンを中心に11字に向かい合って建築された長方形の大型建築物で、計3階になっている。
総面積で言えばノブレス通りより遥かに小さかったが、建物内部に入店した商店や文化施設、ショップ、ブティックは早期開場したノブレス通りに比べて商店数が圧倒的に多かった。
入店した商店の面々も華やかだ。
マーメイドドレスをデザインしたクリスティーナのブティックを筆頭に、大陸最高の細工師が運営する宝石ショップ、14代に渡る靴職人バークレーの靴店、外交官出身が運営する翻訳書店、そして10代にわたって続いてきた職人の楽器店、北部地方で名を馳せた大工の家具店など、職人の集合所と呼んでも差し支えないほどだった。
同時開場が予定された二つの通りは流行に敏感で、文化に渇きを感じながら新しい事を追求する貴族たちを充足させるには十分だった。
貴族にとって贅沢と装い、そして文化、知識の充足は貴族の生活の質を決定づける極めて重要な要素だから。
エレナとベロニカの直接対決も近づいてきましたね。
ノブレス通りとバシリカ、評価が高いのはどちらでしょうか?
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