こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は312話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
312話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 両親との再会②
エレナはなんと1ヵ月近くダイアン王国に滞在した。
家族は離れて過ごした歳月を補償されるように、一緒に食事をして時間を過ごした。
誰かにとっては大したことではない日常だったが、3人にとっては千金とも代えられない大切な日の連続。
そんなある日、エミリオが訪ねてきた。
もう帝国に戻る時が来たのだ。
「一緒に行くのはいいけど、ここはどうしよう?」
繁盛するワイン事業をめぐって遠い旅に出たという事実にチェサナの足が離れなかった。
いつかエレナに会うという一念で夢中になっていた事業は、今や夫婦にとって人生であり活力だったのだ。
「それは心配しないでください。口が重くてワインに詳しい人を雇っておきましたから」
「でも・・・」
「ポートワインは帝国でも徐々に知られる傾向iにあります。営業網を広げるのを兼ねて市場調査のために行くと思ってください」
エレナはエミリオに特別に1人を聞いて尋ねた。
大陸ブドウの生産地として有名な中部地方出身のチャン・セリ。
本役社でポートワインを初めて開発して興行させたワイン専門家であり、愛好家だ。
(私のせいで席を失った人だ。私が手伝わないと)
エレナがポートワイン製造レシピを両親に渡したせいで、チャン・セリの人生が一夜にして変わった。
道義的な責任のためであっても、彼がワイン事業の同行者として一緒に行くことを願った。
「奥様、帝国へ行きましょう」
「お店は大丈夫でしょうか?注文が殺到して製造するものも多いのに・・・」
「エレナが紹介した人ではないですか?信じてみましょう」
チャン・セリにワインショップを任せた夫婦はエレナについてダイアン王国を離れた。
最初から2人が帝国に移住して暮らすことを望んだが、これまで北部地域に定着して生きてきた歳月があるため、これ以上意地を張ることができなかった。
一行は、世の中を白く覆った北方の雪と別れ、南下する。
同じ冬なのに下の地方に向かうほどコートが変わって何枚も重ね着していた上着を一つ二つ脱いで体が軽くなった。
なんと1ヵ月半という旅程の末、帝国の首都に至った。
「あなた、あそこを見てください」
「すごいな。公国やダイアン王国とは比較にならない」
エレナは首都の威厳に驚いた2人をサロンに迎える。
言葉だけで聞いただけで皇居に比肩するほど巨大な大きさのサロンに夫婦は驚き、ここの主人がエレナという事実に2度驚いた。
エレナに気付き、尊敬の念を示す貴族たちを見て、3度も驚く。
ダイアン王国を去る前から間いていたが、実際に肌で体感したエレナの人気と名声、評判は夫婦の常識をはるかに越えた。
「ありがとう。何もしてあげなかったのに、こんなによく育ってくれて」
「なんで何もしてくれなかったんですか?私を生かせてくれたじゃないですか」
「どうしてうちの娘はこんなにも清らかなんだ」
彼らはしばらくサロンに滞在し、旅の疲れを癒す。
長い時間だっただけに累積した疲労感が少なくなかったので休息は必須だった。
エレナが帝国に到着したという知らせを聞いた皇居から知らせが届く。
皇居近衛隊員が持ってきた招待状には、「近いうちに両親を連れて皇居を訪れることを願う」という文句が書かれていた。
「こ、皇居?」
「本当に私たちが行っても大丈夫なのか?」
「そうですよ。殿下が自ら招待してくださったんですもの」
ただの公国の没落貴族に過ぎなかったフレデリック・ジュン男爵は呆気に取られた。
大陸の覇権を握る帝国の皇居を行き来すること自体が、死んでも思い残すことがないほど大きな光栄だった。
皇居入宮の日。
クリスティーナに特別に注文製作した最高級ドレスとタキシードを夫婦はぎこちなく着飾った。
サロンを出た夫婦は皇室専用の儀典馬車を見て目を丸くする。
「殿下が送ってくれました。乗ってください」
エレナと夫婦を乗せた儀典馬車が帝国の街を横切って皇居に到着した。
夫婦は千年帝国という威厳にふさわしい皇居を見て口をつぐむことができなかった。
エレナは目を離せない両親を見て、連れてきてよかったと思って気分が良くなる。
馬車から降りて本宮に向かう時、シアンの補佐官を務めているザカリンが訪ねてきた。
「殿下が急に処理しなければならない政務があり、謁見時間を遅らせてほしいとお願いされました。ということで、まず皇居を回ってみてはいかがでしょうか?」
「私は大丈夫だから気にしないでください」
帝国内の全般的な仕事を処理したため、シアンは目が回るほど忙しい。
今月、皇帝の即位式まで控えただけに、体が2つでも足りないほど公私が多忙だった。
「ということで、ご案内させていただきます」
「ザカリンさんが直接ですか?」
「殿下の特別のお願いがありました。こちらへどうぞ」
ザカリンはエレナと夫婦を連れて、誠心誠意皇居の隅々を案内する。
帝国歴史の産物である皇居を巡る夫婦は、終始、目を離すことができず、感嘆詞を連発した。
「食事は皇室の料理人が作った正餐で用意しました」
正餐は特別なお客さんが訪ねてきた時だけもてなす料理だ。
シアンがエレナの両親にどれほど配慮し、気を使っているかが分かる。
そのようなシアンの気遣いに感謝しながら食事をしようとしたが、先約になかった人物がエレナを訪ねてきた。
「あなたは皇后殿下の侍女ではないか?」
「皇后殿下からLにお伝えしたいことがありますのでご覧になってください」
「皇后殿下が私をですか?」
エレナの表情に疑問が広がる。
過去の人生ならともかく、連結点のない今世にフローレンス皇后が自分を探す理由がないためだ。
(理由は何?)
じっくり考えてみたが、到底思い当たることがなかった。
「皇后殿下がお探しですが、行かざるを得ません。私はちょっと行ってきます。ザカリンさん、お二人をお願いします」
エレナは両親に理解を求め、すぐに西宮に向かう。
フィレンツェ皇后が滞在する皇后宮に到着すると、侍女がドア越しに告げた。
「皇后殿下、Lが到着しました」
「入ってちょうだい」
立っていた侍女たちがドアを開けると、エレナが中に足を踏み入れる。
大型応接室のような感じがする皇后宮は、フィレンツェ皇后が客を迎えたり、皇室内の業務を処理する多用途空間だ。
「皇后殿下にお目にかかります」
「お座りください」
エレナは頭を下げたまま、片方のソファに座った。
下命があるまでは頭を上げないのが皇室の礼法だ。
「顔を上げてください」
エレナは許可が下りるとあごを上げた。
フィレンツェ皇后はエレナをじっと見つめる。
「似ていますね」
「・・・」
「誤解しないでください。外見だけ似ているという話だから」
フィレンツェ皇后はエレナが誰に似ているかを明確に言及しなかった。
逆謀で処刑を控えたベロニカに言及すること自体が礼儀に反するからだ。
「こう見ると分かりそうですね。皇太子がなぜ夢中になったのか。心を閉ざした陛下が、なぜあなたにブローチを与えたのかも」
ブローチの言及にエレナの表情は少しこわばった。
なぜ自分にこのような話をするのか疑問と驚きが同時にあった。
「これをあげようと思って、声をかけました」
フィレンツェ皇后が差し出したのは小さな鑑。
ドラゴンの文様に帝国の皇室を象徴する印章が刻まれていたが、一目で見ても高貴な物が含まれていると推察された。
シアンは相変わらず忙しいようです。
皇后がエレナに鑑を渡した理由は?