こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は64話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
64話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 影に潜む者
話を終えてエレナとカリフが寮の外に出る。
(休みたい・・・)
「心臓に毛が生えているのか?殿下の前であんな事を」
カリフが並んで歩きながらエレナを責める。
「聞き入れなければ、それまでですよ」
「え?」
エレナは意味深な言葉を最後に口をつぐんだ。
「またね、先輩」
中央図書館の前で別れを告げた。
疲れた体で4階の記録室に向かう。
「・・・」
普段なら緊張を緩めずに周りを見回しながら動くはずのエレナだったが、今回の討論に疲れ過ぎて当然すべきことを怠っていた。
よりによって、今日誰かの視線が彼女の背後に触れていることも知らずに。
記録室のドアを開けて中に入る。
そして、その姿を廊下の端である男が気配を隠して見守っていた。
「一体何だ?」
男の正体はレン。
- レンのモヤモヤ
レンはあの出来事以来、モヤモヤを解消できていなかった。
ルシアとカストル商会のエミリオの関係に不審な部分が残っているから。
彼ならではの執拗さで偶然、カリフと別れて図書館に入ってきたルシアを偶然見つけ、静かにその後ろを追いかけた。
そして、記録室に入るルシアの姿を目撃したのだ。
「何か用事が?」
レンは腕を組んでじっくりと考える。
勉強とは程遠いが、彼は生まれつきの頭が良い。
フリードリヒ家の記録室。
特別なことでもなく、意味もない昔のものを保管する場所。
そんな場所へどうして向かったのか。
しばらくして記録室が開かれる。
レンは5階に上がる階段の上端に身を隠した。
コツコツ。
ヒール音がだんだん大きくなり、やがて音の持ち主が階段の角を大きく曲がった。
「・・・!」
少しのことでは驚かないレンの目が大きく開く。
直接両目で見ても疑わざるを得なかった。
「ベロニカ?」
驚いたことに、女子生徒の正体はベロニカ公女。
彼女が姿を消した後に、レンは階段から姿を現した。
「何だこの脈絡のない繋がりは?」
ルシアを探れば探るほど謎が生まれる疑問に、興味がさらに深まる。
今日見たのは、これまでの興味を一気に飛び越える水準の大きな衝撃を与えた。
「ベロニカと関連があるのか?」
自問するように呟くレンの表情は、いつになく楽しそうに見えた。
「あの子はいつ出てくるのかな?」
ルシアが記録室から出てくるのを待つ。
夜更けになるまで遅い時間になったにもかかわらず、ルシアは出てこなかった。
「不思議な感じがするな・・・」
記録室を確認するが、そこには誰もいない。
レンは荒々しく髪を振り乱す。
「あの子は一体いつ出てきた?」
(まさか見逃した?)
剣術の優れた才能と天才性を持つレン。
「本当に幽霊?」
そんなレンを避けて蒸発するようにルシアは消えた。
人の気配や痕跡さえ残していない。
「それとも、俺より強いとか?」
考えを深めた後、ぷっと笑いだす。
ルシアを逃したが、レンは焦るどころか、余裕を持っていた。
フリードリヒ家の歴代家主たちの肖像が目につく。
彼らに抱いているのは、殺気と憎悪。
大公家から独立して以降、いまだに大公家のために一方的犠牲を強いられていた。
レンの肖像画を見つめる表情はこの上なく殺伐としている。
「俺なりに壊してやるからな」
- ラファエルの苦悩
期末試験が終わり、エレナは寮に残る。
それはリアブリックの意志。
彼女の狙いは早期卒業。
そのため、学術院に残ったエレナは季節学期を受講した。
しかし、彼女にとって問題はない。
エレナが構想した計画以上に物事は順調だった。
Lの名で後援した時代の巨匠たちとカリフが会えるように取り持った。
既にLに恩恵を受けたと思っていた巨匠たちは、アートアドバイザーの役割に大きな魅力を感じ、躊躇うことなくカリフの手を握る。
エレナが期待していた以上の成果。
「カリフ先輩の努力と熱意も重要だけど、彼の成長にはエミリオさんの役割が大きかった」
エミリオは時間があれば、カリフに会って、自身のこれまで培ったキャリアや経験を惜しみなく伝授していたのだ。
カリフの成長は巨匠たちの作品にも肯定的な影響を及ぼす。
「サロンも順調に出来上がっているし」
ランドールは、これまでどこにも見られなかった工法を活用した建造物を具現化する予定だった。
「これで首都の中心地が変わるはず」
成功を確信しているエレナは、投資にも乗り出した。
エミリオに追加で「サロン周辺の建物を時価より高い価格で購入してもいい」と頼む。
工事期間は2年はかかると主張されたが、あまり心配はしていない。
予想時期よりはるかに早く完工するということを知っていたからだ。
「ランドールが本当の天才として崇められた理由は、現行建造物の平均完工時間を約半分に短縮できる効率的な工法を駆使していたから」
カリフは、アートアドバイザーの役割に充実しながらも、ベロニカ公女と行う美術品売買は本人が直接手がけていた。
最近になって、美術商としてカリフの名前が少しずつ美術界に出回り始め、作品の売買代行を任せようとする芸術家たちが自ら訪れるほどだった。
すべてが順調だった。
たった一人を除いて。
「ラファエル先輩が心配だな・・・」
ラファエルは全くスランプから抜け出すことが出来なかった。
天才的な才能を持っていたため、いつでも勝てるという確信があったのだが。
新しい時代の地平を開いた巨匠ラファエルの絵が持つ文化的破壊力は、他のどの芸術作品よりも価値が高い。
彼の一枚の絵に、知識人たちは、これまで黙認してきた社会通念に疑問を持ち始める。
その影響は、身分制度の最も下の平民にまで広がることに。
収奪されながらも声も出せなかった平民たちの不満が表面に現れる契機になったのだ。
一番知られてはいけない人物に知られてしまいました!
それでも、まだベロニカとルシアを別人物だと考えている?
そうであれば、まだ良いと思うのですが・・・。
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