こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
今回は102話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
102話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ユディットの計画②
話を聞いていたルカとリューディガーがぽつりぽつりとうめき声をあげた。
「そのために何日か前、フランツが密会用の高級酒場でサミュエル王子と会ったのですね。それが全部ユディットさんの案配だったとは。私が大きな意味を読めませんでした」
「いや、大した意味ではなかったですし・・・。こうなると分かっていたら、リューディガーさんに前もって申し上げていたのに」
私は切なくてため息をついた。
見たところ、リューディガーが突然フランツを暗殺しようとしたのもサミュエルとフランツの接線に警戒心を感じたためだと思うが、もし私があらかじめ言っておけば事がすらすらとうまくいっただろう。
リューディガーをもう少し信じればよかった。
しかし、後悔してもすでにバスは過ぎ去った後。
私にできることは、そしてしなければならないことは次善の策を探すことだけだ。
「いつそんな計画を立てたの?」
「まあ、それなりに私も苦心したのよ」
私は誇らしげに盾をすくめる。
もちろん苦心というには刹那の霊感から始まった計画だったが、だからといって足りない計画ではなかったからだ。
しばらく考えていたルカが心配な部分を指摘した。
「けれど、話だけ聞くとフランツとサミュエルの関係がまだ強固ではないみたいだけど・・・」
サミュエルがフランツに賄賂を要求させた。
フランツはまだ燃料を吸い出す前なので資金が不足しているし、そのような状況で果たしてサミュエルを訪ねようとするだろうか?
「もちろんフランツの立場では賄賂を要求したサミュエル王子が自分の話を素直に聞いてくれるという保障はないでしょうね。けれど、フランツが提示できる札が一つ残っているわ」
「え?」
「リューディガーさんの弱点よ」
リューディガーの弱点という言葉に、リューディガーとルカが同時に私をじっと見つめた。
どうしてそんなに見るのかと思うほど明らかな視線で。
後になって彼らの言うことに気づいた私は慌てて手を振った。
「あ、いや。私じゃなくて」
その時になって二人は覗線を集めた。
どこかほっとした様子だ。
呆れた私は二人に向かって声を上げた。
「本当に・・・いったい何を考えているの、二人とも!今のような状況で、私を狙ってフランツに利盆になることはないじゃないですか」
「狂った奴の考えを全部知ることはできないことですから」
「・・・」
リューデイガーの話は正論だが、その話をする主体が彼なので、どこか分からない反発心が湧いた。
そんな私の気持ちを知らないリューディガーは、平気で話を続けた。
「フランツが狙っているのがユディットさんでなければ・・・私が暗殺者を利用したことを口実に攻撃するつもりですね」
「そうです。軍人の身分であるにもかかわらず、暗殺者を雇って血族を殺害しようとしたと言って、リューディガーさんを糾弾し、彼と一緒にビクトリア王女様まで一緒に引きずり下ろそうとサミュエル王子に囁くのです」
「たとえ私がフランツを殺すことに失敗したとしても、それに関与したという証拠を残すほど、おぽろげではありませんでした」
「フランツもすぐの証拠があるので、そんな主張はしません。証拠は希望する主張に合わせて遅れて準備しても十分だから」
私もそうだったんじゃないか。
フランツの意図ははっきりと見えた。
とにかくフランツはこの状況から抜け出すためにサミュエルに会わなければならなかった。
ただ、問題はサムエルが王子であり、王宮にいるということだ。
数日前、サミュエルと接線する時にはサミュエルを王宮の外に呼び出しただろうが、今はそうすることができない。
リューディガーが彼をネズミ捕りのように隅々まで探していることを知っているからだ。
リューディガーの監視を避けてサミュエルに会う道があるなら、フランツは絶対に無視しないだろう。
何とか挑戦するはず。
「イザベラを通じてこの秘密通路をそれとなく流せば、彼はここを訪れるしかない」
「・・・後で基盤を取り戻してから水面下に接近することもできるじゃない?今すぐじゃないかもしれない」
「だけど、フランツとしては時間を長く延ばして良いことはない。リューディガーさんと手を組んだビクトリア王女が後継者争いでますます勢力を得るだろうし、そうすればサムエル王子の勢力はますます没落するだろうから。その時になってサミュエル王子と手を組んだところで、リューディガーさんを牽制できないじゃないか?何の意味もないわ」
私は彼らが口をつぐむように説得した。
のどが渇いて水一杯が切実なほどだ。
ルカとリューディガーは私の熱烈な説得に口をつぐんでしばらく考え込んでいた。
先に口を開いたのはルカだった。
「いい考えだということは認める」
いい考えだということは認めるが、言葉がちょっと曖昧だったか?
案の定、ルカの首は断固として横に振られた。
「でもだめだよ。危なすぎる。王宮にフランツを入れるなんて。王宮にはおばさんもいるじゃん」
「私・・・?私が何の関係があるの?」
私はびっくりして問い返した。
矢がなぜ私に向かうのか分からなかった。
「何の関係があるって、フランツと出くわすかもしれないじゃん」
「私はこの辺に近づかないつもりだよ、フランツはサミュエルに会って去るだろうし。全然ぶつかることないよ」
「ひょっとして分からないことじゃないか。安全は万全に万全を期しても足りないよ」
「でも・・・!」
その万が一のために隠れているフランツを取り出すことをあきらめるなんて、ウジが怖くて漬け込めないという言葉がぴったりだった。
この状況がもどかしかった私は、ルディガーにルカを説得してみろというように目配せする。
しかし、私が誰に何を期待したのだろうか。
リューディガーの反応もルカと大差なかった。
「危険なことだというルカの言葉に私も同意します。むしろ私がもっと熱心にフランツを探してみます。ランガートを隅々まで探しましょう。そして、この秘密通路は・・・ルカの言う通り閉鎖したほうがいいですね。もしかしたらフランツが潜入するかもしれないと思うと、鳥肌が立ちます」
リューディガーは秘密の通路を閉鎖した方がよいと話すや否やルカの目が大きく開いた。
彼がそんな風に反応するとは思ってもいなかったようであった。
私も同じだ。
戸惑った私は、説得の対象をルカからリューディガーに変更する。
「あ、あえて秘密通路を塞ぐべきですか?ただフランツに秘密通路について話さなければいいじゃないですか」
「ええと・・・。もしかして、分からないことですから」
もしかして、何がもしかしてだよ。
正直に言って、私を信じられないと言ってください!
リューディガーとルカの反応は、まるで私が彼らに内緒でまた何をするか分からないように感じられた。
(まったく、それは私が言うことだよ!いざ事故を起こしたのは誰だ!)
悔しくて死にそうな一方、この秘密通路がなくなることを考えると、わけもなく漠然とした。
先王はまだ心を変えていないし、いつリューディガーと気楽に会えるか分からないのに・・・。
ルカにバレてこの秘密通路を使えないとはいえ、それでも念のための対策として残しておくことくらいは大丈夫ではないかと思った。
しかし、「彼」リューディガーが私を見られる秘密通路を強硬になくそうと主張するなんて。
それほど心配なのかと思った。
結局、私は重くうなずくしかなかった。
「二人がそう思うなら・・・仕方ないですね。こちらは.閉鎖できるようにしてみます。フランツの問題ももう少し考えてみます。代わりにルカ、しばらくは私がリューディガーさんと連絡するのを邪魔してはいけないわ。分かった?」
「・・・考えておく」
ルカは口を尖らせた。
自尊心のために言葉はああするが、承諾に等しい表現だ。
フランツの逃走とルカの登場というサプライズイベントがあったが、それでもまだ収拾可能な程度だ。
フランツ問題をどのように解決するかについては、もう少し落ち着いて考えれば答えが出るだろう。
私はそう思って複雑な心境を静めた。
とりあえずフランツ問題は保留で。
秘密通路を塞いだら、ますますリューディガーと会えなくなりますね。
先王の説得も重要事項でしょう。