幼馴染が私を殺そうとしてきます

幼馴染が私を殺そうとしてきます【130話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【幼馴染が私を殺そうとしてきます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

130話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • もう一度

「レリア、体は?大丈夫なのか?」

「はい、おじいさま……」

公爵城の広い執務室の奥。家臣たちが会議しているその場所には、シュペリオン家の家族たちが集まっていた。

厳しい表情をした祖父、そして険しい顔つきのジェノ叔父と、目が腫れるほど泣いたアティア叔母。

その隣には、涙をぽろぽろこぼしているカリウス叔父の姿もあった。

「エリザベスが生きていたなんて、私はそれすらも知らなかった……」

祖父の顔には皺が深く刻まれていた。

嬉しさと悲しさが入り混じったような表情だ。

レリアはは中立区域で母と再会したこと、そして母がどのように生きてきたのかを聞いたことをすべて話した。

ただし、母がなぜ目を覚まさないのかについては話さなかった。

殺された母を蘇らせたとは、さすがに言えなかったのだ。

ただ、すすに包まれた誰かが死に、それでショックで倒れたのだとだけ説明した。

カリウスおじさんは静かに涙をこらえていた。

「それでも、こうしてまた会えたんだ……あとは目を覚ましてくれさえすれば……」

祖父は力のない声でかすかに言いながら、手のひらに顔をうずめた。

そんな家族を見つめながら、レリアは言った。

「記憶を失っていて……目覚めても、分からないかもしれません」

たとえ気づかなかったとしても、あまり傷つかないでほしいという思いで話していた。

記憶回復薬はすでに作ってあったが、とにかく目覚めさせることが優先だ。

どうしていまだに目を覚まさないのだろう。

レリアはこの執務室に来る前に、母のいる部屋を訪れて、眠る彼女をしばらく見守っていた。

ぐっすりと眠っている母の姿は昨日と変わりない。

その様子をただ眺めているうちに、もしかして“エリクサー”が間違っていたのではないかという不安が湧いた。

ただ命をつないだだけで、永遠に目覚めない薬なのかもしれない。

もしそうならどうすればいいのだろう?

錬金に助けを求めてみたが、明確な方法があるとは答えなかった。

不安な気持ちに言葉を飲み込んだ。

その時だった。

「お父様のおっしゃる通り、もう十分です。二度とこのようなことが起こらないようにしなければなりません。」

ジェノは静かに語った。

祖父が彼を見つめると、ジェノは落ち着いた表情で続けた。

「もう誰にも家族を奪われることは許しません。フェルセウス皇帝であろうと、レリアを連れていったオスカー・フレスベルグであろうと。」

ジェノの言葉にアティアス叔母の表情がこわばった。

「お兄様はフェルセウス皇帝にこの事実を知らせないって話なの?」

「当然だ。」

「そうだ、私は賛成だ。」

叔母は驚いて問い返したが、それとは対照的に落ち着いて賛成だと答えた。

しかし、カリウスおじは表情が複雑だった。

あのフェルセウスを直接見たことがあったからだ。

「…エリザベスは二度とあの男には渡さない。会いたいなら私が行く。いずれにせよ、再びあの惑星へは行かせない。たとえエリザベスが望んだとしても、もう二度と。」

祖父がきっぱりと言った。

その言葉には当然のことながら断固たる意志が込められていた。

一時は夫婦だったが、今はもう違う。

いずれにせよ、フェルセウス皇帝には新しい皇后も、子どもたちもいる。

公爵はしばらく考え込んだ末、レリアに視線を向けた。

「レリア、お前も同じだ。この祖父がどれだけ驚いたか……あいつに怪我をさせられたところはないのか?」

「……はい、おじいさま。」

レリアは小さく答えながらも表情を整えた。

ロミオもそうだったし、家族の反応も同じだった。

皆、オスカーをまるで天敵でもあるかのように断罪するように語っていた。

「オスカーが……結婚申請書を送ったと聞きました。」

「そうだ、見た。無理やりお前を連れて行った男に、それを許すとでも?戦争になってもおかしくないと思った。」

「………」

「お前が私たちに何の話もしないまま去ったなんて、信じられなかった。だから信じなかった。」

祖父の言葉に、レリアはうつむいた。

「それでなんだけど、レリア。」

「…はい。」

「カーリクス卿、あの青年と結婚する気はあるか?」

突然の言葉に、レリアは茫然とした。

かろうじて正気を取り戻して言い返した。

「そ、それはどういう意味ですか?突然すぎます!」

カーリクスと結婚だなんて?

「カーリクスの話では、お前がカーリクスのことを好きなようだと……」

「………」

「それが本当なら、いっそカーリクスと結婚するのはどうだろうか。もちろんお前の意思が一番大切だがな。」

レリアは動揺して何も言えなかった。

カーリクスが…おじにそんなことを言ったの?

目の前にカーリクスがいたら、すぐにでも髪を引っつかんでいたに違いない。

「そうだな、知っているかはわからんが、グリフィスという青年まで妙なことに巻き込まれて……」

「グリピスですって?」

突然出てきた名前に驚き、レリアが目を見開いた。

アティアスおばはまだ状況が分からず驚いていた。

「どういうことですか?」

答えたのはカリウスおじだった。

「お前が行方不明になったあと、グリピスとロミオが必死に探して大騒ぎになったんだ。ところが突然、グリピスが姿を消した。」

「……」

「それで、急に変な噂が聞こえてきたんだ。グリピスが認めた娘がまさにレリア、お前だって噂がね。」

レリアは中立区域の人々の間で聞いた話を思い出していた。

グリピスの名前が出てきて一瞬止まったが、そのとき言及されたあの聖女が自分のことのようだ。

「とにかくその知らせを聞いて神殿で、すぐにあの子を皇后として迎えようとしているみたいだ。皇后だなんて、あり得ない。」

カリウスおじさんはいつ泣いたのかというような憤った表情だった。

一言でこうだった。

あちこちでレリアを獣のように狙っているやつらが多いから、いっそ早く結婚させてこの優れた血統に水を差すような秘密を作らせないようにするということだ。

そして最も良い結婚相手はカーリクスだった。

オスカーとグリピスは庶子であり、ロミオは身分上皇族なので不安な点が多い

皇族と結婚することになれば、いずれにせよそちら側に移って暮らすことになるかもしれないのだから。

家族の立場としては、皇族とはいえ王室との関係を断ち、何のつながりもなく一人で暮らしているカーリクスがふさわしいと思ったのだ。

レリアが心穏やかにシュペリオン公爵領で暮らせるだろうから。

「レリア、もちろんこの祖父はお前に何かを強要するつもりはない。だが……」

「……」

「私は一度、娘を失ったことがある父親として、孫娘を遠くに送り出すのが怖いのだ。」

レリアはすぐには返事できなかった。

祖父はゆっくりと考えながらレリアの肩を優しく叩いた。

その後、皆が出て行った。

頭の中が混乱していた。

母が目を覚まさない理由、グリピスが起こした大変な出来事、ひどくつらそうだったオスカー。

すべてが一度に混ざり合い、彼女の頭を混乱させた。

レリアはすぐに立ち上がり、歩き出した。

とにかく何がどうなっているのか、さっきロミオに頼んだ通りオスカーにもう一度会いに行かなければならなかった。

呆然としているのか、具合が悪いのか。

病気にかかったのか、怪我をしたのか。

それだけでもこの目で確かめれば、少しは心が楽になる気がした。

彼女には余裕がなかった。

心安らかに母のことを考えるだけでも足りない状況だった。

レリアは早く物事を片付けたいと思い、ロミオの元を訪ねた。

「ロミオ、さっきお願いした通り、それを貸してほしいの。」

「…顔色がすごく悪いけど…食事はしたのか?」

レリアは首を横に振った。

空腹感さえ感じなかった。

ロミオはため息をついてから「まず食事をしよう、それから渡すよ」と言って彼女を連れて行った。

そうして半ば無理やり食事を済ませたあと、レリアは控えめな声で再びスクロールを求めた。

「ふぅ…」

ロミオはそんなレリアをじっと見つめ、静かに目を細めた。

「本当にオスカーがそんなに具合が悪いの?」

「うん、その場ででも死にそうに見えたって話だよ……」

「カーリクスはそんなこと言ってなかったけど。」

「カーリクスは見てなかったみたい。お母さんを背負ってたから。」

「ああ……」

「ロミオ、早く。お願い… オスカーが万が一にも何かあったら……」

「…あったら?」

「……なに?」

レリアは血の気の引いた表情で訴えかけた。

ロミオは目をぱちぱちと二度ほど瞬きした。

そしてまるで日常的なことを尋ねるかのように聞いた。

「もしうまくいかなかったら、どうするつもりなんだ?」

「な、何を……」

レリアは困惑した。

まさかロミオまでオスカーをもう友達として見ていないの?

自分を傷つけたから?

でも……どうしてそんなことがあるの?

自分は無事に戻ってきて、確かに傷つけられはしたけれど、彼女はオスカーを求めていたわけではなかった。

それなのに、同じ友人であるロミオがそう言うと、なんとなく寂しい気持ちが押し寄せてきた。

「オスカーは…私たちの友達じゃない。うまくいかないと困るでしょ。」

ロミオは彼女の答えに、一瞬眉間にしわを寄せた。

「レリア。もしかして……」

「……」

「オスカーを愛してるの?そうなっちゃったの?」

ロミオの表情には少し怒りが浮かんでいた。

どうしてそんなことができるのかというような声だ。

レリアは眉間にしわを寄せた。

愛だなんて、そんな直接的な言葉を聞くと戸惑って胸がざわついた。

そして……そんなふうに考えたことはなかった。

もちろんオスカーのことは好きだ。

友達としての気持ちだったが、今は正直よくわからない。

薬の効果はもうとっくに消えていた。

それは明らかだ。

それでもオスカーを見ると、胸の奥が少しざわつくことがあった。

皮膚の先が熱くなり、喉の奥がむず痒くなった。

好意という感情を少し超えて、異性への興味が湧く程度の感情と表現するのが正しいだろうか。

ほんのり芽生えた、どこかぎこちない感情。

そう思った。

ようやくしぶしぶ認められたその気持ちは、その程度だった。

「そうじゃないよ…でもオスカーは……」

「……うん、分かってる。二人が特別な関係だったのは。」

「心配なんだ。昔みたいにまた一人で傷ついてしまうんじゃないかって……」

レリアが少し戸惑ったように言葉を詰まらせると、ロミオはすぐに納得したようにうなずいて首をかしげた。

そして、懐から紙を取り出して差し出した。

カーリクスが使ったあの魔法のスクロールだった。

ロミオはため息を深くついてから、使用方法を丁寧に説明した。

そうしてしばらく説明を聞いた後、レリアは自分の部屋に戻ってきた。

手にしたスクロールは2枚だった。

残りの1枚は戻ってくるときのための予備だった。

しかしレリアはそれを使うつもりはなかった。

レリアはその1枚を胸元に大切にしまい込んだ。

オスカーを見つけたら、彼が無事だと分かれば……彼を説得するつもりだった。

そして一緒に帰ろうと言うつもりだった。

まだ認めるのは怖くて、ほんの少しだけ認識しているその気持ちを告白し、一緒に帰ってくる計画だった。

オスカーが作った転移陣を通して、そうするつもりだった。

一緒に戻ってくれば、二人の関係もこれまでとはまったく変わるだろう。

最後にオスカーと交わした会話が思い出された。

オスカーの声が胸に染み入った。

「……行け。君が望んでいた通りに送り出してあげるよ。」

「オスカー、どうしてこんな……」

「行けって言ってるだろ。」

冷たい声だったが、今思えば、それは切ない声だった。

私を置いて行かないで。幼い頃に約束したように、ずっとそばにいてって。

間違いなく切ない願いだった。

その瞬間は本心に気づけなかった。

今になってようやく、その切なさが伝わってきた。

「どうせ君は僕が嫌いだろう。そんな目で僕を見るんだし……」

そのかすれた声と震える言葉を思い出すと、胸が締めつけられた。

違うって、そうじゃないって言ったのに、それでもまだそんなふうに誤解しているなんて想像もできなかった。

もう一度オスカーの手を取ってここへ戻ってこられたら、そのときこそ、彼には二度とそんな誤解はさせない。

すぐにでも追いかけようと思った。

幼い頃のように、しっかり抱きしめて、温かく声をかけて、行かせてあげると言ってくれると思っていた。

恥ずかしくても避けずにその目を見つめ、「君の瞳は本当に美しい」と言ってあげなければならなかった。

ロミオに教わった使い方を思い出しながら、スクロールを一枚めくろうとしたその時。

ドン!という音とともに、突然扉が勢いよく開かれた。

「カーリクス?」

何の前触れもなく扉を開けて入ってきたのは、カーリクスだった。

カーリクスは眉をひそめたまま、怒ったようにドカドカと歩いてきた。

そして、レリアの手に握られていたスクロールを取り上げた。

「カーリクス、今、何をしてるの……」

「これで何をするつもりだ。」

「……」

「オスカーのところに戻るって?お前、正気か?」

「カーリクス、私が説明するわ。」

「その狂ったやつのところにまた行きたいのか?俺を友達とも思ってなかったって平気で言ったやつのところに?」

「…カーリクス。」

レリアは深く息を吐いた。

今は言い争っている場合じゃなかった。

緊急の状況なのに邪魔をしてくるカーリクスがもどかしかった。

カーリクスはしばらく彼女の表情を見て、口をつぐんだ。

固く結んだ唇に力が入っているのが感じられた。

「お前、本当に俺と結婚したい気持ちはあるのか?」

「……それは……」

「俺の勘違いだって?ありえない。どうしてそれが勘違いなんだ。」

カーリクスは大きな手でレリアの肩をつかんだ。

彼が近づくにつれ、自然と圧迫感が迫ってきた。

猛獣のように目を光らせながら、カーリクスが喉の奥から低く声を出し、顔を近づけてきた。

いつもの彼とはまったく違う目つきだった。

まるで狩りの直前の獣のような目。

理性が通じないように見えた。

「どうしてそれが勘違いなんだ。俺にあんな顔までしておいて。」

「……」

レリアの表情が恐れでゆがむと、彼は目をぎゅっと閉じた。

カーリクスはしばらく彼女の肩をつかんで震えていたが、やがて手を離した。

そして小さく「ごめん」とつぶやいた。

レリアがようやく息を吸うと、カーリクスはさっきとは少し違う、冷静な声で言った。

「アイツは俺のことを友達だと思ったことがないって言ったけど、俺は違う。俺は君のすべてを懸けても惜しくない相手だと思ってる。」

「……」

「だから、俺が諦めるよ。」

カーリクスの言葉は、いつものように理解しづらかった。

何度も彼にきっぱりと説明したのに……カーリクスは誰よりも頑固なところがあった。

だからなのか、彼の誤解を解くことは世界をひっくり返すくらい本当に難しかった。

しかし、こんな瞬間はさらに厄介だった。

何をどう言えばいいかまったく分からない瞬間。

今回もまた、いったい何を言おうか悩んでいたところ……カーリクスが親切に説明を添えた。

「行って、あの野郎を連れてこい。」

「……」

「俺と結婚して、あいつとも結婚すればいいだろ?」

「…それってどういう……」

レリアは目をぱちくりさせた。

生まれて初めてだった。

聞いてみると妙な言葉だった。

カーリクスは戸惑っている彼女を見て、からかうように言った。

「変か?お前が男だと誤解してたときも、結婚しようと思ってたんだぞ。知ったところで何が変わる?」

「……」

「チッ、別にどうでもいいだろ。男同士で結婚するのも、女ひとりに男ふたりが結婚するのも、生きてる限り一緒じゃないか?」

「……」

「俺は気にしないから、そうしようぜ。俺たち。」

カーリクスは何ひとつためらいもなく、当然のように言った。

レリアは眉をひそめたまま、そんな彼をじっと見つめた。

カーリクス、本当に正気じゃないの?

カーリクスは奪い取った魔法のスクロールを再び彼女の手に渡しさえした。

そして彼女の小さな肩を軽く叩きながら言った。

「行って連れてこい、あいつを。」

「カ、カーリクス……」

「でも、もしあいつが来なかったら、お前は俺と結婚するんだ。」

「……」

「返事しろ。」

強引に返答を求めるカーリクスを見て、レリアは戸惑いを覚えた。

カーリクスは変わり者ではあったが、これほどまでに強引に何かを求めたことはなかった。

それも、あんな恐ろしい表情で……

「俺に無理やりキスしてきた責任は取らせないとな。」

カーリクスは彼女の頬をそっと撫でながら言った。

怖い目つきとは裏腹に、手のひらにはかすかな優しさがあった。

その後、カーリクスはくるりと背を向け、そそくさと立ち去った。

「……」

取り残されたレリアはしばし混乱に陥って、その場に立ち尽くしていた。

三人で結婚なんて、本当に頭がおかしいのかも。

レリアは、どうしてカーリクスがああなったのか考えた末、自分でも気づかないうちにファーストキスを奪われたことを思い出し、ため息をついた。

『あの時、あんなふうにするんじゃなかったのに……。ちゃんと説明してお願いするつもりだったのに。』

もちろん、その方法が通じたのかは分からない。

とにかく、ほんの短いキス一つでカーリクスがあんなに真っ赤に…なるなんて、想像もしていなかった。

レリアは首を振った。

まずはオスカーを探しに行くのが最優先だ。

頭の中には、思いもよらぬ想像がよぎった。

オスカーは子供の頃のように、また一人で苦しみに耐えて怯えているかもしれない。

痛くても声ひとつ上げられずに震えている姿が、目の前にくっきりと浮かんできた。

レリアはロミオに教わった通りに、オスカーが滞在していた客室を思い浮かべながら目を閉じた。

そして、迷いなくスクロールを広げた。

 



 

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