ジャンル、変えさせて頂きます!

ジャンル、変えさせて頂きます!【94話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。

今回は94をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【ジャンル、変えさせて頂きます!】まとめ こんにちは、ピッコです。 「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

94話 ネタバレ

ジャンル、変えさせて頂きます!【93話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。 今回は93話をまとめ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • シャルロットとのお茶会

目の前でゆったりとお茶をすするシャルロットを見て、私はとげのある座布団に座ったようにお尻を揺らした。

ビクトリアの言うとおりに席を用意したが、実際に向かい合って座ると、何と言えばいいのか困ってしまう。

その時、シャルロットが先に口を開いた。

「一番上のお姉さんがお願いしたのですか?」

「え?」

「レディー・マイバウムは、このように前に出ることは、あまり好きではないじゃないですか」

そう言いながら、お茶で口を潤す姿は10歳とは信じられないほどだ。

(大人っぽいとは思ったけど、思考能力や空気が大人顔負けだね)

私は緊張した。

そして、シャルロットを10歳の子供だとは思わないことにした。

ルカもそうだ。

大人っぽい子供たちを子供のように接して説得しようとしてもうまくいかない。

ただの大人だと考えて反応するのが正解だ。

(だからといってビクトリアが望む通り、あなたはルカと似合わないよ!・・・とりあえずなぜルカと婚約しようとするのかから把握するのが優先だね)

私はにこやかに笑いながら、ぶっきらぽうに答えを返した。

「シャルロット王女を心配しているのは、ビクトリア王女だけでしょうか。周りが騒がしいそうです」

「そんなに慌てることですか?どうせいつかは起こることですもの」

「それもまた時機があるものです。人もいつかは死にますが、それがすぐ明日なら慌てるものです。王女様の周りの人たちは今、心の準備ができていない状況だと思います」

私はシャルロットの雰囲気をのぞき込んだ。

そっと下ろすと、まつげの下の薄緑色の瞳が分からない光で揺れている。

「シャルロット王女は、なぜ急に婚約に前向きなのですか?先王がそう仰ったためですか?」

「もちろんそれもありますが、最初から考えていたことでもあります」

「最初から・・・考えていたことですって?」

私は驚いた様子を消せずに問い返した。

「ルカがそんなに好きではなかったようですが。そして、たとえ好きでも・・・」

「そんなことはありません。ヴィンターヴァルト卿には申し訳ないことになりました」

ルカの話が出るやいなや、シャルロットがぎこちなく笑って首を横に振る。

シャルロットの顔に一瞬、子供っぽい表情が漂った。

言っていいかどうかしばらく悩んでいる様子だ。

催促するか、それとももう少し待つか。

やたらに催促して口をつぐんでしまっては大変だ。

沈黙を選んだ私は、じっとシャルロットが口を開くのを待つことに。

 



 

しばらくして、シャルロットは言った。

「私がヴィンターヴァルト卿と結婚したら、お父様があえてジョセフィン姉さんを結婚させようとはしないからです」

「え?」

ここでなぜジョセフィンの話が出てくるの・・・?

訳の分からない私は、何と答えるべきか分からないままぼんやり聞き返すだけ。

「ジョセフィン姉さんは結婚したくないのです。マリナおばさんのように生きたがります。家族と一緒に」

リューディガーとの結婚を快く思っていないし、それとなくリューディガーを他の女と結ぼうとしているのは知っていたけど・・・。

そもそも結婚の意思がなかったとはまだ知らなかった。

「しかし、お父様とお母様の考えは違います。それでも責任を持ってくれる夫が必要だと思うんですよ。それでジョセフィン姉さんを頼もしい相手と結婚させようとするんです」

「それは・・・シャルロット王女がルカと婚約することと何の関係があるんですか?」

「お父様がジョセフィン姉さんを結婚させようとするのは、私の責任を取るためなんです

シャルロットは苦笑いする。

10歳の子供に似合わない、疲れた笑いだ。

「私に責任を負うだけでも気を遣うことが多いので、ジョセフィン姉さんをそんな風に他の人に任せようとするのです。一言で言えば、私と姉のうち、私を選んだのです。私が末っ子だから、私が幼いから」

それはシャルロットのせいではない。

その言葉が首の先まで上がってきた。

しかし、唇が甘かっただけで、どうしても言葉を発することができない。

思ったより素直にシャルロットの真心を間くようになったが、心が楽になるどころか、石が入ったようにさらに重くなるだけだ。

「ジョセフィン姉さんは四半期ごとにドレスを買わなくても、ただ家族のそばにいるだけでも幸せなんです。しかし、お父様の考えはそうではありません。お姉さんが四半期ごとにドレスを買って、宝石を合わせていつも裕福に過ごすことを願うんです。それでヴィンターヴァルト大佐を新郎として目星をつけたので・・・。ヴィンターヴァルト家は裕福ではあるじゃないですか」

そう言いながら、シャルロットはぎこちなく口元を上げた。

精一杯大人びたふりをしているが本質は子供だからなのか、隠すことができなかった純粋さがちらちらと見える。

「幸いにもヴィンターヴァルト大佐がレディー・マイバウムにプロポーズしたおかげで、ジョゼフィン姉さんが自由になったけど。・・・当分の間だけです。お父様は別の新郎候補を探すでしょう」

シャルロットは両手でティーカップを握る。

手がどんなに小さいのか、両手でも茶碗が全部包まれなかった。

シャルロットは茶碗の底が見えるほど下がった茶の水の表面をじっと見つめた。

そして、まるで心を引き締めるように決然とつぶやく。

「ですが、私がヴィンターヴァルト卿と婚約すれば、私に責任を持ってくれる家門ができるのだから、お父様もジョゼフィン姉さんを結婚させようとやきもきしないでしょう。だから私がヴィンターヴァルト卿と婚約しようとしているんです」

思いもよらない理由だった。

自分は大丈夫だと言って、にっこりと笑う顔と向き合うと、息がぐっと詰まる。

自己犠牲的な態度は過度に大人っぽくて、それでさらに心が痛かった。

原作ではただ明敏で頭のいい子だと思ったのに・・・。

シャルロットに言いたいことがたくさんあった。

君がそのすべての責任を負おうとする必要はないと、あなたは何の過ちもないと。

誰も君の犠牲を喜ばないだろうと。

しかし、私の言うことはただ他人の立場に過ぎない。

他人が一言を乗せるのは簡単だが、果たしてシャルロットの心にどれほど届くだろうか。

これまで家族のために自分が何をすればいいのか、じっくり考えてきた10歳の少女を、生半可な言葉で傷つけたくなかった私は、しばらく言葉を選んだ。

その間、シャルロットが自責の念に満ちた言葉をつぶやいた。

「もし私がいなかったら、そもそもこんなことなく、お姉さんの好きなように生きていけたのに・・・」

「ジョセフィン王女は絶対にそうは思わないと思います」

「・・・分かってます。私も」

「王女様はもう少し厚かましくなってもいいですよ。リューデイガーさんがルカを迎えに来た時、ルカがどうだったか分かりますか?私をお母さんと呼びました。結婚もしていない娘を母親だと言い張って連れて行くつもりだったんですよ?」

私は大げさに言った。

そんな内幕に対してシャルロットは、そうでなくても丸い目をもっと大きく開けてびっくりしながら尋ねる。

「ヴィンターヴァルト卿がそう言ったんですか?そのために、初めて社交界にレディー・マイバウムがヴィンターヴァルト卿の母親として紹介されたのですか?」

ところで、もう一度考えても本当にけしからん。

リューディガーさんが私の言葉を信じてくれて、すぐに釈明できたからよかったのに、下手すると完全に悪いイメージで烙印を押されるところだった。

まぁ、ルカが回帰したとしたらそんな選択をしたのも理解できるけど・・・。

とにかくうまくいってよかった。

そんな複雑な考えを笑いで隠したまま、私は肩をすくめる。

「まあ、叔母ではルカを守る名分がないこともありましたから」

「・・・ヴィンターヴァルト卿は愛されていますね」

「シャルロット王女さまも愛されているんですよ」

シャルロットはにっこり笑った。

ジョゼフィンと家族に対する愛が感じられる微笑だ。

それからこっそりと私の顔色をうかがう。

本音を打ち明けたからだろうか。

最初より少し近づいた気がした。

 



 

着々とではないが、すぐシャルロットが隠してきた事実を告白するように静かにささやいた。

「私が今まで家族に言えなかった言葉を、レディー・マイバウムに言ったのは、あなたが
私と非常に似た立場だからです」

「私が王女様とですか?」

「はい」

シャルロットはうなずいた。

私とシャルロットが似ているようなことは何があるだろうか。

思い浮かぶのは家の末っ子ということぐらい?

疑問に思っている私を見て、シャルロットは淡々と話す。

「お父様も、お姉さんたちも、お兄さんたちも、みんな私を見て、お母様を描くんです。私がお母様とそんなに似ているようです」

「あ・・・」

私は少しため息をついた。

他人の影を落としているのはプレッシャーだ。

それによって受けるのがひたすら好意だけであっても。

自分が愛される理由を他人から探すことになるのは、自分でも知らないうちに自尊心を蝕むことだった。

成人した私もふとそのような無力さに陥るが、シャルロットはどれほどもどかしかっただろうか。

その負担感に勝てず、歪んだとしても理解できることだ。

「みんな私のことをとても大事にしていて・・・それでもっと大人らしい姿をお見せしようと努力しています」

しかし、シャルロットはとてもまっすぐで善良な子だった。

シャルロットは不当さの代わりに大人しさを学び、すべてが与えられた状況でも節制を学んだ。

ルカが大人のように振る舞うのは回帰したためと推測されるが、シャルロットが大人のように振る舞うのはそれだけ周辺の顔色をうかがったためではないか。

そう思うともっと残念だ。

シャルロットの赤い頬には産毛すら消えなかった。

ひざの上にきれいに置かれた手は、私の手のひらぐらい。

果たしてジョゼフィンはシャルロットがこのように考えていることを知っているだろうか。

シャルロットに会ってみろと頼んだのはビクトリアだったが、まずはジョゼフィンと話を交わす必要があるように思える。

そう思いながら、私はぎこちなさそうな笑顔でシャルロットに応えた。

 



 

シャルロット王女が良い子過ぎます!

これはユディットが解決できる問題ではないですね。

ジョセフィンとの会話が気になります。

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