ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【247話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は247をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜】まとめ こんにちは、ピッコです。 「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。 ネタバ...

 



 

どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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247話 ネタバレ

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【246話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。 今回は24...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 堕落した純白③

何度か攻防が交わされる。

視界は光に反射するあらゆるもので瞬きしていた。

むやみに目の前にいる人を手当たり次第に攻撃しているデオンに比べ、ニックスまで保護して戦わなければならないカシスの動きに制約が多いのが当然のこと。

それにニックスはさっきから気を取られていて、席から逃げることさえできずにいた。

彼らが踏み出す席ごとに体重と衝撃に勝てなかったガラスがますます大きく亀裂を広げていく。

それでロクサナは彼らに近づくことができなかった。

彼女の毒針はデオンには効かないので無用の長物。

結局、ロクサナは3人ともう少し距離を縮めた後、再び鞭を振るう。

今回はデオンではなく、ニックスに向けて。

ニックスの腕を回して引き寄せるやいなや、カシスの隙間に食い込んだ鋭い刃の断面が、ニックスの肩をよぎった。

手の中に力を入れてニックスをその場から救い出し、ロクサナは心の中で悪口を飲み込んだ。

なぜ自分が今ニックスなんかを助けているのか理解できなかった。

けれど、彼をこのままデオンの手で死なせておくわけにはいかなかった。

ただそれだけのこと。

鞭に腕を絡めてついてきたニックスがバランスを崩してロクサナのそばに転がり落ちる。

その時、二人の後ろにベルティウムの人形が現れた。

それは床にあるニックスと、彼の隣にあるロクサナを交互に網膜に収める。

人形はロクサナを邪魔物と認識した。

後方から素早く接近する気配を感じ、ロクサナが首をかしげる。

その瞬間、人形まで加わった荷重に耐えられなかった通路のガラスの底から不吉な音が響く。

ロクサナは反射的に腕を伸ばし、隣のニックスを乱暴に押しのけた。

そのため、いざ彼女自身は身をかわす機会を逃してしまう。

「ロクサナ!」

同じように人形を発見したカシスが急いで手に持っていた武器を投げた。

そうしたせいで、止められなかったデオンの武器がカシスの肩を貫通する。

幸い、ロクサナの後ろに近づいていた人形は、カシスが投げたものに突き刺さって後ろに押し出された。

しかし、通路に押し寄せている人形は1体ではない。

他の時ならカシスが稼いでくれたちょっとの時間で十分に攻撃をかわすことができたはず。

しかし、ロクサナが押し出したニックスの体が通路が終わる地点の向こうに投げ出されるやいなや、これ以上の負荷に勝てなかった床が割れ始めた。

ロクサナは、立っている地面が下にへこんでバランスを失った渦中にも鞭を振り回し、一番近くにある人形一体を横に片付ける。

しかし、最後に駆けつけた人形が彼女の首を切ってしまおうとする攻撃を防ぐことまではできなかった。

いずれも一瞬の出来事。

 



 

デオンとカシスの叫びが耳元を殴った瞬間、振り返ってロクサナに起きていることを視野に入れた。

カシスとデオンは同時に動く。

ほとんど無意識のうちに体が動いたといってもよかった。

しかし、ロクサナともう少し近い距離にいたデオンが一歩早かった。

『私の息子を殺したあなたが、私の娘のためには死ぬかもしれないということを知っているから』

どうして、よりによってあの時あの呪いのような言葉がもう一度耳元をこだましたかは分からない。

『そうね、うちの娘のところへ行きなさい』

『うちの娘のところ・・・行って』

ただ、その瞬間だけは彼の頭の中を全て満たしていた。

アシルと今まで相手していたカシスさえ忘れて、本当に何も考えずに自然に腕と足が動いっていた。

ゆっくり流れるような時間の中で、風になびく金色の髪が近づく。

『いつでもあの子のために死ぬ。そのために助けてあげた命だから』

彼は床が崩れると、すぐ後ろに傾くロクサナの体に手を伸ばした。

近くの刃物から冷たい寒気が感じられる。

すぐ次の瞬間、ザクザク、という音と共に何かが切られた。

ロクサナは目の前で泡沫のように跳ねる赤い血を見る。

彼女の体を引き寄せていた力が消えた。

しかし、ロクサナはすでにデオンによって人形の射程距離の外に押し出され、そんな彼女の体をカシスが受け取る。

デオンが右腕を上げて人形の髪を切ると同時に、ガラスの床全体が完全に壊れた。

彼らは全員、きらめくガラスの破片とともに下に墜落していく。

今、彼らがいるところは建物の最上階なので、高さが相当で、下にはいつのまにかニックスを発見した人形が集まっていた。

口クサナは口を開けて何かを叫ぼうとしたが、その言葉は波のように激しく押し寄せる風の中に飲み込まれていく。

カシスは歯を食いしばって、手に触れた彼女を急いで引き寄せて抱きしめた。

「サナ・・・」

ロクサナによって安全な場所に投げ出されたニックスも、目の前に広がる光景を見た。

「サナ・・・!」

あらゆる騒音が空中で細かく砕け散る

高いところから落ちて床に打ち込まれる時の衝撃は、ほとんどカシスが受けた。

全身の骨が砕けるような恐ろしい激痛が押し寄せてきたが、うめき声をあげている余裕などない。

頭の上では割れたガラスが威嚇的にあふれていて、横に集まった人形たちは待っていたように腕を上げている。

それを完全に避けることはすでに不可能に見えた。

 



 

カシスはロクサナにかかる危険性を最小限に抑えるため、すぐに彼女を抱きかかえて体を横に動かす。

上から雨のように降り注いだガラスが、ロクサナを壁のように覆った背中に突き剌さった。

しかし、周囲に集まっていた人形たちが一番先に加えた攻撃は、他の誰かが防いだ。

「カシス・・・!」

ロクサナは大声で叫びながら急いで頭を上げる。

物事が急ピッチで進み、状況を把握するのが難しかった。

カシスの体が彼女をしっかりと覆っていたので、なおさらだった。

カシスはうめき声を抑え、ロクサナを抱いて急いで身を起こした。

ロクサナはうっかりカシスの肩に手を乗せて、その先に引っかかる硬い異物に戸惑った。

それがガラスの破片であることに気づいた彼女の顔は青ざめる。

体に異物が刺さった状態なので、カシスは体を治癒できずにいるようだった。

チェン!

突然、近くで響く鋭い摩擦音が鼓膜を突き剌す。

彼女には武器とするものが何もなかった。

それはカシスも同じ。

そのため、彼は急いで人形がいる危険な場所から距離を広げていた。

続いて、ロクサナがカシスの肩越しに見るようになったのは、デオンが周囲から攻撃してくる人形を壊している光景。

彼が動く場所ごとに赤い血が一握り溜まっていた。

デオンもやはり落ちる時の衝撃を完全に克服できなかったのか、動きがかなり危なげに見える。

しかし、ロクサナの視線を何よりも強烈に捉えたのは・・・。

ロクサナは先ほど通路の上で自分の体を引っ張ってカシスがいるところに押し出した強い力を思い出した。

まさにその手が、今のデオンからは消えていた。

肘の下で切られた左腕の断面から絶えず流れ落ちる血が、彼の動きに沿って周囲に赤い跡を散らしている。

ロクサナは息を止めてその姿を見た。

「こちらにもいたぞ!」

騒ぎを聞いてきた他の人たちが一緒に人形を破壊し始める。

一方、上から彼らの姿を見下ろしていたニックスは、ぼんやりと頭の中で考えた。

さっきから一体何が起こっているんだろう?

よく分からない、しかし、一つ確かなことは・・・。

先ほど、ロクサナが自分を危険から救い出し、代わりにあの下に落ちたということ。

幸いにもロクサナは怪我をしていないようだったが、その前にも彼女はデオンの手からニックスを救うために彼に立ち向かった。

その瞬間、ニックスは悟った。

自分がここにいると、自分の妹が危険になる。

デオン・アグリチェは、まだニックスを諦めたわけではないのだから。

今ちょうど最後の人形を壊した男がよろめきながらも頭を上げて視線をまっすぐに向き合ってきた瞬間、ニックスは確信することができた。

あの怪物は、きっと自分の息が切れる瞬間まで諦めることはないと。

ニックスは下にいるロクサナの姿を最後に視野に入れた後、すぐに涙があふれた顔で唇を噛みながら席から立ち上がる。

そして、すぐにニックスの姿がそこから完全に消えた。

その直後、デオンは再び頭を下げて、目の前にいる人に目を向けた。

カシスは状況が完全に終結し、周辺が安全になって初めてロクサナを手放す。

人々は彼の怪我の治療に駆け寄った。

デオンにも同じ理由で接近した人がいたが、その場からびくともしなかった。

首をかしげたデオンと視線が合った瞬間、下に垂れ下がったロクサナの手が微動した。

「姉ちゃん!」

ふとその上で、引き裂かれるようなジェレミーの声が響いた。

それが信号弾にでもなったかのように、デオンの足を動かす。

「行かないで」

同時にロクサナの唇から割れた冷たい声が出た。

瞬間、前にいる人が止まった。

「行かないで、デオン・アグリチェ」

3年前、カシスをアグリチェから送り出した夜。

あの時も、彼女は夜中に訪ねてきた彼に今のように話していた。

当時のデオンはカシスを見つけて殺そうとした。

そして、確かに今の彼は消えたニックスの後を追おうとしている。

ロクサナは、自分がデオン・アグリチェを誰よりもよく知っていると思っていた。

今でも彼女は彼が何を考えているのかなんとなく分かるような気がした。

いつもそうだった。

デオンとは直接言葉にしなくても、その中に入っている本音を投影して覗き見ることができた。

それはデオン・アグリチェが彼女の所有だからだろうか?

今までそれを認めたかったことは一瞬もなかったけど。

もう一度、さっき彼女の体をつかんでいた手の温もりが肌に染み込む感じがした。

今もデオンの腕から落ちている血が視界を赤く染めている。

曇る過去の記憶の上に現在の時間が入り混じった。

『あなたは私を殺せない』

今回は赤いバラが咲き乱れていたユグドラシルの庭園で、デオンと二人きりで顔を合わせた日の残像。

『だからといって、今ここで腹いせするように他の事人を代わりに殺すこともできない。私が許さない以上は』

あの日、ロクサナはそう言った。

『一本の細い紐でやっと維持されているあなたと私の関係が・・・』

『その時こそ完全に終わるということを誰よりもあなたがよく知っているはずよ』

そして・・・。

デオン・アグリチェは今この瞬間、まさにその時の返事を控えていた。

これはユグドラシルに入ってきて、ロクサナの許諾なしに彼が犯した他の2つとは種類が違う。

いずれにせよそれは、デオンなりにロクサナの意志に従うことだと思って取った行動だったのだから。

ふと、デオンの口元にかすかな笑みがよぎる。

それはロクサナにとっても非常に見慣れないものだったので、彼女は視線を止めるしかなかった。

「・・・あの女の話は、全部うわごとだと思ったのに」

さっきから固く閉ざされていた彼の唇が開く。

「そうではなかったということが、今では分かった」

静かに詠まれる声と割れたガラスに反射した光が空中で目まぐるしく遊泳する。

ロクサナは彼の言葉の意味を理解できなかった。

でも・・・。

「でもやっばり私にもっと似合うのはこういうことだよ」

宙に浮く髪の間から風に混ざった囁きが流れる。

「・・・あなたとあの女の言葉のように、どうも私は本当にあなたを殺すことはできないらしいから」

2組の赤い瞳がぶつかり合い、視線が絡み合う。

しかし、その瞬間が意味するのは、ついにの断絶。

完全な終結の宣言。

「だから他の方法で終わらせるしかない」

ガタン。

錯覚のように、足枷がほどけるような音が耳元でちらつく。

デオンはそれ以上ためらわずに振り向いた。

ロクサナは結局彼を捕まえることができなかった。

「黄の首長!」

「これは一体・・・!」

ほぼ同時に上の通路に到着した人々が、全身がボロのようにずたずたに引き裂かれたノエル・ベルティウムを発見し、唖然とする声が聞こえた。

ノエルは大騒ぎの中でも下に落ちず、通路の端のまだ割れずに残ったガラスの床の上にギリギリで身をまとっていた。

しばらくして、ノエル・ベルティウムを移して様子を見た人が上から叫んだ。

「まだ息があるぞ!」

ロクサナはデオンが消えた席をしばらく時間が止まったように眺めていたが、すぐに視線を切るように首を回した。

再びカシスに向けた赤い瞳に一瞬かすかな揺れが立ち、同時にあらゆる感情がその中で入り混じって割れていく。

カシスはそんなロクサナの顔を見た。

彼の視線がデオン・アグリチェが立っていた場所に残った血痕と、デオンの姿が消えた方向を追う。

すぐにカシスの歯ぎしりにそっと力が入った。

いつの間にか下に降りてきたジェレミーが慌ててロクサナの方に走ってくるのが見えた。

他のところの状況もある程度整理されていくのか、風に乗って押し寄せる騒音がさっきより一層沈んでいる。

一度の激しい嵐が過ぎ去った後、ユグドラシルには残酷に壊れた平和の残骸だけが残った。

2匹の獣が自ら首輪を切り、それぞれの主人を裏切った日のこと。

 



 

デオンの一番大事なものはロクサナ、それは変わらなかったのですね。

ニックスとデオンの二人が消えましたが、この二人の終わりも近づいているのでしょうか?

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