こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は162話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
162話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 馬鹿みたいな表情②
興奮でしばらく出て行った理性が徐々に戻ってくると、ようやく肉質を噛んでいた口を半分ほど開けたまま私をじっと凝覗しているドラゴンと、互いにぎゅっと抱きしめて同じようにじっと私を眺めているポポとグリフィンの姿が入ってきた。
いや、みんな・・・。
お前たち恐ろしい魔の手たちなの?
どうして怖がっているように見えるの?
私は躊躇いがちにぎこちない視線を向ける。
我々の主人公である北部最高のパラディンも、彼らとあまり変わらない姿をしていた。
よく考えてみると、私は今、北部の君主たちまでひっくるめて卑下したようだ。
ああ、これはどうしよう!過激すぎる姿を見せちゃった!
最大限収拾するために言葉を絞り出そうと努力した瞬間だった。
ぼんやりとした目で私をじっと見ていたイースケが、突然首を後ろに反らし、意外な爆笑を爆発させるではないか。
「プハハハハ!」
「笑わないで!今何が面白いって・・・笑わないでよ!」
私が再びカッとなるかどうかにかかわらず、イースケは一体何がそんなに笑わせるのか、時ならぬ爆笑を止めるつもりはなかった。
腹を抱えてごろごろしているイースケを、とうとう私は彼の背中を打ち返してしまった。
「もう、知りません!勝手にしろ!」
あえぎながら体をまっすぐにした夫が、いきなり両腕で私を引き寄せたのはその時だった。
私をぎゅっと抱いて、熱い頬に口をぴったり合わせてくる。
「分かった、着ないよ。二人きりの時を除いて」
「・・・本当ですか?」
「本当の本当に」
体を丸めた腕がゆっくりとほぐれる感じがとても残念だ。
夫の手を握って立ち上がって振り返ると、隠れ家の入口側に立っているアイヴァン卿とエンディミオンが見えた。
渋い表情を予想していたのに、どうしてあんなにぼ一っとして見えるんだろう?
驚いたような気もするし、どこか苦々しくも見えるし、珍しいね。
とにかく、そのように竜の子に別れの挨拶をした後、みんなで洞窟の外に出てきた。
いつのまにか日が落ちていた。
燃え上がるような暖かい赤い夕日がロムの洞窟の谷間をはじめ、霜の森一帯全体を染める風景は感嘆が出るほど美しい。
そして、その光に当たりながら三々五々と道を下る若い騎士たちの姿。
実に絵のような風景に違いない。
一人で見るにはもったいないほどだよ。
「あいつはどうしてずっと追いかけてくるんだ?」
「ポ、ポ、ポ、ポ・・・」
「イース、ちょっと待って」
また何か起こったの?
エンディミオンまで深刻な表情なので、重要なことのようだ。
親愛なる少数の精鋭がしばらく彼ら同士で集まって何か言っている間、私は彼らから少し離れた地点でポポと一緒に青い霜花の茂みを鑑賞する。
「ポ、ポ」
「ポポ、あなた。雪が付いてる」
「ポ、ポ、ポ」
みんなで遊ぶポポはとても楽しそうに見えた。
さっき怯えたような姿はどこへ行ったのか、急にすごく気分が良くなったようだ。
「恐ろしいことに、そろそろあいつにも慣れようししています」
いつのまにかそばに近づいてきたアイヴァン卿が、ポポが遊ぶ姿を見ながらつぶやく。
低く腕を組んで立った姿が、実に夕日の下に咲いた花に違いない。
それで最近うちの義理の妹とはどうですか?
「それなりに可愛くないですか?
「まったくそんなことはありません。今はあんな明るいふりをしているのに、奥様がいらっしゃらないと本性を現すんですよ。ずっと大目に見てくれるから、とても悪いことばかり選んで・・・。あ、そうだ、それよりゴンパロニエレがいらっしゃったじゃないですか。これまでお聞きする暇もなかったし、あいつも平和だったので黙っていたのですが・・・」
「え?」
「生意気ですが、ただ念のためです。本当に・・・大丈夫ですよね?そっちの兄が来ても」
美しい淡緑色の瞳に妙な光が宿った。
ただの夕日かもしれない。
私がその日、ただのイースケだけでなく、ここにいる人たちの前でどんな姿を見せたのかを考えると。
弱り目にたたり目で、アイヴァン卿とカミュ卿は、一緒に前日のひどい姿まで見てしまった目撃者だ。
それでも今見ると、私も彼らも今までお互いにあの日に対するそぶりだとか言及を一度もしたことがない。
私の目に宿る疑問を見たのだろうか、アイヴァン卿は苦笑いした。
「あいつと私はお菓子で殴り合いをしていた時代から知っていたのですが・・・さっきのように笑うのは幼い時以来初めてでした」
「そうだったんですか」
「ええ、よくご存じじゃないですか、もともとどんな奴やつだったのか」
「・・・」
「とにかく私が申し上げたいことは・・・私たちはただあいつらであるだけで、奥様がこの地を踏む前までどんなことを経験されたのか分かりませんが、今は北部人であること、そしてこの寒くて険悪な所の人間たちにとても多くのことをしてくださっているということを分かってほしいです。ドラゴンを子犬のように扱うだけではなくてもですね」
私がしてあげたこと?
むしろ私が受けているものの方が多いようですが。
口元にかすかな笑みが浮かんだ。
「私一人じゃないんですよ、そうじゃないですか?」
一瞬、ぼんやりとした顔で私を見ていたアイヴァン卿が、まもなく私についてゆっくりと微笑んだその時だった。
「ポ、ポ、ポ・・・ポオ!」
事が起こったのはまさにその瞬間。
アイヴァン卿の姿が突然遠ざかっていくような感じと共に、ポポの悲鳴のような叫びが耳元に響き渡った。
あっという間に何かに取り囲まれたように美しい森の風景は消え、何かが私を掴んでふわふわと浮くような感じと共に四方が黒く灰色だらけの霧に変わる。
シュー、シューという陰惨な響きが耳元をかすめた。
どこかで聞いた・・・たぶん祭りの最後の試合の時だ。
アンデッド種の何かが発する音。
ルビと一緒の時はリラックスできるイースケ。
平和な時間だと思っていた矢先のトラブル。
ルビたちが遭遇したものとは?
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