こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は180話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
180話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- エピローグ③
「キャアアアアアッ!」
風通しのよい朝の空気を引き裂くような鋭い叫び声に、私は席からばっと立ち上がる。
何てことだ、また何が起こったんだ?
「奥様、奥様!」
あたふたと駆けつけたそこには、それこそ真っ青になった姿で凍りついているルシルが私を迎えていた。
ばっと見ても驚愕そのものの表情だ。
そして、その反対側には、ほかでもない恐ろしい口を半分ほど開けたまま、ぽんやりと立っているポポがいた!
「いったいどうしたの・・・?」
「ポ、ポ、ポ!」
私が話を続ける前に、ポポが実に激しい勢いで叫び、私の方へ飛び出してきた。
ルシルは今や青く見えるようになっていた。
その上、ぶるぶる震え始めている。
怒りを抑えきれないようなルシルの代わりに状況を教えてくれたのはエンディミオンだ。
町を飲みに来るかのように現れたエンディミオンは、なんだか中途半端になってしまったと主張する表情をしたまま口を開いた。
「それが、私がオメルタの方々と一緒に今朝食を持って・・・でも、あいつが七面鳥料理を盗み食いしてバレたんです」
「え?でもポポは・・・」
ポポは人の肉が一番好きなんだけど、とにかく今は山の動物だけを食べると思うんだけど。
ぼんやりと振り向く私に向かって、ポポが哀れに頭を振ってみせた。
正確には体を揺り動かしている。
これに対し、我々のルシルがついに爆発した。
「あの化け物の奴がどこからでも見え隠れする秀作を・・・!奥様、私が全部見たんです!あの悪いやつが空のお盆の前でふざけていたんですって!」
ブンブン。
ルシルの手に握られたほうきが宙ぶらりんになった。
その様子を見て、騎士たちが一斉に首をすくめる。
「落ち着けよ、ルシル。情況が明白ではあるが、ポポリ種は生肉だけを生きたまま食べると知られている。だから他のやつではないか?」
「だれのことですか?ローニャ、もしかしてあなたが!?」
「きゃあ!何をおっしゃってるんですか、いったい!?」
もちろんローニャはそんな子じゃなかった。
それをあっという間にやってのける能力者でもなかったし。
私がルシルを落ち着かせている間に、エンディミオンはかなりもっともらしいことを言った。
「どうもグリフィンが怪しいです」
「それなら・・・」
「しかし、グリフィンは馬肉が好きではありませんか。敢えて馬肉じゃなくてもそちらも生肉を好みではないですか・・・?」
誰かが慎重に割り込んで吐き出した。
誰が言った言葉なのかはそれほど重要ではないだろう。
とにかく次に私たち皆が同時に頭の中に残った一人の容疑者を思い出しては、並んで首を回して美しい朝日が昇る霜森の谷間の向こうを眺めた。
今頃あの上で楽しく暴れて朝食を食べているあの巨大なやつが私の七面鳥を・・・?
「・・・まさか?」
「そ、そうです。何も連絡がないのは確かだけど・・・」
「わはは、やっばり話にならないと思いました!」
「その藪医者さん、最後にいつ来たんですか?」
「卿まで藪だとおっしゃるなんて・・・」
「ああ、すみません。イースケ卿と他の人たちがあまりにも呼んでいたので私も知らないうちに慣れてしまって・・・」
私に申し訳ないことはないけど。
かわいそうなセルゲイさん、それなりに能力者なのにニックネームがそうなった経路が気になるね。
アンディは恥ずかしそうに頭を掻くような顔をして微笑んだ。
「2日前です。変なことをおっしゃってましたね」
「変な言葉ですって?」
「これくらいなら、春が来る前に降りられるだろう。おかしいじゃないですか?元々、そういう曖昧な言い方をする方じゃないのに」
にっこりと微笑むと、エンディミオンは私の視線を避けて、非常に曖昧に聞こえる咳払いの音を出した。
まったく。
でもこうしてみると、もう背が高くなったようだね。
「ごほん、お過ごしに不便なことはございませんか?みんな寝ても覚めても心配が多いですから」
う一ん、いくら不便だったとしても、昨年の冬、夫と同僚たちがある肥大症の子供の後始末のために交互に野宿したことには比べられないだろう。
現在私が泊まっているところは、霜の森の中のロムの洞窟と隣接している小さな烏頭幕だった。
本来は展望台として使われていた場所を改装したものだ。
世話をする人もいるし、食事も運んでくる上、厳重な警備が一帯を守っているのだから、文句を言うことはないだろう。
文句を言うことがあるならひたすら・・・。
「不便なことは何がありますか?」
「でも・・・」
「もちろん、いくら私だとしても、子供たちとだけ過ごしていると退屈ではあります。ローニャとルシルがいると言いますが、でも今日はこんなにお越しいただいて本当に嬉しいです」
寂しく雪を降らせようとする私をぽんやりと見つめるエンディミオンの顔に戸惑いが広がっていく様子が丸見えだ。
彼が何か口を開こうとした瞬間、私は続けた。
「あら、ごめんなさい。私がつい甘えてしまいましたね。セルゲイさんから曖昧な言葉を聞いてしまったせいか・・・」
「いいえ、寂しいのは当然です!私たち皆、特にイースケ卿は気が狂いそうです」
「もちろん私も理解しています。子供たちが自分の魔気を食べてしまう間、それだけ強い神聖に近づくと危険だそうですから、分別なく駄々をこねることはできません。それに今すごく慌ただしいことを知っているので・・・。とにかくエンディミオン卿が今日いらっしゃったのを見ると本当にそろそろ安心してもいいようですね」
「はい?ああ、はい、もちろん私はイースケ卿ほど神聖ではありませんが、だからあえて比較することはできませんし、北部の誰とも比較を許しませんが、今日私がここに来たのは、卿もすぐに・・・いや、そうではなくて!」
顔まで赤くなりながらしどろもどろしていたエンディミオンが突然声を荒げる。
そろそろからかうのをやめようかと思っていた私は、ぎょっと目を見開いた。
「エンディミオン卿?大丈夫ですか?」
「えぇ、結構です。それより、奥様、イースケ卿はすぐ奥様を迎えに来るでしょう!」
「うん・・・?」
「それが実は奥様も、ご存じの危険性のためだけでなく、他の理由のために来られなかったのです。やぶ医者様が曖昧なことを言った理由も全部それを知ってしまったから・・・」
「うん・・・?」
エンディミオンはぽうっとしていた私の目の前で両拳を握りしめた。
そして、琥珀色の目をこの上なく悲壮にキラキラと輝かせたのだった。
どうしたの?
「実は、イースケ卿は誰も見当たらなかった隠密で悲壮な覚悟をするために遅れたのです」
「悲壮な・・・それは一体何ですか?」
「秘密です!」
「・・・」
「私がこのように申し上げたことも秘密です。私がこうしているということを卿が知ったら、私は明日の朝、昇る太陽を見ることができないはずですが、奥様が傷心に浸っている姿をこれ以上見ることができないでしょう?では、私はこれで失礼します!」
それを最後に、私たちの明るいお嬢さんは去っていった。
あの子もまったく同じだ。
一体何の隠密で悲壮な何の時期を固めたのか分からないが、とにかくどっちみちここで降りられるということだね。
ああ、帰ってきたとたんに体がトラブルを起こしたせいであれこれと迷惑をかけたよ。
外部には私が実家の家族を失った衝撃で悲しみに沈んで、しばらく公爵領別荘に療養中だと知られている。
現在は廃位された前王妃が私にしたことは彼女が独断的に行ったこととしてのみ知られており、私がロマーニャにいる間、オメルタ家でエンツォの葬儀を行ってくれたと聞いた。
ここから降りたら、エンツォの墓碑に行って、花でも挿してあげないと。
エレニアが伝えた言葉によると、エンツォが死んでからフレイヤが修道院に入ったという。
彼女がするとは思いもよらなかった意外な行動だ。
どうやらあのような死を目撃したことが相当なトラウマになったらしい。
ある記憶は永遠に残るものだから。
いい記憶も悪い記憶も。
それで私はエレニアが心配だったが、エレニアはむしろ誰が誰を心配しているのかと鼻で笑うだけだった。
ちぇっ。
私の心配は十分にしていると。
率直に言って、私は今とても満足しているんだ。
これほどの解放感を感じたことがないと!
私の夫が私の長兄を殺した剣を私に捧げた瞬間感じたあの遥かなる解放感。
それが罪なら地獄行きだよ。
どうせすでにサタンの下水と遊ぶ立場なんだから。
ここで過ごすのは悪くなかった。
さっきエンディミオンにも言ったように、不便なこともあまりなかったし、竜の子とポポとグリフィンと一緒に過ごすのもかなり楽しかった。
これからまたいつこんなに自由に遊ぶことができるだろうか?
ただ・・・。
「ピヨオオオオ」
エンディミオンが去った後、ローニャとルシルが昼寝をしている間、一人で小屋の外に出てきて久しぶりに首輪をつかむ刹那だった。
「ピヨオ~プルルン、プルルルン!」
狩りに行ったと思っていたグリフィンが、悲壮に聞こえる泣き声を出して飛んできて、いきなり空中に尻尾をぶんぶん振り回しているのではないか?
今日はなんでこんなに悲壮なんだろう?
「どうしたの?」
「プルルルン、プルルン!プルルン!」
焦っているようでも、どこか意気揚々として見える勢いが、明らかに他のやつの誰かが事故を起こしたことが明白だ。
まさかまたポポと竜の子が変なことで喧嘩になったんじゃないよね?
とにかく一刻を争う様子が明らかだったので、私は急いでグリフィンについて行った。
いつの間にか慣れた林道に沿って急いで走り、ロムの洞窟につながる前にブルーベリーの茂みが茂った空き地に至る。
そして。
「ポ、ポ、ポ!」
一目で見てもおびえた様子が明らかなポポが私を見て、大きく叫びながら片腕をはたつかせた。
正確には誰かを告発するように猛烈に指差して。
ポポの頭上に舞い降りたグリフィンも、同様に意気揚々と向こうをにらみ合った。
そして私はしばらく自分が何を見ればいいのか分からなかった。
なぜなら・・・。
私の反対側には以前何度か出会ったデュラハンがいたから。
切られた頭をわき腹に抱えて馬を運転する騎士さんのことだ。
問題は表情を見ることができないにもかかわらず、深刻に接しているという事実を私さえ感じることができるということであり、脇腹にいなければならない頭が存在しないということだった。
そして、ポポとグリフィンの反対側、すなわち二人が意気揚々と指差している方に、ぼんやりと立っているやつは、他でもないイースケだ。
いったいどういうわけか、とんでもない変な制服姿をして。
弱り目にたたり目で、片手にはデュラハンの頭を持っているのでは?
この一幅の絵をどう解釈すればいいのか?
何か噛んだような不気味な表情で、魔物たちを睨んでいたイースケが、ゆっくりと私を振り返った。
私は乾いた唾をごくりと飲み込んだ。
「そこで何をしているんですか?」
「・・・大人っぽく喧嘩の仲裁中だ」
大人っぽく何ですか?
「喧嘩?」
「あの豚と鳥の頭が、あの子の頭をひったくりしてボール遊びをしたせいで、あの子が理性を失ったんだ」
「はい・・・?」
「だから返そうとしたんだけど、急に新しい頭があなたを連れてきて、私がいきなり殺そうとしたかのように被せているんだ」
何だって!
私は口を開けて,ポポとグリフィンを見る。
いや、これらが?
「ところであなたがデュラハンをただこうして・・・」
「忘れたの?今日は安息日だよ」
「・・・」
「それに・・・今日は手を汚してはいけない理由がまたあるんだよ」
「どういうわけですか?」
イースケは返事の代わりに、視線をそらすような勢いで首をかしげ、デュラハンの頭を元の持ち主の方へ力強く投げた。
かかっても面白くないということを知ったせいか、あるいは竜の子の区域で戦っても面白くないということを知ったせいか、あるいは私のせいか、あるいはただ頭を探して満足したせいか、魔物の騎士さんは頭をわき腹に引っかけては、いつそうしたのかというように力強く馬を疾走し、悠々と遠ざかっていく。
残った私たち二人の間にしばらく沈黙が流れた。
私は瞬きしながらイースケを見つめる。
なんでこんなに久しぶりに会う気がするんだろう。
最後に見た時より、髪が少し伸びた気がする。
背がもっと高くなったのかな?
違うかな?
確かに、そこからもっと大きくなったらどうするの。
ところで、このエッチな服はまたどうして着ているんだろう?
これはいやだから着ないように何度も頼んだけと、確かにその時私を助けに来る時も着てきたような気が・・・。
ちょっと待って、まさかこの中でまた何か危険な仕事に行くのか?
それで私に会いに来たの?
もしかして何かあったのかな?
じっと見つめている私とは違って、イースケは足元に視線を落としたまま、目もまともに合わせずにいた。
何だろう、本当に何かあったのかな?
それともただ久しぶりに会ってぎこちないのかな?
それこそありえないことなのに。
「イース、どこに行くんですか?」
「え?あ、あなたに」
「ところで服はどうしてそんなに・・・」
「それはお前が・・・と言ったから」
「え?」
似合わない蚊のような声に私は自然に頭をかしげた。
何と言っているのかさっぱり聞き取れない。
一体どうしたんだろう?
突然現れたのも不思議だけど、あなた、本当にうちの旦那さんなの?
足もとに何かがあるかのように視線を落としたまま、文句を言っていたイースケが、ひょいと私の方に向かってちらちらと目を向けた。
ふむ、こう見るとうちの夫みたいだけど。
「あなたの好みなんだって」
「何がですか?」
「この服が・・・!」
「・・・」
久しぶりの再会。
イースケの支離滅裂な行動にルビも戸惑っていますね。
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