こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は192話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
192話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ちび王子様の夏
<父上よりはるかにハンサムな、世界最強の花美男王子アルヨサ様の秘密日記>
もうすぐ私の7歳の誕生日だ。
それで気分が良かった。
さっきまでは。
さっき、イワン叔父様が「プレゼントは何が欲しい?」と尋ねたので、「お母様!」と答えた。
すると、父上が急に割り込んできて、「お母様は私のものだ!」と言うではないか。
それで私は落ち込んでしまった。
私は落ち込んでいたのに、大人たちは私を見て笑うばかりで、さらにイライラする。
とりあえず、笑顔が軽薄な家来たちはカッコよくない。
正直に言って、本当に大人気ないと思う。
特に息子と競おうとするなんて、一体どういうことだ?
そう簡単にはいかない。
私の目には、父上が私を妬んでいるようにしか見えない。
なぜなら、母上が私だけに耳にキスをしてくれたり、おいしいチョコレートをくれたりするからだ。
それに、母上とまったく同じ金髪をしているのも私だけ。
正直言って、なぜ母上が父上のような人と結婚したのかが理解できない。
母上のほうが百倍惜しい。
父上は一人では何もできないように見える。
昨年、母上が叔母様と旅行に行ったとき、本当に様子が変だった。
私の剣術の先生、エンディミオン先生の説明によると、私が生まれる前からその状態だったそうだ。
なんて不憫な母上。
気分が良くなくなった私は、昼食の間一言も話さなかった。
母上が何か心配事があるのか尋ねてくる。
気まずさからずっと黙っていたら、母上が「では誕生日に何が欲しいのか」と尋ねてきた。
衝動的に「秘密の森に行ってみたい」と言ったら、母上は困った顔をして「なぜそこに行きたいのか」と聞いてきた。
それに驚いてしどろもどろになり、怒られてしまう。
実際のところ、私も秘密の森に何があるのかよく分からない。
ただ、何か秘密の軍事基地があるという噂を聞いたことがあるだけだ。
最近、ダニルという奴のおかげで分かったことがある。
それは、父上と母上がたまに誰にも知られずに消える秘密のデートスポットが、まさにその森にあるということだ!
ダニルの奴め、人の秘密を暴露するなんて。
しかし、軍事基地がある場所が秘密のデートスポットだなんて、幼い私が考えてもかなり変だと思う。
やはり父上らしい。
このままではいけない。
今日、自分の誕生日にまで私と張り合おうとする父上を見て、心を決めた。
作戦を立てよう。
まず、宮殿からその場所まで続く秘密の通路の地図を手に入れる方法を見つけなければならない。
そして、二人の秘密デートの場所に潜入し、母上が嫉妬するような、とても大胆な計画を実行するつもりだ。
もしその秘密デートが台無しになれば、きっと母上は大変怒るだろう。
そこは二人しか知らない場所なのだから、当然父上がやったと思われるだろう。
そして、父上と母上の仲が悪くなり、しばらくの間、私だけと一緒に過ごそうとするはずだ。
食事も散歩も読書も睡眠も、全部私だけと一緒にしてくれるだろう。
父上がどれだけ愛情深くても、絶対に私を無視することはできないだろう。
そんな想像の世界に浸っていると、少し気分が良くなった気がした。
わずかな可能性かもしれないが、それにしても秘密の通路の地図をどうやって手に入れるのだろう?
とにかく、私の動きを誰にも察知されてはいけない。
昼食を取りながら、とてもおとなしい羊のように振る舞っていた。
優しくて純粋な母上は、私がチョコレートプリンを気に入っていると思い、嬉しそうに見えたのか安心した表情になる。
実際、私が一番好きなデザートだ。
「もう授業を受けに行かないといけないね」
もう少し一緒にいてほしかったのに、母上は私の頬に短くキスをして去っていく。
迷わず、父上のもとへ向かうのだろう。
苛立ったが、必ずや最後に笑うのは自分だと思い、耐えることに決めた。
授業室へ向かう道すがら、どうやって地図を手に入れるか考え込んでいた。
考えに没頭していると、授業を受けていたいとこの奴がこちらに近づいてくるのが見えた。
「アルヨシャ!永遠のライバルよ!」
ユリが私を見た途端叫んだ。
いつも通りの口調だった。
同じ挨拶だったが、なぜか突然ムカッとする。
どうしてあいつが得意げに自慢げな顔でふざけた笑みを浮かべているのか分からないが、今日に限っては父上の銀髪と同じに見えたからかもしれない。
私はイライラしながら叫んだ。
「王子様と呼べ、このふざけた奴め!」
ユリはその場で足を止め、じっとこちらを見つめただけだった。
そして、驚くことにじわじわと目を潤ませ、慎重に尋ねてきた。
「おい、なんで泣いてるんだ?何かあったのか?」
泣くどころかむしろ怒っていたはずだ。
この年齢になっても、簡単な言葉一つで感情が分からなくなるユリは呆れるほど鈍感だった。
顔が主題に特化していると、自分のライバルを自称するだなんて!
そう叩きのめしてやりたかったが、なぜか急に力が抜けて、代わりにこう言った。
「夏休みだってのに、何も面白いことがないじゃないか!」
「それは俺も同感だ」
「毎日勉強しろって言うばかり!これ、なんなのさ!」
「そうだ、そうだ!いつも大人たちばっかり楽しそうにしてさ…・・・」
「だから言ったんだ、冒険しようって!」
予想通りユリは私の計画を聞いて大興奮する。
でもダニルを巻き込むのは簡単じゃなかった。
他のどうしようもない子たちみたいに(仮に王子らしい態度があったとしても、賢そうに見えるだけだ)、ダニルが嫌がるのは彼の両親が友人ではないからではなかった。
「全く気に食わない、見栄っ張りの嫌な奴め!」
それだけだったのだ。
ダニルはとにかく自分が私たちより多くを持っていると言いたがり、何かしら起こるとすぐに金のカップで食事をしたり、大人たちにこっそりつぶやく見栄っ張りだったのだ。
問題は、単に兄だけでなく弟も見栄っ張りだったことだ。
だから二人はお互いを非常に尊重している。
どちらにしても、彼の兄弟がこれほどまでに見栄っ張りになった理由は、彼らの父親が非常に恐ろしい人物だったからだ。
片目を常に隠していたのだが、昔は拷問官だったらしい。
拷問官がどんなものかはわからないけど、かなり怖い仕事だったのだろう。
正直に言うと、彼らの父親はその顔で笑いながら頼むなら、全部話してしまいそうだった。
それでも、子供たちに秘密の機器に関する情報を提供したのはダニルだったのに、それを密告するなんてあり得るだろうか?
そして、密告は悪いことだと教えられたのだ。
「さあ、皆さん集中してください」
歴史の先生が壁に貼られた巨大な世界地図を指しながら退屈な説明を繰り返している間、僕たち三人はこっそりと計画を練っていた。
秘密通路の地図はやはり本宮の機密倉庫にある可能性が高い。
『ただ王子の命令だと言えば、見せてもらえるんじゃない?』
『それより、一度拝見させてほしいって丁寧に頼んでみたらどう?』
『うわ、それ何?』
『チームを分けて、みんなの注意を引きつけるの。残りの誰かが中に入って地図を探すっていう作戦』
『でも、持ち帰るとき失敗したらどうする?』
先生が何度もゴホンゴホンと咳払いをしながら私たちを睨んだが、みんな緊張でそわそわしていた。
授業が終わるまでに特に動きがなかったので、最終的に全員で挑戦してみることに決まった。
「次の授業では小テストがありますよ。特に王子様、特別に注意を払ってください・・・!」
「行こう! 先生、また次回!」
最後に先生が何か言っていたようだが、よく聞き取れなかった。
私たち三人の冒険者は、その道を目的地に向かって歩き始める。
王子アルヨサ。
父親と母親は絶対にあの二人ですよね。