こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は56話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
56話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 正体を探る
「授業を受けたことがないだと?」
レンは考古学部の専攻講義がある建物を訪れた。
そして、講義を終えて出てくる考古学部の学生数人を尋問する。
男子生徒たちは、皆、口を揃えてルシアを見たことがないと話した。
「本当に?」
「ええ、もちろんです。僕たちが嘘をつく意味がありません」
レンの殺伐とした目つきに怯えながらも、彼らはそう断言した。
(あの子は何だ?)
ルシアにはすぐに会えると考えていた。
でも、これは一体どういう事だ?
考古学部の講義室まで訪れたにもかかわらず、彼女に会うことができない。
本当に会うことが出来るのか、疑問に思うほど。
「寮に行った方が早いな」
中央広場を通り過ぎて北東側の女子寮の場所に向かう。
「あそこを見て!レン先輩じゃないかしら?」
「何でここに来たのだろう?」
寮を行き交わしていた女子生徒たちは、レンの登場に驚いてひそひそ話を始める。
「申し訳ありませんが、ここからは立ち入り禁止です。どうか、お帰りください」
警護のために配置された騎士たちが、レンの前に立ちはだかる。
無理矢理入るつもりはなく、ちょうど寮の中に入る女子生徒を引き止めた。
彼は自分の代わりにルシアを探してくるように命令する。
慌てて探しに行った女子生徒は、しばらくしてから戻ってきた。
「い、いませんでした」
レンが眉をひそめる。
「いない?」
「ルームメイトは一度も見たことがないそうです」
「へえ?」
興味深そうな顔をする。
学術院に在学中なのに、「誰も見たことがない女子生徒」
「彼女は幽霊なのか?俺を魅了して関心を惹いた後に・・・消えたとでも?」
思ったことを口にした後、レンはニッコリ笑う。
自分で考えても呆れる発想なのだから。
いずれにせよ、退屈な学術院生活の中で、今日のように楽しいことは一度もなかった。
「幽霊だといいな。その方がゾッとする」
- とっておき
学生たちの往来が最も多い中央広場を監視するが、一度も会うことはなかった。
ルシアが出没する地域をおおよそ予測する。
しかし、そこで見つからなくても問題はない。
レンには最後の手段があるのだから。
彼と皇太子シアンは同じ剣術部に所属している。
「いまだに理解できない。表情がまったく変わらない男が、あの子に対してあんな表情をするなんて」
自分との勝負で圧倒的に勝利したときも、シアンの表情は変わらなかった。
ところが、ルシアを守ろうとした時の彼の表情。
レンはあの時のことを今でも鮮明に覚えていた。
「まあいいか。少しずつ分かっていけばいいのだから」
どうしたら、もっとルシアを困らせ、苦しめることができるのだろうか?
彼の思考は違う方向に伸びていく。
「どうせ暴露するんだから、もう少し世界を広げてみようかな?」
レンはすでに期待していた。
三者対面したとき、果たしてルシアがどんな表情をするのだろうかと。
どのような反応を示し、どのような言い訳を並べ立てるのか、興味津々だった。
- 仕事の魅力
「ルシア?」
「・・・」
「おい」
「私を呼びましたか?」
「2回も呼んだ。一体何をそんなに悩んでいる?」
カリフの指摘に対してすぐに謝る
「すみません、考えることがちょっとあって」
「考え事?お金儲けでも考えていたのか?」
カリフが目を輝かせた。
「違います」
エレナの頭の中では、シアンから言われた言葉が忘れられなかった。
倒れて、泣いて、虐められ、彼の前で醜態を晒したことは認める。
(どうして私のことが気になったの?)
正直、彼に対して腹が立つ。
しかし、もっと腹が立つのは、その一言で動揺して意味を見出そうとしたエレナ自身にだ。
(聞き流そう、エレナ)
意味のないことだということを既に経験しているのだから。
生まれたばかりのイアンに軽蔑の視線を送り、自分の一瞬のミスが帝国を奈落に追い込んだという話を何でもないように話す彼を思い出して、錯覚から目覚めることができた。
すでに一度痛みを経験して傷ついただけに、エレナは同じミスを何度も繰り返したくなかった。
「また別のことを考えているのか?」
「いいえ」
「率直に言ってごらん。何かを思い浮かんだんだよね?」
カリフが執拗に食い下がってくる。
最近の彼は目が回るほど忙しい。
今日のようにルシアに会って話をしたのも、本当に久しぶりだった。
そのくらいカリフの頭の中では事業の事ばかり考えているのだ。
「そうですよ。ありますよ」
「やっぱり。君の目は何か途方もない計画を持っているように見えたから」
エレナは呆れた。
一体、自分の目つきをどのように感じたのか聞きたいくらいだ。
「アートアドバイザー」
「語感はいいね。それで何をするの?」
カリフは聞きなれない言葉に好奇心を示した。
「アートアドバイザーとは芸術家を管理し、経営する専門家のことを言います。今までに存在しない新職業であり、文化の復興を導く先駆者です」
「・・・!」
カリフの目が大きく開いた。
何かを閃いたのだろう。
「ちょっと待ってくれ。俺に整理する時間を欲しい」
カリフは了解を得て、一人で深い思いにふけった。
その後、彼は沈黙を破り口を開いた。
「お前天才か?」
「もう理解したのですか?」
「どうしてこんな奇抜な考えで出来るんだ?本当に認めざるを得ないな」
カリフは仕切りに感嘆する。
それから彼は思いつく発想をありのままに喋った。
「じゃあお願いしますね」
「何を?まさか俺が?」
「ここに先輩以外の誰がいますか?休んでいる暇はありませんよ。眼識や識見、知識を積むためにも。そうでしょ?」
「・・・」
「頑張ってください。素晴らしいアートアドバイザーとして第一歩を踏み出すことを願いながら、お一人をご紹介します」
「誰?君が紹介する人なら普通の人ではないはず」
「ランドール・レイブ。私の知る限りの最高の建築家ですよ」
秘密裏に後援していた巨匠の中で、ランドールを一番先に紹介した。
(あなたの最初の顧客であり、世界に二人といない飲み友達)
彼らは個人的に気質と性向がよく合っていた。
「Lの紹介で来たと言えば会ってくれるでしょう。その後は先輩が勝手にしてください」
「ちょっと待て、本当に紹介だけして終わり?」
「本当ですよ。これからは先輩次第です。彼の才能は確かです。アートアドバイザーとして、その方を正気を代表する建築家にするかどうかは先輩の力量にかかっています」
(あまり私を頼らせるわけにはいかないから)
エレナはカリフの方向を定めるだけ。
何でも彼に自分で判断して行動させるつもりだ。
「結局、私次第ということだろ?」
「成功も失敗も先輩次第ですよ」
「頑張るよ。お前がここまでお膳立てをしてくれたのだから」
カリフは自信満々にそう言って去っていく。
彼もこの仕事の魅力にハマり込んだように見えた。
レンが少しずつエレナの正体に近づいているのが怖いですね・・・。
彼は何を計画しているのでしょうか?
カリフの仕事も順調に見えますし、何事もないことを祈るばかりです。
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