ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【79話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は79をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜】まとめ こんにちは、ピッコです。 「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。 ネタバ...

 



 

どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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79話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • モヤモヤする気持ち

翌日、これまでの中で一番スッキリした気持ちで目が覚める。

カシスは別館にいなかった。

別に変わったことではないが、今日は少し不満な心が生じる。

自分の部屋のテラスに出ると。

「お嬢様、おはようございます」

「カシスは?」

「旦那様に会いに行くと言いました。1時前までいらっしゃると言ったので、そろそろ帰って来るところですね」

そう聞いて少し悩んだ後、すぐに心を決めて手すりから手を引く。

すると、私からある気配を感じたオリンが尋ねてきた。

「お迎えに行くつもりですか?」

「ちょっと歩きたくて」

「それでは私は後ろから従います」

そうして私は建物を出て、オリンと共に草木の茂った道を歩く。

3重に別館を守っているのが事実なのか、移動中に警備に立っている人を大勢見た。

彼らは私を見て驚き、当惑する。

堂々とした態度を取っているのが印象的だったが、彼らの動揺は私にまで如実に伝わってきた。

それでも彼らは私に丁寧に挨拶をしてくれる。

たとえ、私の顔をまともに見ることが出来なくても・・・。

その後、彼らを通り過ぎて別館の外に出た。

警備を立てておいたのは、やはりオルカを防ぐために過ぎないようだ。

彼らは別館を出る私の足を止めなかったから。

ただし、私の後ろに警備に当たっていた人たちの一部がついてくる。

オルカは普段どれだけ常識外れのことをしてきたのか、ふと気になった。

確かに、私も小説で見たものがあるから、彼を「要注意人物」扱いするのが納得できたりもする。

すぐ帰ってくるといった言葉を守るつもりだったのか、別館を出て間もなくカシスを発見することができた。

ところが、彼は一人ではない。

澄んだ夏の日の空に似た青い髪の毛が、豊満な体つきの上をうねって流れた。

黒曜石のような瞳がカシスに向かって濃艶に微笑んでいる。

カシスはパンドラと一緒にいた。

 



 

二人で向かい合って何を話しているのは不思議だった。

まるでとても楽しい会話をしているかのように、パンドラがずっと笑っていたから。

もちろん、カシスの顔はパンドラとは対照的に極めて無味乾燥だったが。

私は目を細くした。

パンドラの巧妙な身振りと眼差しの意図が、あまりにも露骨だったから。

彼女は確かに色っぽい魅力を持った女性だ。

だから、もし私も他の状況で彼女を見かけていたら、何の私的感情もなく綺麗だと思っただろう。

でも、今は・・・。

その時、カシスが私の方へ顔を向ける。

視線が合った瞬間、温もりのなかった金色の瞳が色を変えた。

カシスは、まさか今私に会えるとは思ってもみなかったようだ。

一瞬驚いた様子を見せた彼の瞳が静かな波のように。

その瞳は、まるで幼い感情が溶け出すように柔らかくて甘かった。

そんな彼の様子を見て、私は満足する。

パンドラもカシスの変化に気づいたようだ。

カシスのもとに滑り落ちた黒い瞳には明白な警戒心がこもっていた。

急がずにカシスに近づく。

彼は私を発見した直後、パンドラを見捨てて、真っ直ぐに私の方へ歩いてきた。

パンドラもすぐに帰らずにカシスの後についてきている。

 



 

「カシス」

「なぜ出てきた?まだ体調は優れていないと思うが」

ほぼ同時に口を開く。

カシスの顔には、微かに私への心配が広がっていた。

私は答える代わりに、むしろ彼を見て質問を投げかける。

「朝、なんで出ていったの?私を起こさずに」

カシスはいつもより甘く溶かした私の声に一瞬で気づく。

私はそれで止まらず、彼の腕に手を乗せて優しく密着させた。

その密接な接触に腕の筋肉が少し硬くなるのを感じる。

短い空白の末、カシスが閉じていた唇を外した。

「ぐっすり眠っていたから、起こさない方がいいと思って」

私は低い息を吐きながら、少し駄々をこねるように呟く。

「あなたが遅くまで寝かせてくれないからよ」

その瞬間カシスも沈黙し、周囲を取り囲む空気も一層静かに。

私の口から出た言葉は、妙な疑いを受けてもおかしくないだろう。

大きな声ではないので、遠く離れている部下たちの耳には届いていないだろうが、すぐ近くにいたパンドラの耳には届いているはず。

彼女は口を開けたまま、私とカシスを交互に見た。

別に、カシスと私は昨夜赤切符を張るほどのことはしていない。

まあ、雰囲気があのように流れていたから、相当危険なレベルのキスをしていたけど。

そうして節制を失って上半身までは少し解いていたか、そうではなかったか。

ちょっと遠いところを触ったような気もするし、そうじゃないような気もする。

こんなにはっきり言わない理由は、昨夜カシスとずっとそうしているうちに、急に熱が出て意識が朦朧としたから。

それからカシスが私に澄んだ空気を少しずつ吹き込んでくれたことを思い出したのだ。

そんな訳で私はずっとウトウトして、こうして日が中天に昇った時に目を覚ましたのであった。

だから、カシスは今でも私を見るや否や心配そうな口調で話しかけたのだ。

いずれにしても、カシスと私は昨夜、大人の危険な遊びをしていない。

 



 

嫉妬するロクサナが可愛いですね♪

ロクサナを見た瞬間に嬉しそうな感情を見せるカシスも良いです!

昨夜は特別なことは何もなかったそうですが、パンドラにはどう聞こえていたのでしょうか?

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