こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は107話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
107話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- カシスとジェレミー
「・・・」
しばらくして、ロクサナは頭から外した装身具の一つを持ち、鋭い先端を指に当てて刺す。
当然、指先に赤い血が滲んだ。
しかし、しばらくの時間が経った後、指先から感じられた鋭い痛みが消えた。
指先を擦って血を拭くと、先ほどまであった傷が綺麗に治っているのが目に入る。
「カシス・・・」
ロクサナは、小さく開いた唇の隙間から、頭の中を通り過ぎた人の名前を呟く。
一緒にいる間、一時も無駄にせず、自分に生気を与えてくれたカシスが思い浮かんだ。
すると、まるで今もカシスの痕跡が彼女の体の中に満ちているような感覚に。
動揺する気持ちを抱いて目を閉じる。
今この瞬間、カシスが自分のそばにいるような気がして、少し癒された。
「久しぶりだね、青の貴公子」
ユグドラシルに到着して会議場に向かっていたカシスは、それほど嬉しくない人物に出会う。
ジェレミーだった。
彼はまるでカシスを待っていたかのような姿で廊下に身を寄せて立っている。
カシスの歩みが止まった。
彼は目の前の相手を見つめながら口を開く。
「意外だな。本当にこの場に現れるとは思わなかったよ」
「今は私がアグリチェの首長なのに、このような重要な会合に出席しない理由があるのかい?」
ジェレミーは堂々と言ったが、事実上5家門の間でアグリチェの立場は非常に良くない。
もちろん、他の家門は今回のことをキッカケにペデリアンに圧力をかけようと試みた。
しかし、今回見せたペデリアンの歩みには正当性が十分にあったのだ。
他家の後継者を殺害しようと企てたことは、いかなる理由でも容認できることではない。
これまでペデリアンがアグリチェのように正道を知らずに勝手に行動したとすれば、話は別だが、ペデリアンは今まで常に均衡を守って一度も線を越える行動をしたことがなかった。
今回の件も、ペデリアンの実質的な目標はラント・アグリチェのみ。
当時、彼らは邸内にいた他の家族にも報復できたが、それを行わなかったのだ。
それだけでも事実上ペデリアンは最小限の道義を守ったわけになる。
その上、他の家門もアグリチェが既に飢えて腐っていた腫れ物と同じだったという事実を知らなかった。
そのため、これを機に一度腐った根を滅ぼすのも悪くないと考える。
そこにもう少し個人的な理由を含めると、日が経つにつれて傍若無人になり、みっともない行動を日常的に行うラント・アグリチェに対してウンザリしていたのだ。
そのような理由で、今回ペデリアンがアグリチェに犯したことを黙認することを決定するには、それほど長い議論は必要なかった。
そんな中、自ら頭を下げて入ってきたジェレミー・アグリチェの願いで、黒の家門は辛うじて形体だけが残っていることを許されている状況だ。
「今の席がずいぶん気に入っているようだね、ジェレミー・アグリチェ」
カシスの顔に浮かんだ冷たい笑顔は、どう見ても嘲笑としか言いようがない。
「そうだね。だから挨拶するたびに、ちゃんと黒の首長と呼ぶんだな」
場所があまり良くなかったので、言葉尻に自動的にくっついてきた悪口を、ジェレミーは飲み込む。
(やっぱりこいつは気に入らない。ずいぶん前に死んだと思っていた男が幽霊のように現れたのも気に入らないし)
けれど、どれだけ考えてみてもカシスを生かしたのはロクサナの意志であることは明らかだった。
姉のことを考えて、ジェレミーは喉から込み上げる悪口をグッと堪える。
彼はカシスに聞きたいことがあったのだ。
「青の・・・、貴公子。お前、最近私以外に他のアグリチェを見たことがあるか?」
ジェレミーは、以前からロクサナの行方を捜索していた。
もちろん彼女が望まなければ会おうと無理強いはしない。
しかし、それでもロクサナが元気に過ごしているのか、また今どこに滞在しているのか程度は知りたかったのだ。
けれど、なかなか思い通りにはいかない。
ロクサナの跡を追って、エミリーとシエラの痕跡を発見した程度だ。
あの日、姉はすべてを捨て去るつもりのようだった。
そんな彼女がエミリーとシエラの元にいるはずがない。
そうするうちに、ジェレミーは今日カシスに尋ねるつもりだったのだ。
もしカシス・ペデリアンが3年前に死ななかったのだロクサナの意志であり、また先日アグリチェを倒すのに彼が先頭に立ったのも彼女の計画の一部なら・・・。
想像だけで途方もなくイライラしたが、ひょっとしてカシスはロクサナの所在地を知っているのではないのだろうか?
離れていてもカシスがロクサナを守ってくれているのですね。
だからカシスもロクサナの意志を最優先しているのでしょう。
ジェレミーも黒の首長として会議に参加したのですね。
ジェレミーの質問に、カシスはどう答えるのでしょうか?
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