ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【129話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は129をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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129話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 欲張りな要求

ベルティウムで過ごした期間はわずか数日に過ぎなかったが、かなり長い時間が経過したように思える。

まだあの場所で聞いた巨大な騒音が耳からざわめく感じだった。

ベルティウムを抜け出して移動する間、私は考え続けていた。

思いに耽っている私の肩に温もりが届く。

視線を上げると、私を凝視しているカシスの顔が視界に入った。

彼の手が触れている場所は、さっきベルティウムでニックスに攻撃された箇所。

傷は既に癒えているが、まだ血痕が残っていたようだ。

カシスはそれを拭き取るように手を動かす。

続いて、先ほど切った耳をはじめ細かい傷を負う部分に次々と彼の手が触れた。

ニックスの血に濡れた私の手もカシスによって浄化されていく。

「カシス」

私はそんな彼をじっと見つめ、ようやく口を開いた。

「ラントは、誰が殺したの?」

静かな問いかけに、私に触れていたカシスの手が突然動きを止める。

空中で視線が当たり、カシスが私から手を離して閉まっていた唇を離した。

「私が」

続いて流れたカシスの声は抑揚なく感じられるほど低く沈んでいた。

「私が殺した」

そもそもデオンとカシスのどちらかがラントを殺したと思っていたので驚きはしない。

私はもう一度尋ねた。

「あの人の最後はどうだった?」

もしかしたら、これはカシスに言ってはいけない言葉かもしれない。

けれど、私は心臓に深く広がっていた毒を飲み込めず、今この瞬間の本心を吐き出してしまった。

「あの人の最後がとても辛かったら嬉しいわ」

 



 

カシスが私の両頬を包み込む。

その後、彼は正面から私の目を覗き込んだ。

続いて囁きに近い小さな問いが私の耳を通り過ぎた。

「ロクサナ、私にして欲しいことがあったら言って」

私が望むなら、それが何でも躊躇うことなく全部してくれるような真っ直ぐで真実な目つき。

彼もベルティウム内での対話を通じて、私がこうする理由をある程度類推したことは明らかだった。

内心が彼に読まれるのでは無いかと思って目を閉じる。

死んでまでアシルを辱めたラント・アグリチェを殺したい。

アシルの遺体をあえて復活させて彼の安息を妨害したノエル・ベルティウムを殺したい。

そして最後の瞬間、馬鹿みたいに躊躇ってニックスを殺せなかった自分自身を殺したい。

荒々しく暴れる殺意が棘のように胸を貫く。

今、馬車の後部に荷物のように積まれているニックスを考えると、また胸に痛い寒さが広がった。

「カシス、手を繋いで」

だから、私は今彼に必要なものを要求する。

多少突拍子もないと思うかもしれないが、カシスはすぐに私に手を差し出した。

けれど、彼は私の要求通りに手を握る代わりに、私の体を引き寄せて胸いっぱいに抱きしめてきた。

密着した体から暖かい温もりが染み込んでいく。

 



 

ベルティウムにいる間、ずっと骨が染みる感じだったが、こんな風にカシスとくっついていると、ようやく体が温まる感じだった。

カシスの腕が私の腰をぎゅっと押さえる。

背中の腰を撫で下ろす手に徐々に心の安定が戻った。

私は彼の胸に抱かれてしばらく、完全に享受してきた平穏な時間が終わったことを予感する。

したいこと、そしてしなければならないことが出来たので、今後は再び忙しくなることが明らかだったから。

「カシス」

私の低い声にカシスが反応するように頭を寄せる。

「私、またロクサナ・アグリチェになるわ」

しばらくして、カシスの手が私の首筋を支えた。

その後、額に鳥が啄むようなキスが舞い降りた。

「分かった。君の望む通りにしろ」

カシスが何があっても私を離さないと言った言葉を思い出し、私は彼の言葉を信じた。

「それでも、私のそばにずっといて」

だから私も欲張りな要求をすると、私を抱きしめていたカシスの力が一層強くなる。

「もちろんだ」

今回も、カシスは私が聞きたい言葉を聞かせてくれた。

「ありがとう」

私もカシスをもっと強く抱きしめる。

一人だった以前とは違い、今私のそばに彼がいてくれて良かった。

 



 

ロクサナの怒りは想像以上でした。

それだけアシルのことを大切に思っていたことが分かりますね。

新たな目標のために「ロクサナ・アグリチェ」に戻る決意をしましたが、具体的な行動が気になります!

 

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