こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は187話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
187話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- リアブリックの後任
エレナの瞳が細かく震える。
疑われていることは知っていたが、リアブリックが失脚した時点でこのような極端な措置を取るとは予想できなかったのだ。
(リアブリックの仕業ね)
去る直前まで彼女はエレナを疑っていた。
大公家から追い出されたくせに、最後まで行く手を邪魔するなんてね。
「お父様は本当に用心深いのですね。ヒュレルバード卿一人で護衛するには手強いと思っていましたので、卿が来てくれて嬉しいです」
エレナは満面の笑みを浮かべてローレンツを見つめる。
誰が見ても好感と好意が感じられる微笑だった。
「足りないですが、忠誠心を尽くします」
「よろしくお願いします、卿」
無表情に頭を下げて礼儀正しいローレンツの後頭部を、エレナは冷たく睨んだ。
氷より冷たいエレナの目の中には、ローレンツに向けた軽蔑と怒りが敷かれている。
リアブリックとフランツェ大公、ベロニカは優劣をつけられないほど憎かったが、ローレンツもそれに劣らない。
ローレンツがエレナの腹部を刺した剣は、エレナが彼に直接下賜した剣だったから。
なんて情けないことだろうか。
一瞬も自分を本当の主人と考えたことがない偽善の騎士のために、エレナは帝国の名匠が心血を注いで作った名剣を苦労して手に入れ、彼に下賜したのだから。
情けないほど過去のエレナは鈍くて安逸だった。
眼目もなく、近くに置く人と遠ざける人も見分けがつかなかった。
しかし、今は違う。
(私のそばにはヒュレルバード卿がいる)
エレナの視線が黙々と立っているヒュレルバードに届く。
草原を連想させる緑色の髪と冷たい外見がなぜこんなにも頼もしく見えるのか。
過去、氷の騎士という名称にふさわしく感情を整理する能力が日々発展した彼は、表情でその心を読めない騎士になりつつある。
唯一エレナの前で愚かな姿を見せるが、それさえも頼もしかった。
裏切りの騎士ローレンツとは異なり、ヒュレルバードは帝国が二つに分かれ、世界が彼女に背を向けても守ってくれるという強い信頼がある。
ローレンツが引き下がると、エレナはアンとメイを呼んで身だしなみを整える。
レディの中のレディと呼ばれるマダム・ド・プランローズが主催する宴会に参加するためだ。
コンコン。
身だしなみが終わる頃、ノックの音が聞こえた。
外出を控えて着飾っている時は最も敏感なものだ。
それを知らないはずがない女中や使用人たちが訪れるはずがない。
「誰が来たのか確認してちょうだい」
「はい、お嬢様」
ドアの外に向かったアンが驚いた表情でエレナに近づく。
「誰?」
「リアブリック子爵の後任の方が公女殿下に挨拶したいそうです」
「そう?入ってと言いなさい」
エレナの目が落ち着いた。
リアブリックが失脚して間もないのに、後任者が内定するとは、やはり大公家は侮れない。
(リアブリックの後任ね。誰なのかしら?)
推察できる人物はいる。
これまでリアブリックの手足になって大公家内外の仕事を世話してきたアルディールとルミナスのどちらかだろう。
「いらっしゃいませ」
ドアに背を向けて座っていたエレナが頭を向けながら立ち上がる。
そのように向き合った後任者は、エレナの予想を上回る意外な人物だった。
「公女殿下にご挨拶申し上げます。今日から大公家の実務を担うアセラス男爵と申します」
真っ先に目を引くのはアセラスの肥大した体。
むっとした顔と弛んだお腹の肉に眉をひそめる。
一度見るとなかなか忘れられない印象だった。
(記憶にないわね。初めて見る人物だわ)
エレナは外見で相手を見下す愚を犯さない。
ここは大公家だ。
大公家の後援を受ける並はずれた才能の人材が絶えず輩出される。
リアブリックの後任なら、決して簡単な男ではないだろう。
「仕事が多忙だと思うのに、挨拶に来てくださるなんて。私が訪ねてもよかったのですが」
「とんでもないお言葉です。当然下の者が挨拶しなければなりません。これから宜しくお願いします」
「こちらこそ、太鼓受けをよろしくお願いします」
エレナの口元には笑みが浮かんでいたが、目は笑っていない。
アセラスという人間を少しでも把握しようと目を輝かせていた。
アルディールとルミナスの代わりに実務を担当する後任者になったということは、彼が二人より優れているという傍証だ。
つまり、大公家の没落を望むエレナとは必然的に対立せざるを得ない関係。
「お願いなんて、とんでもありません。この骨が潰れるまで忠誠を尽くします。ところで、今からお出かけのように見えますが?」
「はい、マダム・ド・プランローズが主催した宴会に招待されました」
エレナの頭の中で数多くの考えが交差した。
彼はどこまで知っているのだろうか?
自分が代役だという事実を知っているのだろうか?
知っているのなら、どんな措置を取るつもりなのだろうか?
リアブリックの失脚と同時に二つの変化が起きましたね。
ローレンツの強引な護衛騎士への配属。
ローレンツの実力はどの程度なのでしょうか?
ヒュレルバードと同等?
そして新しいキャラのアセラス男爵。
彼の能力も気になりますね!
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