影の皇妃

影の皇妃【188話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は188をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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188話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 大公家の措置

突然、アセラスは困った表情を浮かべる。

「申し訳ありませんが、今日の外出はちょっと難しそうです」

「何ですって?」

エレナは声を大きくして尖る。

リアブリックの後任であれ何であれ、エレナの身分は公女だ。

あえて彼女の外出を止める権限はどこにもなかった。

「それが・・・、大公殿下が皇太子妃の選出式が終わるまで外出を控えるよう命じました」

「お父様がですか?」

「そうです、3回目の競合を控えて根拠のない噂が出回るかもしれないから、身を慎んで邸宅で待機するようにと」

エレナはその言葉を素直に聞かなかった。

その言葉は見せかけに過ぎず、結局エレナを疑っているので統制するという意味なのだから。

ローレンツの選任から外出統制まで偶然ではないだろう。

フランツェ大公が下した命令だが、リアブリックの疑いがもたらした措置である可能性が高かった。

「どういう意味か分かりました。お父様の指示ならば従わなければなりませんね」

エレナは沈鬱な表情を浮かべる。

すると、アセラスは耳障りの良い言葉で慰めた。

「もどかしいと思いますが、少しだけ我慢してください。皇太子妃に任命されれば、全ての補償を受けることができますから」

「分かりました。下がってください」

そう告げると、アセラスは挨拶をして出ていく。

精一杯苦労して身だしなみを終えたが、外出が難しくなるとアンが残念がった。

「お嬢様、とても美しいのに行けなくて残念ですね」

「仕方ないわ、お父様の指示なのだから」

言葉と違ってエレナの表情には残念な様子がない。

どうせ形式的な外出だっただけで、重要な席でもなかったからだ。

(急いで準備しておいて良かったわ。そうしなかったら身動きも取れなく手足を縛られていたでしょう)

今更になってローレンツを直属の騎士にしたり、外出統制されるのはあまり気にしていない。

エレナは既に手を出さずに済むように計画を立てていた。

しかも皇太子妃選出式の3回目の競合を控えている状況で、大公家が取ることができる措置は監禁しかない。

(もうすぐよ。もうすぐ全てが変わる)

そして、時間はエレナが思っていたよりも速く流れた。

 



 

「明日ね」

寝床に入るのは早い夕方、明け方から起きて身を整えなければならないだけにエレナは早くベッドに横になった。

いつも薄氷の上を歩くようにギリギリを渡ってきたエレナにとっても、明日はそれ以上に重要な日だ。

計画通りに無事に脱出できなければ、どうしようもなく過去の人生のような悲惨な結末を繰り返すことになるだろう。

「決してそんなことは起こらないはず」

エレナは自分自身を信じていた。

人から見ると無謀としか言えないことを今までやり遂げてきたのだ。

皇室まで見下ろす大公家を揺さぶってリアブリックを失脚させた。

それにもかかわらず、胸の片隅に不安感が渦巻いている。

一瞬のミスが今まで積み重ねてきた全てのことを台無しにする可能性があった。

 



 

そんな時、ドアの外で小さな会話の音が聞こえた。

長い対話でもなく声も小さかったが、あまりにも静かなので聞こえざるを得ない。

会話の音が収まると、エレナはベッドから起き上がってドアの前まで歩く。

「卿、そこにいますか?」

低い声であまりにも小さな声だったが、一般人より五感が発達した騎士には聞こえない音ではなかった。

「はい、お嬢様」

ドアの向こうから聞こえてきた優しい声に、硬直していたエレナの口元が柔らかくなる。

人には氷河のように冷たい男だったが、エレナだけには限りなく温かくて緊張感を溶かしてくれる男が外に立っていた。

「ヒュレルバード卿」

「お休みにならず、何かあったのですか?」

ドアの向こう側のヒュレルバードの声には憂いが漂っていた。

「何もありません。ただ卿の声が聞きたかっただけです」

エレナと同様に、今日ヒュレルバードも大公家の目を潜伏する計画だ。

そうなれば、大公家を脱走した不名誉な騎士と烙印を押され、後ろ指を向けられるだろう。

今のように顔を出すのも容易ではない。

ヒュレルバードはそのようなこと全てを甘受してまでエレナを選んだのだ。

大公家が崩れる前まで、約束のない歳月を息を殺して生きなければならないにもかかわらずエレナのそばに残ることにした彼に対してあまりにも有り難く申し訳なかった。

「・・・少しでも目を瞑ってください。今日は長い1日になるでしょうから」

「そうですね。ありがとう」

無愛想だが思慮深い一言がエレナの緊張を溶かす。

心の安息を得たおかげか、ベッドに横になるや否や眠りについた。

僅かな時間だったが、いつにも増して深く眠ることができた。

 



 

ついに計画を実行する当日。

ヒュレルバードが話していた相手は?

彼がいるだけで安心感が抜群ですね!

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